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第三十四話 幻無

申し訳ございませんでした。

第三十四話 幻夢


それは深い深い海に沈んでいた。

それは、明るい明るい丸を引き寄せる力を持つものだった。

それは、強い強い者しか持ってはいけなかった。

誰にも、持つことは許されぬはずだった。

それは、人知を越えていて、人は、触れぬように、彼が封じ込めた物のはずだった。

彼が。




「おお・・・・。吾輩はこれにたどり着いた。そしてお前達もまた・・・・・共にここにたどり着いた。これより、私達は人を越えた新しい血を持つ血族となるのである。そう、お前たちととともに、新しき血族となるのだ」

男は、大きく手を広げた。

「吾輩はこれより、組織名、破壊を脱し、これより新しい血族と名乗る。これより、吾輩たちの新しい血族への転換による新しき名前を名乗ることとする。」

大きく手を広げた男は一人一人を指さし、叫び続けた。

「お前の名前は、阿蘇雨竜」

「お前の名前は、幻柳駄由」

「お前の名前は、蟠薇茨。そして・・・・」

最後に、自分を指さし、一段と大きい声で叫んだ。

「そして吾輩の名前はこれより眞幻想!!!」


眞幻想と叫んだ男は深い深い海の底に永遠に置かれていたはずの一枚の欠けた板を手荷物と、深い深い海の底からこの世の断りを無視して飛び出した。


「おお、大いなる石版よ。今より、この石版に秘められし封印を解き放ち、偉大な月を喚び賜え!」

空には五人の影が映り、月がひときわ大きく揺れたように見えた。

解放に応じたように。





「林合体ハヤシロボ」

悶太がテレビに釘付けになっている。

「あんまり近づくなよ」

亮祐が荷物を運びながら悶太につたえる。

「はーい」

答えるだけ答えて、動いていない。

良い子は部屋を明るくしてテレビから離れてみなければいいけないのに・・・、だ。


ダークガーディアンに壊された本部を直してる亮祐。

今日は平日なので三人はいない。

亮祐は、明日から学校に行けることになったので、少しわくわくしている。

しかも、悶太と二人暮らしもできる予定なのだ。

そうなったらここから離れて、二人で住宅街に行き、料理も何から何まで一人で出来るのだ。

しかも、悶太と二人暮らしというのが一案良い。

それまでに、荷造りはしなければいけない。

あと、一日。




「平田、分かるか!」

八迫が教師役として学校に入り込んでいるので竜太はいじめられっぱなしだ。

八迫は楽しいし、竜太はげんなり。








「吾輩の名前は、眞幻想。全ての剣を束ね、全ての剣を操るもの・・・・・。」

眞幻想は大きく手を開き、石版をゆっくりとなでる。

「そして、阿蘇雨竜。お前はその魅惑を、武器とするのだ。」

ひざまずき、眞幻想に頭をたれる阿蘇雨竜。

「そして、幻柳駄由、お前はその怪力を駆使し、戦え。蟠薇茨、お前はその血染めの鎌を武器とするのだ。」

大きく開いた黄色い目が月を見つめる。

「やがて、力持つ者が吾輩達の目的を止めに来る。わが輩達はそれを止めることがこの石版からのお告げなのだ。」




「さぁ、力持つ者を消しに行くのだ。」

本年もどうぞよろしく御願いします。

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