びっくりです。
着替えを終えて私は、応接セットのイスに腰かけている。
応接テーブルの上には、軽い食事が置かれていて、私は、いそいそと、食べていた。
このスープ、お野菜が入っていて、おいしい!
今のところ、この世界の食べ物、大丈夫みたい。
パンもおいしいし、よかった〜
「ごちそうさまでした。」
ローズさん達がテーブルの上を片付けてくれ、そして、テーブルにティーセットが二人分、用意される…
コンコンとドアをノックし、ドアを開けて、王子が入って来た。
「お体の調子はどうですか?」
「大丈夫です。 食事もおいしくいただきました。」
「それは、よかったです。」
「今日は、貴方の体調が心配なので、ゆっくりして下さい。 お話は、また、明日にでも改めてさせていただきます。」
「そうですか、では、そうさせていただきます。」
私は、紅茶を一口、飲む。
うん、おいしい。
「5日間も寝てしまうとは、自分でも、びっくりです。」
「えぇ、最初、目にした時は、びっくりしました。」
ローズさんが私の言葉に答えてくれた。
「あの時は、ミサト様になにか起きたのかと…」
大層驚いたようにいう、ローズさん。
「朝、ミサト様の部屋に行き、ドアをノックしましたが、お返事がなく、部屋に入らせていただきました。」
「……」
「すると…」
「……?」
「ベッドの上で、うつぶせで倒れられているのを発見したのです。」
「……!」
ただ…
ベッドの上にダイブして、そのまま、寝てしまったなんて、言えない!
「そ、それは、心配させて、すみませんでした!」
とりあえず、謝りましたよ。
「その後、王子をお呼びして、医者を呼びました。」
「そうだったんですね、なにやら、ご迷惑をお掛けしました。」
「いいえ、ご迷惑だなんて… お目覚めになられて、よかったです。」
ローズさん、うっすらと、目に涙を浮かべている。
私は、ありがとう、ともう一度、ローズさんに言った。
「推測でしかありませんが、貴方の体が、こちらの世界に慣れる為に、眠りについたのかもしれませんね。」
「そうかもしれませんね…」
とりあえず、今、大丈夫!
私は、一人、気合いを入れた。
「そうです! 今日は、この後、王宮の案内をしてもらってはいかがでしょうか?」
「??」
「わかりました。 ミサト様、ご案内させていただきます。」
かくして、今日の私の予定が決まりましたよ。