表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/163

第三十一話 反逆児マリーネ崩御!

切り裂きジャックは殺しません!

何話目かぶりに主役役登場?

第三十一話 反逆児マリーネ崩御!


動きが止まった・・・・・・。

八迫は、まずそう思った。そしてすばやく動き、自分の首下に突きつけられた竜魂剣を奪い取った。

「これで下がってやがれ!」

顔面に二十八発の蹴りをプレゼントした。

竜太は、その時、八迫のほうを向いた。

「早く、仮面を・・・・。」

竜太は言った。

仮面をかぶった平田竜太は。

八迫は息を呑んだ。

竜太の死者の面の支配から逃れて始めていった言葉だったからだ。

「竜太!」

八迫は駆け寄った。

「うがぁぁぁぁぁぁっぁぁっぁぁっぁっぁ!うぉぉぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉぉぉぉ!」

竜太の目は、血にぬれていた。

それは、仲間の血だった。







悶太は、目の前にある巨大な刃を目にして目がかすんで何も見えなかった。

「小僧、裁きのときは、来た。それは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今だ!」

暗殺剣アサシンソードを振り下ろした。

「ふぎゅっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!」

悶太は、目をつぶった。


床に、金属の落ちる音が、よく響いた。


悶太の耳にも、それははっきり聞こえた。



「ぐあっく・・・・・・・あはぁ・・・・・・ぼ・・・・が・・・は・・・は・・・」

悶太は、目を開けた。

マリーネが口から血を出し、動かなかった。

そんな時、どうすればいいのかを、悶太は知っている。

「・・・・・・!」

マリーネの瞳孔は開ききっていた。

マリーネは死んでいた。

サグァンデュルは頬をぬらし、一人つぶやいた。

「ああ。マリーネ様。あなた様のお命もここで尽きてしまうとは。いいのですか?このままあちらの世界に行くということは・・・・冥界に逝くという事は、あなた様の切り裂きジャックへの復讐は終わってしまうのですよ!ああ、この側近、サグァンデュル、あなた様のあとを継ぎ、この少年を必ずや貴方様と同じ冥界に送りますゆえ、しばし、お待ちください。」

悶太は、動く事ができなかった。

サグァンデュルが、すでに悶太を縛り付けていたからだ。

「さあ、少年、このマリーネ様と同じところへ逝き、マリーネ様の殺し相手になってあげなさい!」

そういって何かの液体を、悶太はかがせられた。

そこで、視界は何もなくなった。







【僕は一体何処にいるんだろう。ああ。そうか、仮面の付けか・・・・・・。】

一人の少年は、暗闇で目を覚ました。、

【そう言えば、さっきから、僕の体は僕ではない誰かのおかげで動いてる気がする。】

一人の少年はそろった二つの眼球で、自分という人間の肉体を見つめた。

【僕は平田竜太。切り裂きジャック。・・・・・。だった。今は、仮面に操られる、自動人形オートマタ・・・・いや、自動人形マリオネットかな?】

一人の少年は、自分の肉体を見るのをやめて、外界を見た。

【八迫?何でそんな必死に竜魂剣を持っているの?亮祐も、理緒も、なんでそんな木の下で倒れているの?亮祐・・・・腕が・・・・・。】

一人の少年は見るに耐えなくなって、見るのをやめた。

【誰がやったの?】

【僕がやったの?】

【僕が?】

【僕が?】

【・・・】

【・・・】 

【・・・】

【僕が!】

少年は自分の肉体を操ろうと、力をこめた。

けれどいつからか付いているジャックから、高温の蒸気と、灰色の煙が出る。

そして、発火している。

【だけど、僕が止めなくちゃいけないんだ!】

【僕が止めなくちゃいけないんだ!】

【僕が!】

【僕が!】




「僕が止めなくちゃいけないんだ!」

仮面をつけた竜太は、そういってさけんだ。

竜太は八迫の首を絞めていた手を緩め、八迫を下ろした。

「河馬竜太め。」

八迫が、足でけった。直撃クリティカルヒットした。

「く・・・・・・・・!」

言葉に出来なくて、目からしょっぱい水が流れ出す。

それをこらえて竜太は八迫に言った。

「もぅ・・・・悶太は!」

八迫が思い出したかのようにあせっていった。

「大変だ!」

八迫は門を指差していった。

「悶太はあの門の中だ!」

竜太はその門を見た。

忌々しくて、ドロドロした物が流れてきそうな見覚えのある門だった。

「じゃあ、こっちは任せたよ。八迫。」

そういって駆け出して、竜太は門の中へと入っていった。

切り裂きジャック、いざ、門の中へと行かん!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ