鑑定
講義室でしばしの休憩をしている、私。
わざわざ、騎士団の人が運んでくれた紅茶で、一息ついてます。
アズライト宮廷魔法騎士団団長(長い肩書きだわ)は、何か準備が必要という事で、今は講義室には、いない。
紅茶を飲みながら、まったり〜
だけど…
講義室で座って待っていると、高校の教室を思い出す……
この世界に来てから、一週間以上たったのよね。
と、いっても、五日間は、寝てただけだけどね、フッ。
私、これから、どうなるんだろう?
つい、そんな事を考えてしまう…
――ガラガラ、ピシャン
いきなり、講義室のドアが開き、びっくり!
開いたドアの側には、手に何かを持ったアズライトさんが、立っていた。
「ミサト様、そろそろ、座学を始めたいと思うんですが、よろしいでしょうか?」
「あっ、はい! よろしくお願いします。」
び、びっくりしたよ―!
しんみり考え事をしていたから、余計にびっくりしちゃった(冷汗)
ツカツカと教壇の所まで歩いてきたアズライトさんは、手にしていた物を教壇の上に置く。
アズライトさんが手にしてた物は、布に包まれていて、何なのか、わかんない。
「座学を始める前にミサト様を鑑定させて、いただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
「か、鑑定ですか?」
う、占い?!
運勢でも、みられるのかしら??
私が、ちょっと、ひきつって、いると、
「あぁ、鑑定というか、ステータスを見せていただきたいのです。」
「ステータス…?」
ステータス…
漫画で見たことがある、あのステータス?!
まぁ、魂がとられる訳じゃないし、断る理由はないよね。
「いいですよ。 だけど、見方が、わからないのですが…?」
「それなら、大丈夫です!」
アズライトさんは、ニッコリと笑う。
「こちらにある『鑑定水晶石』に手を触れていただくだけで、大丈夫です。」
「『鑑定水晶石』?」
「お手数ですが、こちらに来ていただけますか?」
私は席を立ち、アズライトさんの側に行く。
そして、アズライトさんは、教壇の上に置かれている物に巻かれている布をあける。
そこには、iPad くらいの四角い透明な板が出てきた。
透明なガラス…?
ううん、水晶?!
高そう!
「これに手を触れていただくだけで、いいので。」
「はぁ…」
私が躊躇していると、アズライトさんが手を伸ばし、私の右手を掴み、『鑑定水晶石』に右手を置いた!
――パァーッ、ピカピカ!!
『鑑定水晶石』が金色に光る!
まっ、まぶしい!
その光は、徐々に鎮まり、そして…
ポウっと光りを帯び、何かを映し出した。
目がチカチカする〜
ううっ、でも、何か出てる、見なくちゃ。
私は右手をどけて、『鑑定水晶石』に浮かび上がったものを見る…
…そこには、
私の名前となにやら、いろいろと書かれていた。