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7 S級お嬢様って、しゅごい……。けどちょっと切なそうなのは、なんで?

 クラスの皆から見送られる形で、俺と真白色さんは教室を後にした──。


 授業中のため、廊下は静まり返っている。

 俺の心は……どどど、どーしようだった。


 ただの寝不足なんだけど……。


 脳内をぐるぐるまわる。保健室に行ったところで「サボりは許しません!」と言われるのが落ちだし……。真白色さんの顔に泥を塗ってしまうかもしれない……。


 今ならまだ、間に合う……!


「あの……俺、ただちょっと眠かっただけなんです……。たとえ嘘だとしても、真白色さんの彼氏としてあるまじき行為でした。次からは気をつけますので……」


 その言葉を聞いて、真白色さんは足を止めた。


「あなたのそういうところは、嫌い。今朝知り合ったばかりで、なにを言えたわけではないけれど」


 その言葉に衝撃が走った──。

 妙な引っ掛かりがずっとあった。何故、三軍ベンチの俺にオファーが掛かったのかと。


 影薄フィールドを張っていたために認知されず、隣の席だということにも気付かれなかった。


 つまり俺は、真白色さんにとって突如として現れた謎の転校生なんだ!


 つまり肩肘張らなくてもいいよと。そういうことだろうか……? うーん、と返答に戸惑っていると、


「それに大丈夫よ。あなたは保健室で寝ながらにして授業を受けているのだから」


 で、でちゃった……。

 リアルを捻じ曲げる。インビジブルビジョン!


 だったらいいかな、と思うも保険医の陽菜ちゃん先生は甘くはない。結果はみえている。


「体調は至って普通。健康体そのもので、ただちょっと、眠いだけなんです……。それもさっき少し寝れたのでピンピンしてます!」

 

「あなたって真面目よね。そういうところは、好き」


 一瞬、とてつもなくドキッとした。

 

「あっ──! ごめんなさい。深い意味はないのよ。深い意味はね」


「わ、わかってますよ! もちのろんです!!」

「なら、良かったわ」


 そしてスタスタと保健室へと歩く真白色さんの背中を追うように、俺も歩いた。


 どどど、どーしよう! な気持ちは何一つ解消されないまま、会話に多少のちぐはぐさを感じながらも保健室に到着してしまった。


 これ絶対、教室に戻れって言われるよなぁ。


 真白色さんが「失礼します」と扉を開け軽く要件を告げると、保健室の番人こと陽菜ちゃん先生はなにやらスマホをぽちぽちしていた。


 こちらを見る様子は、ない。


「ベッドなら空いてるけど、私の許可は容易くないわよ~」


 通称、陽菜(ひな)ちゃん先生。

 生徒との距離感も近く、そしてサボりは絶対に許さないというスタンス。それでいて自分は要領よくサボっていたりもする。

 見た目の可愛さと相反するところが生徒たちからこれまた人気だったりもするのだが……。



「まっ、体調悪いなら知り合いの医師の紹介状を──」


 言いながらこちらを振り向くと同時に、後ろにジャーンプ!

 壁側へとおののいた?!


「ま、ま、真白色さん……?! ど、ど、どうしたの? えっ。え?」


 陽菜ちゃん先生?!


 その姿は予期せぬ来訪者にあわてふたわめく子うさぎのようだった。


「彼が体調悪いそうなので、ベッドをお借り出来たらなと思いまして。医師の紹介には及びません。万一の際はこちらで手配しますので」


「ひゃ、ひゃれ?! ……ゴ、ゴホン。彼って?」


 思わぬ言葉に、裏返った声を発するも咳払いをして持ち直した。


 そして辺りをキョロキョロと見渡した。

 真白色さんの神々しい姿が目立ち過ぎているのに加え、怠慢な勤務態度を見られてしまったことでテンパっているのか、俺が視界に入っていないようだった。


 ぇっと。真白色さんの斜め後方四十五度の位置にいまーす……。


 なんかいま、俺の中の陽菜ちゃん先生のイメージが崩壊したような気がするのは、気のせいかな。


 でも、真白色さんってちょっとやそっとのお嬢様じゃないんだよな。

 三軍ベンチの俺に入ってくる情報なんて些細なもので、あまりよくは知らないけど。


 S級お嬢様とでも思っておけば、特に問題はないだろう。


 真白色さんは振り返り困り笑顔を見せてきたので、似たような顔で返した。


 すると!!


 陽菜ちゃん先生の視線が俺へと向いた! あ、認知された。


「……彼。……彼氏?」


 と、半信半疑に聞いて来たので、うんうんと二回、首を縦に下ろした。


 瞬間、陽菜ちゃん先生は固まった。


 その様子を見て、真白色さんは少し肩を落とした。


「最初のうちは、仕方ないのかもしれないわね。夢崎くん、ごめんなさいね。嫌にならないでくれたら、嬉しいのだけど……」


「いえいえ! ぜんぜん!」


 俺みたいな三等兵のモブが、S級お嬢様の彼氏を名乗るものなら、教師だって驚くさ。


 真白色さんは固まる陽菜ちゃん先生に近づき声を掛けた。


「体温計お借りできますか?」


「た、体温計?!」


 と驚きすぐに状況を察したのか、


「あ! 彼は今すぐ寝たほうがいいわね。目の下に隈があるもの。これは大変! もう大変! 早く寝かせないと!」


 陽菜ちゃん先生落ち着いて!


 バサッとベッドのカーテンを開けると、ササッと椅子を持ってきた。どうぞどうぞとしてくる。


「先生ね、お手洗い……違う違う違う……! 用事思い出しちゃったから、しばらく戻ってこれないの。スペアの鍵、ここに置いとくから! ね? 真白色さん。それとえっと。夢崎くんね!」


 うん。さすが陽菜ちゃん先生。俺の名前を知ってるなんて、やるね! と思ったのも束の間、忍者のようにサササッと保健室を後にした。

 

 ガチャン。バンッ。


 鍵を閉めて、札をかけた?


 陽菜ちゃん先生、あんたまさか! とんでもない誤解をしているんじゃないの?!


「変に気を使わせてしまったようで悪いことをしたわね。先生にはあとで紅茶でもご馳走するとして、あなたは早く寝なさい」


「いいんですかね……。眠いから寝るって、そんな理由で寝てしまって……」


「こうなってしまったのは私の責任ですから。本来なら何事もなく授業は終わっていたと思うの」


 なんで真白色さんのせいなんだ?

 どのことを指しているのだろうか。いずれにせよ!


「真白色さんはなにも悪くないですよ! 居眠りしてたのは俺ですし!」


「そうだとしてもね。私の視線の先に、不思議と視線が集まるのよ。本当に息が詰まりそうになるわ。ごめんなさいね。これは私の責任」


 なるほど。謎の転校生補正に加え、もう一つの答えも見つけた。

 真白色さんに認知されたから、影の薄さが弱まり、数学の中村先生に捕捉された……!


 影薄シリーズ。伝承四節、第五項。


 秘技、突っ伏寝──。


 その力を完全に失ったということか。

 そもそもこれは三軍ベンチにのみ使うことの許された、特異階級のスキル。


 偽装カップルとして一軍のグラウンドに招集された時点で、力を失うのは必然。


 俺の認識の甘さが招いた惨事!

 

「真白色さんが感じる責任なんてなにもないですって! 授業中に居眠りをする不届き者は俺なんですから! 真白色さんのそういう気にし過ぎるところは嫌いです!」


 驚くような顔を見せると微笑み、次第に笑いだした。その様子はどこか嬉しそうにも見えた。


「…………。ふふっ。そうね。そうかもね!」


 え。俺なんか変なこと言っちゃったかな?!


 なんて思っていると真白色さんの綺麗な手のひらが俺の目元へと向かってきた。

 おでこに触れそのまま目元まで落とすと止まった。否応にも視界は閉ざされ目を瞑ることは必至。


 すると、布団の上からトントンとゆりかごのような心地良さまで感じた。


「超かわいいとお噂の、幼馴染さんについて聞きたいけれど、今は寝なさい」


 あれ、なんだろうこれ。めっちゃ寝れる……。


 でもあれ、また葉月なのか。

 どうしてそんなに葉月のことを…………。


 …………………………………………。



 ◇ ◇


 ハッ!

 時間を確認するとちょうどお昼休みになるところだった。あまりにも心地よく眠れたせいか、起きたら夜でした! なんて不安が過り、ちょっぴり焦った。


 そして、ほとんど鳴らないスマホに新着メッセージが一件。


 バイト先の店長からだった。


 『夢崎くんごめぇーん! 今日バイトこれなぁーい? 手当は弾むから……! ねっ? 五時シフトじゃなくて、終わったらすぐに来てほしいな、なぁんて♡ 店長からのささやかな、お・ね・が・い♡』


 店長の権田(ごんだ)さん。

 小綺麗なおじさん(・・・・)でとっても親しみやすい人だ。


 バイトの面接を受けた際も、特殊な家庭事情を知ったからなのかその場で採用にしてくれた。


 とっても温かい人でもある。


 疲れたときは不意に肩もみをしてくれたり、気遣いにも長けている。


 寝れたし元気回復したから、いっか!

 店長困ってるみたいだし!



 ついでに葉月にもメッセージを送ろうとしたのだが、葉月とは長らくメッセージのやり取りをしていないためか、指が止まる。


 最後にメッセージを交わしたのはいつだ?


 上へ上へとスクロールしまくる。

 けれども出てくるのは『あと五分! 鍵開けといた!』のみ。


 ぜんぜんわからん。メッセージしてって言われたけど。なんだ。なんか話すことあるか?



 夏恋に送ろ!!


 『秘技、突っ伏寝炸裂! 元気復活!』


 向こうもちょうど昼休みだからな。

 十秒待たずに既読がつく。うんやっぱりな。


 『うわっ。最低じゃん。今夜はしっかり温もり提供しますっ! ねーむれねむれせーんぱいあーんみーん!』


 『お手柔らかにお願いします……。それと今日な、急遽バイト入っちゃったから帰り少し遅くなる! それでその、夕飯の当番なんだけど……』


 『はぁい。お風呂湧かして、ご飯用意して待ってまーす! だ・ん・な・さ・ま!』


 『誰が旦那様だ! バカヤロウ!』

 『せんぱぁ~い! 予行練習ですよぉ~?』


 ぐぬぬ!

 予行練習はメッセージにまで影響するのか!

 なんだよこれ。超からかわれちゃってるじゃん……!


 ついついニヤけてしまう俺は、やっぱりお兄ちゃん失格だった──。



 で、葉月か……。

 うーん。スタンプでいいか。久々だしな。


 クマがそぉーっと電柱から覗いてるやつにしよ。



 よし終わり!


 ◇ ◇


 と、一息ついたところで──。


「このサボりん坊め! スマホで遊ぶとはいい度胸だなぁ~!」


 陽菜ちゃん先生がカーテンをバサッと開けた。


「そ、それを先生が言うんですか!」


「先生はいーの! ……ていうかさっきは取り乱しちゃってごめんっ。この通りっ」

「全然気にしてませんよ! 見なかったことにしました。もう記憶の片隅にもありません!」


「大変よくできた生徒だぁ! 先生は嬉しいよ~しくしく。ってことで、サボりは許しません。夜ふかしはだめだぞ~?」


「いや、先生が寝ろって言ったんじゃないですか!」


「だよね。ごめん。調子狂っちゃうな~」


 遠い目しちゃったよ。

 陽菜ちゃん先生はこの親しみやすさが売りだからな。これで意外と一番厳しいのでは? とも思う。けど、さっきの振り向きざま後方ジャンプからの壁におののく姿は……ちょっともう、忘れられそうにない……。


「でもね、今日はこのまま保健室に居なさい。荷物は持ってきてあるから。もし学食ならお使い頼まれてあげるよ?」


「この通り、元気ピンピンなんで! 大丈夫ですよ!」

「そうじゃなくて、校内をかけ巡るビッグニュースがちょっとね……」


 俺が的を得ない表情をすると、陽菜ちゃん先生はそのまま続けた。


「真白色さんは問題ないとして、夢崎くんの場合はどうかなぁ~と思って。これに関しては職員会議も開かれました」


「そんな大事になっているんですか?」

「当たり前でしょう? 夢崎くんは真白色さんのことをなんだと思っているの?」


「S級お嬢様……ですか?」

「わかってるならよし!」


 教師も恐れるような存在だもんな。

 テンパる陽菜ちゃん先生。尻餅ついて逃げ出した数学の中村先生。あれを見ればどういう関係なのかは大体わかる。

 

 三軍ベンチにして一般庶民の俺にはそれ以上はわからないけど。とにかくS級なんだ! S級はトニカクすごいんだ!


 トントン。「失礼します」


 それは真白色さんの声だった──。


 扉が開くと、その美貌に目を奪われる。……噂のS級お嬢様、襲来!!


「ま、真白色ひゃん……?! ご、ゴホン。そうよね。彼氏の様子くらい見にくるわよね。ひ、昼休みですもの!」


 陽菜ちゃん先生、落ち着いて!


 ゴホンゴホンとさらに何度か咳払いをして、調子を取り戻したようだった。同じ過ちは繰り返さない。という覚悟の見えるカックィー顔をしている!


 さすが陽菜ちゃん先生!!


 その様子をみたからなのか、真白色さんの表情からも柔らかなものを感じた。


「先生の評判は叔母からも聞いております。少しお話がしてみたいなと、思っておりましたので、普通にしていただけると嬉しいです」


「が、がくえんちょ先生が?! わ、わたひの話を?! で、ま、まっ、真白色さんが私とお近づきになりたいって?! も、も、もちろん! 先生嬉しいわ!」


 陽菜ちゃん先生! 落ち着いて!! 落ち着いて!! 落ち着いて!!

 

 カックィー確かな覚悟は何処へと。足早にお手洗いと言い残し、去っていった。


 真白色さんはため息を吐くと、俺が眠るベッド横の椅子に腰を掛けた。


「だめそうね。いつもこんなのばかりよ」


 なんだか少しだけ、わかったような気がした。


「そんなことないと思いますよ! 何度か話せばきっと、あの先生となら打ち解けられます! なんなら手伝いますし!」


「そうね。ありがとう!」


 優しげに微笑むと真白色さんは思い出したかのように話し始めた。


「そういえば、さっそく二人から交際を申し込まれたわ。前途多難ねぇ」


 な、なんだってー?

 偽装カップルの目的がさっそく崩壊してるのか?


「一人は涼風さんからで、正直驚いてしまったわ」


 はて?

 涼風(すずかぜ)さんと言ったら、この学園のNo2!

 絶対的マドンナが真白色さんだとしたら、絶対的美少女が涼風さん。


 その涼風さんが、なんだって?


「涼風さんがどうかしたんですか?」


「交際の申し込みをされたって話をしているのよ?」


「で、ででで、ですよね!」

「驚くわよね」


 驚くもなにも、だってそれ!!


「そんな重要な話、俺が聞いちゃって良かったんですか? もちろん誰にも話しませんが!」


「もちろんよ。偽とは言っても彼氏なわけだし。校内での情報共有は必要だと思うの。それにあの子、少し危なそうだったから気をつけて。もしなにかされたらすぐに私に言うこと。いい?」


「はい。でも危なそうって……? どんな感じにですか?」


「あの男……絶対許さない。とか、なんかそんな感じのことを言ってたわね」


「そ、そ、それ! やばいやつじゃないですか!!」


「そうかしら? 涼風さんはとっても良い子よ」


 そりゃ真白色さんにとってはそうかもしれないけど!! ……でも!


「な、な、なら! 安心ですね!」


 これ以上、真白色さんに無駄な心配はかけさせない。三軍ベンチの意地!


「一応、釘は指しといたわ。“彼に何かしたら、わかっているわね?”と、だけ。涼風さんは頭もいいから、意味は十分に伝わっているでしょう」


 あれ。真白色さんって意外と隠さないのか?


 俺みたいな三軍ベンチには情報すらまわってこないだけで、意外と日頃からそういう感じ?


「問題はもう一人。生徒会長から普通に交際を申し込まれてしまったわ。風紀の乱れを生徒会長自ら行うなんてね。死ねばいいのに」


 死ねばいいのに! いただきました! 

 も、もう驚かないもんね……。そういう感じなんだってわかってるし……!


 生徒会長はどっかの御曹司でテストでも毎回1位、運動神経も抜群、校内モテ男アンケート不動の1位! 超絶ハイスペックイケメン……!


 呆気に取られるを俺を他所に真白さんは続けた。


「俺のほうが君を幸せにできる。とか言っていたわね。さすがに死ねと言ってやったわ。二度と話し掛けるなともね」


 な、なな! なっ──!

 もはや言葉を失い驚き唖然とする俺をみて、真白色さんは少し切なげに首を傾げた。


「……少しでいいから、腹を立てて欲しいと思うのは、さすがに……わがままよね」


 そ、そっか。俺は嘘でも彼氏だ。

 彼女が取られそうになったんだ。


 恋愛未経験だからと言えば、それまでだが。わからないこと、気づけないことが多すぎる……。


 じゃあ俺は……廊下で生徒会長とすれ違ったら死ねと言えばいいのか。……い、言えるかな……。言っちゃっていいのかな?


 本当にこれ、前途多難だ!


「がんばります! いつか生徒会長に死ねって言えるような男になるために!!」


 えっ? っと驚いたような表情を見せたかと思えばクスッと笑った。

 

「それは私が言っておいたから、いいのよ? そうね、睨みつけるくらいならしてもいいんじゃない?」


 難易度がグッと下がった。これなら、やってやれないことはない!


「わかりました! やってやりますよ! 真白色さんの彼氏として、俺の女取るなー! ってやつですよね!」


「うーそ! 冗談よ! あなたはなにもしなくていいの。むしろなにかされたら、すぐに私に報告すること!」


「は、はい!」


 なんだかよくわからないけど、真白色さんの楽しそうな笑顔を見ると、不思議と俺も笑顔になった──。



 ◇ ◇

 

 そうして真白色さんと保健室で過ごす昼休み。


 お弁当箱を開けて驚愕する。


 夏恋が彩り豊かなお弁当を作ってくれたのだけど、海苔で形どられる文字……。


 《おにぃちゃん、すきぃー!》


 予行練習は、お弁当でも行われていた──!


 真白色さんは「お兄ちゃん好きな妹さんなのね」なんて言って笑ってくれたけど……とっても恥ずかしい。



 それでも、こんなふざけたことをされて嬉しいと思ってしまうのだから、気持ちというのはどうにも素直なものだなと、嫌気が差した──。


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