第五十九話 道具
竜太は一人、駆け出した。マリーネに向かって覇凱一閃を振り下ろした。
「覇凱一閃炎火空閃」
剣先から出た炎が直線にマリーネに向かって向かっていく。マリーネはそれをよけようともせずに
貴婦人で弾こうと振り下ろす。
弾かれた炎火空閃が天井に当たると同時に紋太と亮祐がそれぞれ撃ち続け、理緒と眞幻想が切り込む。
そして竜太が頭上を通過途中に切りかかる。
さすがにそれをマリーネがよけることできなく、あたり、マリーネの体から真っ赤な血が吹き出た。
「邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔だぁぁぁぁぁ!!!地獄道具其の八激痛の衣、其の九十二死者の面リアライズ!!!地獄王具其の三!気体乃剣」
台座付近までの数メートルを自らの血で赤く染めたマリーネは自分の道具を具現化させ、黒い服の上に触れるたびに激痛が与える服に竜太から奪い取った死者の面に体を包み、気体の肉眼では見ることの出来ない混乱薬を合成させた気体の剣を構えた。
「早々に台座の前で散れ!!!ごみくずがっ」
マリーネが手を振るたびに自分達が切り刻まれていくと言う不可解な状況を理解することは、混乱薬の効果で出来なかった。
切り刻まれ、切り刻まれ、全員が床に倒れるのにそう、時間はかからなかった。
「ここで私の最後の切り札を特別に見せてあげますよ。そして、それを肴に逝け。地獄二部品第一死者の面、第二聖者の面、創造!!!錬金完成、不滅の面」
マリーネは床に倒れ動かなくなった竜太の体を踏みながら叫んだ。
「強制完結時空転移!!!旧友戦火練成」
叫んだ瞬間に、マリーネの右手に激しい炎の塊が現れ、左手には巨大な氷の塊が形成されていく。
「一瞬にして滅びろ、旧友戦火発動!!!」
紋太は目を硬くつぶった。理緒は唇から血が出ているのも気にせず、かみ続けた。八迫は間でマリーネをにらみつけ、眞幻想は一人立ち上がり、マリーネへともう一度立ち向かっていた。
そして竜太は、覇凱一閃をマリーネの腹部に正面から突きたてた。
マリーネの左右の手に発生した炎と氷は大気中に吸い込まれるかのようにして消え去り、マリーネの口の端からは、赤い液体が滴り落ちた。
「まだだ、終わらせない。まだ、終わってはいけない。貴様らは知らないようだが、石版など、もう、必要が無いのだ。レプリカを、いくら貴様らが集めようと・・・。今、ここで感じさせてやるっ・・・」
竜太にはその時確かな悪寒を感じた。やがて来るであろうそのことに。そして竜太は、先ほどからカタカタとなっている小さな音が自分の歯が鳴っている音だと認識した。
其の竜太の顔を見てマリーネは大きく息を吸い込んでその場所の空気が体で感じられるほど振るえるほどの大声で叫び、呼び出した。
「来い!!!!!瞑浄王イバラーグ・・・」
マリーネの声ではない別の咆哮で、空気が揺れ動いたのを五感で感じ取った。
次の瞬間、
次回、名前だけ登場であとは何もない予定でございました瞑浄王さんが次回、満を持して登場のようですね。
ホントにどうなってるんだ・・。自分でも始末がつかないぐらいに話が肥大化しちゃって広げた風呂敷が自分でたためなくなっておるような気がします。どうしたらよろしいでしょうね♪そんなこんなでこれからもどうぞよろしくお願いしますぅ