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いろいろと緊張です。

王子が部屋を出てからしばらくして、部屋をノックする音が聞こえ、私は、はい、と返事をする。

ドアを開けて入って来たのは、二人の女性だった。

行った事がないけど、メイド喫茶の店員さんが着そうな服を着てるな〜と、思ったのは、ナイショですよ。



「私は侍従長のローズです。」

「マリンです。」

「私は、ミサト モチヅキです。」



私はペコリと頭を下げた。



「これから、ミサト様のお世話をさせていただきます。 なにかありましたら、なんなりとお申し付け下さいませ。」

「ありがとうございます。」



なんなりと、と言われても(冷汗)

い、今のところは、ないです、ハイ。

とりあえず、わかりました、と返事をする。



「ミサト様、なにか、お食べになられますか?」



ローズさんが私に聞いてくれた。

そういえば、この世界に落ちてきてから、なにも食べていない事に気がつく。

すると、どうでしょう…

私のお腹の虫が、くぅ〜って、なりましたよ……

は、はずかしい。



私が顔を赤くしながら、ドギマギしていると、ローズさんは、ニコリと微笑んで、



「では、なにか軽いお食事をご用意しましょう。 その前に、湯あみをされて来ては、よろしいかと思います。」



ゆあみ……?

なんだろう??

聞きなれない言葉だよねー

とりあえず、はい、って答えた。



「マリン、ミサト様を湯殿まで、ご案内して。 私は、その間に食事の用意をしていますから。」

「わかりました。」

「では、ミサト様、ご案内します。」

「よろしくお願いします。」



私は部屋を出て、トコトコとマリンさんの後をついていく。

着いていった先にあったのは……

大きなお風呂でした。



「それでは、お体をお洗いしますね。」

「ふへぇ??」



思わずヘンな声が出てしまいましたよ(冷汗)



「か、体は、自分で洗えますから、大丈夫です!」



もちろん、全力で丁寧(ていねい)にお断りしましたよ!!

子供じゃないから、体くらい洗えるわよ。

だけど、マリンさん、そばにいようとするから、はずかしいからいいです、といって、ドアの外に出てもらいましたよ(汗)



「ふはぁ~、気持ちいいな」



お風呂につかっていると、癒される~

それにしても、いろいろと勝手が違うから、緊張するし、なんか、疲れるね。

そうそう、マリンさん、待たせているから、そこそこで、お風呂から上がろっと。

あまり、長く浸かっていると、のぼせるのよね~

そして、私は浴室を出て、着替えようとすると…

あれ? 私の制服がない。

かわりに見たことがない洋服が置いてあったので、仕方なしにそれに着替える。

そして、ドアを開けて、マリンさんのそばに向かったのだった。



「お待たせしました。 ありがとうございます。」

「いえ、大丈夫です。」

「そういえば、マリンさん、私が、着ていた服は?」

「申し訳ありません。 洗濯させていただこうと思いお下げしました。」

「そうなんですか。 洗濯くらい自分でしますよ。 汚れてるものを洗ってもらうなんて、こちらの方こそ申し訳ないですし。」

「めっそうもございません! それが、私達の仕事でございます。 ミサト様は、大事な貴賓です。 どうかお気になさらないでください。」

「……そうですか?」

「はい! ですから、なんなりとお申し付けください。」



ムリですよ〜!

内心そう思いながらも、ひきつった笑みを浮かべて、ありがとうございます、と言っておいた。

そんなこんなで一悶着(ひともんちゃく)があった後、私はマリンさんに着いて行って部屋に戻ったのでした。



部屋に戻ると、応接テーブルの上には、すでに食事とティーセットが用意されていた。

ローズさんに案内され、私はイスに座る。

わぁ〜、サンドイッチだ。

これなら、大丈夫そう。



「いただきます!」



私は、サンドイッチに手を伸ばし、一口頬ばる。



「おいしい!」



「そうでございますか。 お口にお合いよかったでございます。」



そういって、ローズさんがホッとしていた。

そんなローズさんを見て、ありがとうございます、お礼を述べた。

そうよ、ね…

私だけが緊張してるんじゃないよね。

みんないろいろとあるよね……



サンドイッチを食べ終え、おいしい紅茶をいただき、ゆっくりする私。

お腹が満足すると、眠くなるのが、人間のサガよね。



「もう、おやすみになられますか?」



と、ローズさん。

バレてます?

ちょっと、はずかしいかな。



「はい。 お腹も満足したので、もう、寝ます。」

「では、おやすみなさいませ。」



そういって、ローズさんとマリンさんは、お辞儀をすると、部屋を出て行った。



部屋に一人になった私は、睡魔に勝てず、そのまま、ベッドにダイブし、意識を手放したのでした。






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