第四十話 地獄
さぁ、眞石版を狙う族どもの動きも活発になり始め、そしてマリーネも同時に動き出しました。
ちなみに竜太がこれからどうなるのかは、全くの謎です。
全く決まってないことなので【笑】。
駄目人間と化しています亀更新作者の和呼之巳夜己でございますよ~
ちなみに、今回出てきた親鸞霧の一種の不幸は急遽決まったことです。
意外に創ったのはいいけど難しいってことで、あんな形に収まりました。
ここ読んでる方には親鸞霧って何者なんだと思いますでしょうが、
なぁーに、なんてことはないただの登場人物ですよ。
ってこんなまとめかたしてるから駄目人間なんだろうと思いますですが。
まえがきはこれでおしまいでうs。
でうs・・・。タイピングの順番が追いつかないとよくこんなことがありますです。
うまくいった・・・。
「しね」
マリーネのその言葉で、斬魔士が飛び掛る。
月を呼ぶ石版眞石版。それは字のごとく月を呼ぶ石版だった。
そして、眞石版はひとつでは終わることを知らなかった。
ひとつは、太陽を呼ぶ眞石版。
それは太陽を呼び寄せる石版。
そして、それらを束ね、天変地異を起こす眞石版。
それは三つ目の石版。
決して触れてはならぬこの世のものではない、別界の道具。
ここに攻めてくるとき、マリーネとグングニルは他愛ない会話をしていた。
会話の内容自体は、至極恐ろしいものだが。
「マリーネ様。昔私はあなた様の道具から三つの道具を拝借し、そして地上の三ヶ所に安置いたしました。その三つとは、月、太陽天変地異を招く三つの石版にございます」
マリーネは口をだらしなくあけて、歯に挟まった何かの肉を取るのに必死になっていた。
「そうか。私のお気に入りの道具がなくなっていると思ったら貴様の仕業であったのか。まぁよい。一万年と千年と千年も昔のことだからな。して、それは悪意あるものに見つけられる仕様となっているのかな。もちろん」
グングニルはいやらしく口をゆがめ、笑い出した。
「げはげはげは・・・。もちろん。そしてこの私の占いにはもう少しでそれを・・・しかも同時に三つすべてを使うものが現れると申しておりました。祭りはこれから始まるのですよ、マリーネ様」
マリーネはグングニルのその言葉に満足したかのようにうなずきつつ、しゃべる。
「さて、いきましょうか」
「眞幻想さま、二つ目の石版が判明いたしました。二つ目の眞石版の場所は、切り裂きジャック本部だと思われます」
眞幻想と呼ばれた男は退屈しのぎに一人チャンバラをしていた剣を砕く。
「幻柳駄由、あの廃墟か・・・。それで、石版はどこにあるんだ。あの廃墟のどこに?」
眞幻想は砕いた剣を再構築しては砕きそれを永遠に繰り返していた。幻柳駄由が答えるまで。
「二つ目の眞石版、それは八迫という切り裂きジャックの一人が隠していると見て間違いはないと思われます。なので、これから拷問にかけて眞石版の場所を」
幻柳駄由が言った言葉を遮って眞幻想は先の言葉を続けた。
「吐かせる・・・、か。それも一驚だが、ここは木偶使いのアイツに任せてみてはどうだろうか。あいつがいれば、すべてをだましとうすことが出来るぞ。切り裂きジャックの残党も、地獄という小世界の支配者であるあの、反逆児も・・・。」
幻柳駄由は眞幻想の言葉を聞いて感服せざるを得なかった。
「アイツを、開放すればいいのですね、地下牢に閉じ込めてあるアレを・・・」
眞幻想は剣を投擲し、幻柳駄由の足元に投げた。
「万が一のときはこれを使え。もしも制御が出来ない場合は、どこかで調達してくればよい・・・。阿蘇雨竜に頼めばいいだろう?」
「お・・ぉ・・・。またお前たちか・・・。今度はわしに何をやらせるつもりじゃ・・・。またあのような変なものを作れというのではあるまいな・・・」
幻柳駄由は地下牢に来ていた。
そして目の前に居るこの老人こそが、眞幻想の言っていた木偶使い、アイツなのだ。
「親鸞霧、お前の出番だよ。お前の木偶で、錯乱して来いとの御用達だ」
地下牢の鍵穴に鍵を差し込み、親鸞霧を開放する幻柳駄由。
「お前は爺じゃねぇはずだ。そろそろ、おきろよ?」
そういって出て行こうとした幻柳駄由の方をすさまじい力が押さえ込む。
「まぁ、待てよ、俺とお前の仲だろう。『ホイ朝だ』と言って置いて行く、そりゃぁ、幻柳駄由、親友のすることじゃなぇ「もどってきたのか!親鸞霧!」俺とお前は親友だっただろ」
親鸞霧の最近の悩みは、自分がしゃべると相手とかぶって伝えたいことが伝えられないことだそうだ。
「おい、幻柳駄由さんよ、人のしゃべってるときは「あいたかったぜぇ~、親鸞霧ィ~」う。何度行ったらわかる「ホントに会いたかったぜぇー」」
親鸞霧の最近の悩みは、自分がしゃべると相手とかぶって伝えたいことが伝えられないことだそうだ。
なので最近、親鸞霧は諦めている。
自分はしゃべっても相手にされないのかと・・・・・。
けれど、けれどだ。確か、幻柳駄由にはそれを伝えてあるはずで、そしてそれを本人も了承したはずだ。
「・・・」
しゃべらないと、言葉がかぶらないという手・・・いや、口の込んだ嫌がらせだと、思う。
なので、周りとの会話は、筆談が主なコミュニケーションとなるのは悲しきことかな。
『俺が爺の代わりに起こされたって事は、仕事だな。何したらいいんだ?』
幻柳駄由は首をかしげる。
「お前、何でしゃべんないで筆談にするんだよ?」
かなり口の込んだ嫌がらせだと、思っている。今も。
『仕事は、栗柄八迫の木偶を作って情報を取ればいいんだな?』
「そうだ。眞幻想さまがお前の力を待ち望んでおられる。一度挨拶したほうがよいかも知れんな」
『仕事第一、だろ。それこそ眞幻想さまへの最高の挨拶になる。』
二人は同時に笑った。
幻柳駄由は声をだして。
親鸞霧は紙の上で。
「なぁ、親鸞霧、お前紙の上で笑って楽しいのか?」
楽しくはないが、こうでもしなきゃ、笑えねぇだろ、と親鸞霧は思う。
そうこうしている内に問題の場所まで来ていた。
「木偶化の準備はいいか?これからお前の人体木偶分離化が見られるんだから祭りも悪くねぇよなぁ・・・」
次回、四十一話 殺意