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恋に落ちたら、拾って下さい

作者: 桜庭舞子









私と相田



好きって何だっけ?


元カレと別れてから2年。横で寝ている相田の寝顔を見ながら思った。

確かにあの時は好きだった。一緒にご飯食べている時や手を繋ぐだけでも心の底から幸せだった。大好きだった。


けど突然の別れを告げられ、自分の体の中にあった一部分が無理やり誰かに引き剥がされたような、そんな初めての感覚を味わいながら1週間ずっと泣いてた。それと同時に、自分はこんなにも彼の事が好きだったんだと改めて思った。



その後は時間のおかげで立ち直ったもの、あとから付き合ってきた男達とはどうもあの時みたいに好きになれない。



というのも、いろんな男から言い寄られ(つまりモテ期というやつ)OKはするもの、ほとんどの人達がただ癒しを求めて体を求めているだけであったからだ。



ごろん、と相田に背を向け瞼を閉じる。



この男もそうだ。

だって左手の薬指に銀色に光る指輪をつけているから。


ただ他の男と違って相田は「好き」と言わない。

偽りの言葉を決して言わない。

そういう意味ではこの男は信用できる。


だが相田の隣は落ち着く。

一緒にいて心地いい。

それは相田が私より12個も年上だからかなのかどうかわからないけど。

でももし彼の事を本気で好きになったらこの関係も終わるだろう。彼が「好き」と言わないのはこの言葉の重みを知っているから。好きになったら苦しくなるのがわかっているから。


私はまた恋をするのだろうか?

私の事を本気で好きになってくれる人は現れるのだろうか?


そんな事を思いながらごろん、と再び相田の方に体を向けしばらく相田の背中を見つめてから瞼を閉じた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 恋愛は悲しさを伴います。
2018/05/23 20:55 退会済み
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