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戦争

自分たちがタイムスリップしてしまった事に気づいたミキはコウタを呼んだ。

「私たち70年前に来たみたい」

「は?」

「だから昔の時代に来たみたいなの。つまりおじいちゃん、おばあちゃんが子供の時代に来たって事。この時代って・・・」

その時だった。突然ウオォーンというサイレン音がなった。

「あなたたち、危ないから防空壕に行かないと!」

訪ねた家の女の人が言った。

コウタとミキは突然の事でわからず二人で顔を見合わすと、

「ついて来なさい!」

女の人は一人の赤ん坊を背負うと走り出した。二人は言われるままついて行った。

ミキが空を見ると、3機の飛行機が逆の方へ飛んでいく。

防空壕へ到着すると中には沢山の人がいた。小さい子供連れの母親や老人、幼い兄弟が皆固まって震えている。

「戦争だ・・・」ミキは教科書やテレビでこの時代は日本が戦争真っ只中である事は知っていたが、まさか自分がこんな体験をするとは思ってもいなかった。

いや、普通なら想像すらできない。

コウタが言った。

「訳わかんねえ。なんで俺らがこんな目に遭うんだ。夢でも見てるのか。早く元の時代に戻らないと」

その時一緒に逃げてきた女の人が声をかけてきた。

「あなたたち、どこから来たの?」

ミキは小さい声で言った。

「70年後の未来から。自転車でトラックとぶつかったと思ったら何故か近くの丘にいて、タイムスリップしたみたいなんです」

女の人は信じられない顔をしていたが、すぐに

「そう。私にはわからないけど、敵がいなくなったらまたうちに来て。あ、私はサチコ。」

そう言い終わると警報が鳴り止んだ。みなぞろぞろ壕から出ると二人の目に異様な光景が入ってきた。

薄暗い空の下、遠くの方で街が真っ赤に燃えていた。

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