第十二話 超多目的変身道具ジャックの変化
死者の面をもらい受けた想像の切り裂きジャック平田竜太は死者の面を装着するのか?そして機械覇道使い、侵略巨兵ガルガンティアとの決着は?
侵略巨兵ガルガンティア編、クライマックス!
ガルガンティアを狂わせた恐怖のウイルスの正体とは・・・。
第十二話 超多目的変身道具ジャックの変化
エヴァーニェン・サージェが竜太に襲いかかろうとする得、利き腕につけたジャックにメールが届いた。
「君のジャックは切り裂きジャックの力を出し切れるようになった。変身して、死者の面を着けるが良い。ただし、その代金はつけとなって後でお前に請求させてもらう。地獄の反逆王マリーネ」
変身が可能になったと分かった竜太は最後まで読まずに、ジャックを空に掲げて叫んだ。
「へんしーーーーーん」
八迫はかろうじて意識を保っていた。竜太が叫んだのもきちんと聞こえている。
「あの馬鹿・・・変身できないことぐらい・・。もしかして時間流から消えたあのとき死者の面を取りに行ったとでも言うのか・・・。だとしたらなおさら、死者の面を着けるのを止めさせなければ・・・。」
切り裂きジャック予備校に通っていたとき、八迫は教科書を結構読んだ方だった。・・・。と言うか軽い読書にさっと読んだだけだった。でもきちんと内容は頭に入っていて、切り裂きジャックになっても決してつけてはいけないものも一例として載っていた。
地獄八千道具の一つ 死者の面
これを着けたものは相当の精神力のあるものだ。もしくは、世界破壊など、大それた行動を考えるもの。しかし、それは一度はめると、契約を結んだことになり、後に払えないような莫大なつけが来る。そのつけは、装着者の命だと言うことである。また、この地獄八千道具はそれぞれ異なる力を持つ。それを全て付けれるものはただ一人、冥鄭王イバラーグただ一人である。その力は、あのジェイソンをも上回り、地球上に勝てるものなど存在しないであろう・・・。
確か、こう記されていたはずだ。八迫は必死に思い出したところで再び、意識を失った。
「竜・・・太。」
竜太のジャックは、これまでは黄色と赤が中心とした色だった。しかし、今のジャックは黒と赤を中心としたクリムゾンダークとなっていた。そして、今までは竜太が気が付かなかったことだが、開くとそこには、様々な機能が眠っていた。竜太は変身途中に、一つのコマンドを選んだ。やがて変身が終わると選んだコマンドの発動条件を満たした。
壱、切り裂きジャックになること。
弐、他の装備品を全て身につけること。
以上で死者の面は発動する。
「切り裂きジャックは生者のために。死者の面は死者の浄化のために。」
竜太の顔に白い仮面が付いた。それは、目から頬に向かって赤い血のようなラインがはいり、目のしたには行く本ものすじが入った仮面だった。
「覇道使いは・・。吾だ。今更仮面なんてものつけたところで遅いっ」
竜太は右の手のひらを上に、左の手のひらをしたに向けてつぶやいた。
「生きてもいない、死んでもいない、哀れな機械兵を侵略というなの支配から解きはなたん。二界統一っ」
右手をあげた手には剣のつかが、左手には刃が乗せられていた。
「死者界、人間界。二つの世界をねじまげん。暫撃炎道」
つぶやいたとたん、ガルガンティアは、右手と左手が消えていた。
「貴様、それは覇道ではないだろう。反則だぞっ!」
そう言いながらも口を必死に開けた。その奥では黄色っぽい光がちかちかしていた。
「エレニカ・サンヴァレン」
口から発射されたそれは、地面を溶かし竜太に向かって進んでいく。
「これにて、裁きは下った。安心しろ。貴様の罪もまた、浄化された。抵抗はやめい。」
バチバチと火花が飛び散るからだでガルガンティアは答えた。
「世界で一番の覇道は吾が持つ。この地に埋められた、伝説の光球は吾のものなのだ。」
それは竜太にはなんだか、分からなかった。でも、それを取られるとやっかいなので速めに斬りつけて終わらせようと思った。
「博士。貴方の研究データの元に導き出した解で、この地に眠る最後の光球は私のものとなる。アジシュベフォウィヤレギャッフデファシゴケラセフォ。」
何がなんだか分からない言葉で、ガルガンティアは、光球を導いた。そしてそれを食べた。
竜太のジャックに再びメールが届いた。
「死者の面は五分だけ使用可能。後十秒。」
消えた。竜太から、死者の面の気配は消えた。
「ハハハハハッハッ。最強の覇道ももう終わりか。たわいのない。こうなれば、最後の光球で消し去ってやる。ありがたく思え。」
ガルガンティアの失われた右手が、左手が、復活した。より殺戮の手に近づいて。より、血のにおいを取り巻いて。
「死ね。覇道使い」
右手が竜太の腹をめがけて伸びる。死者の面によって体力をほとんど使ってしまった竜太は、気づいていても反応することが出来なかった。
「これで、私が一番のは道使いかな?ふふふ。」
ガルガンティアは、右手に付いた竜太の血を鉄で出来た味覚のない舌で舐めていった。
悪役はこうするものだと本で学んだから。
「さあ。それではあの棺も壊そうかな?」
ガルガンティアが竜太に聞こえるようにわざと耳元で言う。
竜太は「止めろ。」と言ったが、あまりにも小さすぎて、その言葉は聞こえなかった・・。
「エヴァーニェン・サージェ」
覇道の塊が、棺に六発、飛んでいった。
仲間も守れないかもしれない。
けれど、頑張って俺は動く。
次回、侵略巨兵ガルガンティア編完結!
瀕死状態の一歩手前の切り裂きジャック竜太は棺を守り抜くことが出来るのか?そして、死者の面のつけとは・・・。そして、ガルガンティアを暴走させたウイルスとは・・・。
第十二話 こうご期待