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第三十部
結局、エリカは危ない関係を勘違いしたまま学院に行ってしまった。
「どうすんだよ、お師匠様……絶対エリカにラブラブな姉妹って思われたぞ……」
「我は気にせぬ。別に咎められることではないし、おかしなことでもなかろう? 愛の形は千差万別、女同士愛し合うのもまた一興」
「……愛の告白ってことでオーケー?」
「……そんなわけなかろう。だ、だが、仮にだ。念押ししておくが、仮に! そういうことになったら貴様はどうする? 我が相手では嫌か?」
「嫌ではないけど……ってか、俺本当は男だし……確かに、おかしなことではないよな。うん、結論! まだ出会って間もないし、お友達からってことで!」
「……我はフラれたのか? い、いや、待て! 我は別に愛の告白をしたわけではない、断じて! これはあくまで仮の話だ! よいな!」
「はいはい、そういうことにしておきますよ。とにかく、俺も誰にどう思われてもいいやって気になった。偏見はよくないよな、ってことで」
「なんだか腑に落ちぬが……まあ、よい。今日はスラム街の奥の方に行ってみるぞ」
「お、スラム街デートね」
「……馬鹿」




