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雨の歌  作者: 海月
3/3

希望的観測は儚く散りました

私を抱き上げて優しく揺すってくれる。


年齢は三十半ばあたり・・・かな?


顔のすぐ傍にある髪からいい匂いがする。


(上品な人は匂いもいいのか・・・・)


軽く現実逃避。


あれ?


どっからどう見てもメイドさんなこのマダムに『様付け』で呼ばれる私は・・・・・・・・・・・一体何者?


✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽


めでたくハイハイができるようになりました。


マニアックなおじ様方が泣いて喜びそうな、美人猫耳メイドさんとの羞恥プレイに心は早くも瀕死です。


部屋の中からは、相変わらず出してもらえない。


けれど、部屋の中だけは保護者付きで自由に動かさせてもらえるようになった。


(おぉ・・・)


私が真っ先に向かったのは大きな鏡の前。


濃い紫の大きな瞳。銀糸のような髪はゆるくウエーブがかかっていて豪奢だ。


自分でも吃驚するほどの美幼女っぷり。第二の人生では絶世の美女になれるかもしれない期待にちょっとテンションが上がる。


それと同時に、地球ではなりえない配色に、ここが異世界であるという嫌な予感が的中してしまったことを知ったのだった。





主人公は自身を鏡を見るまで猫耳メイドさんがただのコスプレイヤーさんであるように願っていましたw(´・ω・`)

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