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STATION II~電車を降りると…~

レヴィアたん

 記号的である種アートともいえる駅構内は、誰一人としていなかった。それなのに大理石の床は顔が映りそうなほどに澄んでいた。階段を上り地上へ出る。夕方だったはずなのに午前の眩しさだ。しかし、何故だろう?さっき寝ていたからだろうか、体が軽い、階段を上るけだるさがない。月に立ったみたいだ。最後の一段を上りきると眩しさに目がくらみ、そして反射的に後ろへ飛びのいていた…

「あなた何者?管理局の人間だとしたら帰って。もうここにはレアメタルはないわ」

「ま、ま待って。まあ人間同士仲良くやろう」

「先に人間をやめたのは、あなたたち管理局のほうじゃない!」      

「僕はまだかぶってないし、かぶる気もないって」

「今更猫かぶれていると思ってるなら、随分とオメデタイわね」

「人間なんだからしょうがないだろ、誰だって態度を変えることはあるし、それを否定するのは間違ってる!」

「だから、もうあなたたちのやってることは人間じゃないって言ってるの」

「そんな言い方して決めつけるなよ。みんながみんな仲間がいると思うなよ!」

「…」

「…」

「じゃあ組織の人間じゃないのね」

「そうだよ。黒ずくめの服を着て、高校生をショタにするような薬を飲ませたりなんかしてないって」

「そう、ならいいけど。」

「こっちは全然よくないよ」

「ところで、あなた何処から来たの?」

僕と同じくらいの年齢(とし)に見える少女はさっきの無礼を謝ることもなく聞いてきた。こういうときはまず自分のことを答えるのでなく相手の素性を言わせるのが定石だったな。もう早く帰りたくて仕方がないし、よし、思い切って聞くかぁ…

「そんなことより、今いくら持ってる?」

「カツアゲする気?お金なんかあっても何にも意味ないこと知らないの?」

 何でそうなったんだ。僕はただ帰りの電車賃を貸して、欲しかっただけなのに。

「…」

「何さ」

「あなた本当に何者?」

そんな怪訝な顔されてもなぁ

「僕は上りの電車に乗っていたんだ。でも途中寝ちゃって。電車に乗ったのは夕方だったのにここに着いたら午前になってて。まさか一日寝てたのかなぁ。ここは何処、東京、神奈川?」

「なんでそんな大昔の地名で聞くの?ここはYブロック Eライン Sパートよ。」

なんてこった、こりゃドクの助けが要りそうだ。


可愛い

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