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外道魔法少女ルナ  作者: door
<第2部>
73/98

7. 再戦! ルナvsセレナ 前編

「〝マギア・テネブラム!〟」


挿絵(By みてみん)


「〝アンデュ・ライティア!〟」


挿絵(By みてみん)


 ドォオオオオオオオオオオオオオオオン!


 闇の魔導波(マギア・テネブラム)光の波動(アンデュ・ライティア)の激突。


 大地が揺れ、砂埃が舞い上がる!


「す、すごい威力だね、来果ちん!」


「そうですね……。ミノリ先輩、ここにいては危険です。……〝ビアブルム!〟」


「おおっ。それは確か、ステッキを空飛ぶ(ほうき)に変える魔法だね!」


「さあ、早く乗ってください、ミノリ先輩」


「うん!」


 草むらから俺たちの戦いを見ていたミノリと来果は、二人で来果の箒に乗って空中に避難した。


 そうだ、来果。それでいい。そこにいたら魔法の激突の衝撃に巻き込まれるからな。


 にしても……。


 セレナのこの魔法は相変わらずの威力だ……。


 ほんの少しでも油断したら簡単に押し負けそうだ。


 前回は引き分けに終わったこの闇の魔導波(マギア・テネブラム)光の波動(アンデュ・ライティア)の勝負。


 だが……!


「今回は! 俺が、勝ぁぁぁぁつ!」


 ステッキを握る右手に力をこめる!


 魔力を全力投入!


「いけ! いけ! いけええええええええええええええええ!」


 ドゴォオオオオオオオオオオン!


「よし!」


 ほんのわずか、俺の魔法の方が押し勝った!


 アンデュ・ライティアを打ち負かしたマギア・テネブラムの残滓(ざんし)がセレナに差し迫る!


「く……! 〝シルディア!〟」


 挿絵(By みてみん)


 セレナは魔方陣の盾を展開した。


 本来なら、初級防御魔法のシルディアでは、マギア・テネブラムを防ぐことはできない。


 しかし、セレナの魔法との激突でマギア・テネブラムの威力が弱くなっていたらしく、魔法陣の盾は砕けることなくセレナの身を守った。


 だが……!


「盾で防いでいるほど余裕があるのか? セレナ!」


「っ!? はやいっ!」


 俺はすぐさまセレナの側面にまわりこみ、追撃の魔法を放った。


「〝オクルス・メドウセム!〟」


挿絵(By みてみん)


「メデュゥアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーー!」


 いけぇ! メデューサ!


 セレナを石化しろ!


「その魔法なら、私には通じませんよ! 〝ミラ・シルディア!〟」


挿絵(By みてみん)


 鏡の盾がメデューサの石化光線を跳ね返す。


「どうですか、ルナさん!」


「やるな、セレナ! だが、俺だって日進月歩。前回と同じ結果にはならないさ!」


 いっけぇ! 蛇どもぉ!


「〝アンギ・フーニス!〟」


挿絵(By みてみん)


「フシャアアアアアアアアアアアアアア!(訳:ルナ様、私どもは何をすれば?)」


「先頭の蛇どもは、反射した石化光線の盾になれ!」


【蛇A】

「フシャ!?(訳:マジで!?)」


【蛇B】

「フシャアアアア!(訳:しかし、ルナ様のご命令とあれば……!)」


【蛇C】

「フシャアアアアア!(訳:その通り! 今こそ我らを生み出したルナ様の恩義に報いるときぞ!)」


【蛇D】

「フシャアア!(訳:ならば、ここはルナ様のご命令通り、先頭にいる我らが犠牲になろうぞ!)」


【残りの蛇たち】

「フシャアアアア!(訳:かたじけない!)」


【蛇A~D】

「フシャアアアアアアア(訳:同志たちよ! 靖国(やすくに)で会おうぞ! いざ、突貫!) ギャアアアアアアアアアア!(訳:ギャアアアアアアアアアア!)」


 俺の命令に忠実な先頭の4匹の蛇が盾となり、石化光線を防いだ。


 これで4匹は石になっちまったが、残りの蛇どもはまだ動かせる。


「さあ、行け! 蛇ども! セレナを捕縛しろ!」


「フシャアアアアアアアアアアア!(うおおおおおおお! ルナ様と散っていった同志のために~!)」


「く……。前みたいに光の壁(ウォレ・ロフティオ)で切断するには、距離が足りませんね。だったら……。〝グラディア!〟」


 セレナはステッキを剣に変えて、蛇どもを切り裂いた。


「ギャアアアアアアアアア!(訳:ギャアアアアアアアアア!)」


 すまん、蛇ども。


 だが……。


 待っていたぜ、この時を!


 〝グラディア〟はステッキを剣に変える魔法……。


 発動中は他の魔法を使うことはできない。


 つまり、ここで俺が別の方向から攻撃を加えれば、剣をステッキに戻す分、反撃がワンテンポ遅れる!


 「セレナ、これで決まりだ!」


 俺は空中で(・・・)セレナに向かってステッキを構えた。


「っ! いつの間に空中へ!? ビアブルム……? いや、その魔法はミノリさんの魔法で、まだ使えないはず……!」


いきなり上空に現れた俺を見て、セレナは混乱しているようだった。


「いったいどうやって……っ!? そうか、さっきの石化した蛇たちを駆け上がって!」


「その通り! オクルス・メドウセムを出せば、お前がミラ・シルディアを使って反射してくることは読んでいた! 俺の本当の狙いは、石化した蛇で空中へ駆け上がるための階段を作ることだったのさ!」


 この距離! そして、この角度なら!


 俺の攻撃を確実に決めることができる!


 くらえ!


「〝マギア・テネブラム!〟」


挿絵(By みてみん)


「(く……! ダメ! 〝アンデュ・ライティア〟が間に合わない! 何とか、これで防がないと……!) 〝シルディア!〟」


挿絵(By みてみん)


「無駄だ! 威力を減殺(げんさい)していないマギア・テネブラムは、その盾では防げないぞ!」


 パリーーーーーーーーーーーン!


 ドゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!


「キャアアアアアアアアアアア!」


 シルディアを突き破ったマギア・テネブラムは、その先にいるセレナに直撃したのだった……。


一月は多忙のため、次の更新は二月の第一土曜日になります。大変申し訳ありません。

コミコ掲載分の方は、ちゃんと毎週土曜日に更新いたします。

感想・評価等をいただけると、大変嬉しいですし、励みになります。

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