第三十話 地上と地獄で
地獄 マリーネ対悶太!
地上 竜太対亮祐、八迫、理緒!
竜太は仮面の付けから逃れられるのか?
地獄で戦う悶太の運命は?
地上での死闘は?
第三十話 地上と地獄で
「マリーネさま!なにやらガキが迷い込んでまいりました。」
マリーネの側近サグァンデュルがマリーネに語りかけた。
「つれてまいれ・・・。」
マリーネの言葉で、悶太は入れられた。
「・・・・・貴様、使者の面の付けに対して何か言いたい事があるのだろう。言ったらどうだ。」
悶太は、恐怖で何もいえなかった。
マリーネのその肉体の巨大さに。
マリーネのその精神の恐怖さに。
マリーネのその食い殺そうとする眼差しに。
けれどそんな悶太の頭に仲間がフラッシュバックして来た。
勇気付けられた。
「僕は、あなたに言いたい事があってきた。地獄の面の付けの別の払い方を教えてほしい!」
マリーネは悶太の目線に顔を持っていき、言った。
「あの小童には、言ってあるぞ。あの仮面の付けは、必ず払わせると。」
悶太は引き下がらなかった。
「方法までは、言っていないはずだ!」
「そうだ。しかし方法を聞かなかったのはあの小童だ。違うか?」
悶太は歯軋りをした。生まれてはじめて。
「なら、僕と戦ってください。僕が勝ったら、仮面の付けは、無しですよ。」
「はははははははは!これが、地上の人間だ!すべてにおいて、力づくだ!しかし、それもまた、私がお前らを好きな理由の一つだ。良いだろう。では、サグァンデュル地獄貴婦人暗殺剣を持ってこい。宴の幕開けだ。小僧、後悔は、とうに済ませ終わっただろうなぁ・・・。」
そういってマリーネは暗殺剣を悶太の首筋に当てた。
「簡単には、死ぬなよ。小僧!」
マリーネは剣を振りかざした。
悶太は、汀を柄から抜き、構えた。
「うごおおおぉぉぉぅおぅおぅおうぉうぉうぅおぉ!」
竜太が、亮祐の左腕をつぶした。
「あがっ!」
亮祐の体が痙攣する。
竜太はそれを楽しむかのように、血をなめた。
理緒が得意の怪力で竜太の顔面を叩き飛ばした。
後ろで構えていた八迫が竜太の竜魂剣を構えた。
「龍魂特技八又双頭牢者解放之太刀!」
竜太はそれに気が付きながら、物理法則に逆らう事は出来なかった。
そのまま、竜魂剣に引っかかった。
「うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
八迫は野球のホームランを打つかのように竜太を投げ飛ばした。
「らぁぁぁぁぁぁぁぁあっぁ!」
竜太は飛んだ。
竜魂剣から出た八又の龍が双頭の龍を作り、牢の中へ、竜太を閉じ込めた。牢の中から、強烈な電撃が炸裂して、竜太はしばらく動かなくなった。
その間に八迫は、理緒に頼み、亮祐を木陰に運んだ。
竜太はそれを見逃さなかった。
一人になったと変わらない理緒を。
「うごぉぉぁぁぁっ!」
空中で方向転換して、理緒に襲い掛かった。
「理緒、危ない!」
しかしその言葉は、遅かった。
「うごぅぅぅぅぅ・・・。」
次の瞬間、理緒は、亮祐の隣に倒れていた。
八迫は唇をかんだ。
たった一人でこんなのと戦うのか?
竜魂剣を握る手が自然と強くなった。
「竜魂扇神風」
八迫は竜太に向かって最大出力で。
竜太は八迫に向かって最大速度で。
「うがっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!」
八迫に向かって咆哮で縛り付けた。
そうすると、竜太はゆっくりと竜魂剣を奪い取った。
大きく構え、そして、八迫の首元へと剣をやって・・・・。
悶太は、疲れきっていた。
マリーネの剣は、黒刀だった。
悶太は、左手にアドベンチャラーを持ち、マリーネの胸に向かって発砲した。
その瞬間、マリーネは膝を付いた。
悶太は、汀を頭につけた。
「言う事は、聞いてもらうっ!」
「聞くだけだ!」
マリーネは利き手ではない手で悶太を殴り飛ばした。
汀はマリーナに踏みつけられた。
アドベンチャラーは、もう弾丸を発砲できるエネルギーはない。
「さあ小僧。死んでしまえ。」
暗殺剣を振り下ろした。
「うごぅぅぅぅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅ!」
竜魂剣を振り下ろした。
次回、真昼の破壊編急展開?予定中!
切り裂きジャックは殺しません!
七妄想の切り裂きジャック平田竜太は再び切り裂きジャックとなれるのか?
味方の死を防げるのか!