第十話 ガルガンティア侵略宣言!【また侵略ものかよ】
今回はガルガンティア編にくわえて中編小説のセットでございます。次回からは中編小説はありません。これを機に、中編小説・・・一話完結の物語【多くても前後編】だけで作った切り裂きジャックは殺しません番外編を作りたいと思います。一部は、八迫と須藤の過去縄家で、全部等して分かるような所もあるようにしたいと思っております。がんばれ一話完結物語!ではこれからの本編ガルガンティア編、お楽しみ下さい。五話ぐらいで終わるようには頑張ろうと思っております。だいたいそんなもんかなあとか思ったりしてるもので。
第十話 ガルガンティア侵略宣言!【また侵略ものかよ】
前回までのあらすじ【ジェイソン編】
切り裂きジャックへと戻った竜太は、本部へと向かった。その本部で付いていたテレビに映ったものは、突然の侵略宣言をする竜太達そっくりの黒の切り裂きジャックだった。竜太達はもちろん駆けつけるのだが、ゲームバンに吸い込まれてしまった。一足遅く来た理緒は、船に潜入し、ゲームバンのペンタクルを破壊する。こうして全員が船にそろったその時、竜太そっくりの偽者ジェイソンは存在しないシロへと竜太達五人を誘う。そこであったことは、本物と偽物の存在意義をかけた戦いだった。最上階でジェイソンを倒した瞬間シロは崩れ去った。そして、展部中学校では、終業式が控えているのだった。
前回夏休みスペシャルにでてきた機械侵略巨兵ガルガンティア。強い覇道を、感じた彼は、自分の力を極限まで高めた今、竜太達切り裂きジャックに挑戦すべく、大気圏へと突入し、地上から見えるまでも迫っていたのだった。そしてガルガンティアの背後には五つの棺がともに、飛来しようとしているのだった。
突如、日本に限って都市機能が前提視してしまった。それにくわえ全てのテレビ、ネットワーク、ラジオが侵略された。そして流れたものは全て同じものだった。
★ 侵略機械巨兵ガルガンティアが次ぐ
この土地は機械兵ガルガンティアが支配した。
切り裂きジャックと名乗る五人組よ
貴様ら七人居ないと日本の平行は保てないなどともうしている。
後がまを捜し出す前に俺が倒して見せよう。
切り裂きジャック。おとなしく侵略されろ。 ★
その音の、文字の羅列だけが永遠に流れた。竜太達切り裂きジャックは、ガルガンティアの侵略を防ぐべく、ガルガンティアのまつ、てれびとうへと向かった。
「へんしーーーーん。」
竜太が、ジャックがついたてを空に向かってあげた。
ぷすすー。
ジャックから音がでてくるだけだった。いつになっても変身は始まらない。竜太は他の亮祐、八迫、悶太をみた。しかし誰一人として、変身したものはいなかった。ジャックではないにしろ、理緒もあるティメットインビンシブル暴力女になれるメリケンサック【一個につき一回変身可能】をつけてみたが、結果は同じだった。しかしじーっと待っているわけにも行かないと判断した亮祐が、部屋の倉庫にあったガレージを開けた。
「ふむう・・・・・。八迫、これまだ使えると思う?」
呼ばれた八迫は工具箱を持って完璧にメカニックおじさんになりきって向かった。
「うーぬ。これは・・・・もうちょっと待ってくれたら使えるようになる。待っていておくれ。その間に用意もしといてくれ。」
メカニック担当の八迫は、ものの五分で直してしまった。
「さあ。行こう。ジャックの専用車、ジャッカーにのって。」
あまり良いネーミングセンスではないようだった。昔の切り裂きジャックは。
「こいつは俺と悶太が作って、名前を付けた車だからな。」
昔ではなくって、今の切り裂きジャックのネーミングセンスがないのだった。
「普通に凶器とかは使えるんだし、行きましょうか。
理緒が武器とは言わずに凶器と言いながらジャッカーにのりこんだ。
竜太は龍魂剣を抱えて乗り込んだ。
悶太がビーストレイクの片割れトラベラーを腰にさし、乗り込んだ。
『あー。あー。こちら栗柄八迫。ジャッカーメインコンピューターさん聞こえますカー。どうぞー。』
マイクを握り質問すると機械音が流れた。
「ビービー。ガギギギ・・・・。コチラ、ジャッカーメインコンピューター。ナンデスカ、ドウゾ。」
『今空から飛来して空中に滞在してる機械兵についてのデータがほしい。送ってくれどうぞー。』
しばらく計算しているような音が車内に響いた。
「ガルガンティア、ディアーハカセガツクッタセカイノヘイワヲネガウヤサシク、リセイノアル、サイキョウノロボット。シカシバグニヨッテスベテガハンテン。イマハタダノシンリャクキカイヘイトナッテイマス。」
亮祐が鍵を見つけて戻ってきた。ジャッカーに鍵を差し込むと、エンジンが動いた。
「ガルガンティアニムカッテシュッパツシンコウシマス。」
地下道は、鼠によって侵略されていたが、ジャッカーがライトをつけると逃げていった。
「ココガガルガンティアノマシタデス。」
電子音が鳴って、動かなくなった。
「まだ来ぬのか。切り裂きジャック。早く来なければ侵略活動を始めるぞ。」
ジャッカーもガルガンティアによって支配されてしまった。竜太は理緒は龍魂剣を汀を鞘から抜くとかまえて天井を斬りつけた。
次の瞬間、辺りは埃で何も見えなくなる。ぼーっとしていた竜太は飛び跳ねた。目の前に赤い炎上の光が見えたからである。それはガルガンティアの目とも言えるものだった。いつもは淡い緑色をしている。人体を体温で感じ、距離をつかむ。しかし、目が赤く光り出すと人体発火光線もでるのであった。まさに今がその時だった。
「お前があの覇道の持ち主か。・・・散れ!」
とっさに飛び跳ねた竜太は地上にでた。よく見ると全員がいた。空中に浮かぶ透明な棺にとらえられていた。
「貴様らの仲間はあそこにいる。齢は堂だ。私の足元にすら及ばなかったぞ。ふふふ。見えるな。そして空の棺が一つある。あそこにお前を入れられれべ、私が銀河で一番の覇道の持ち主となる。」
急に声をかけられた竜太は硬直した。
「ビーストレイク金剛飛礫。」
竜太を避けて、それは辺りに突き刺さった。地面が割れる。地面が落ちていく。竜太もまた、地面とともに落ちていく。
「覇道を使わぬまま、もう終わりか・・・。やはりこのガルガンティアが銀河一の覇道使いだったのだな。」
竜太は目をつぶったままジャンプした。空に向かって。ガルガンティアの頭上めがけて。龍魂剣を思いっきり振り下ろした。
当たらなかった。
目を開けるとそこは、暗黒しかなかった。声が聞こえる。
「平田竜太よ。貴様はガルガンティアを倒したいのか?」
声の質問に答えることが出来なかった。本当に自分は倒したいのか?理緒を、亮祐を、悶太を、八迫を救いたいのか?それでも便宜上竜太は一つの答えを言うしかなかった。
「はい・・・。」
声は直ぐに返答した。
「今のお前には迷いしかない。これからでてくる門をくぐりかえってこれたらこの死者の面をやろう。生きて動くものならば、お前に迷いがなく、絶体絶命の時、必ず力を貸すこの面を。
しかし、つけはあるからな。」
竜太は門をくぐった。看板はみなかった。・・・・・・・・。見えなかった。
しかし看板には注意書きがされていた。
“この門、生人はくぐるべからず。くぐったが最後、生きては帰れない。くぐるな死者の門を。何人たりとも・・・・。”
竜太はくぐってしまった。
俺がくぐったのは生者はくぐってはいけない門。
くぐったら最後、帰れる保証はない門。
短期集中連載中編小説
切り裂きジャックと夏の風物詩!
暗くした本部の会議室の窓には札が貼られていた。その札は、めったに使わない、特殊な札だった。頃合いを見計らった八迫がラジカセのスタートボタンを押す。
ヒュ〜ドロドロドロー。
いかにも夏と思わせる音楽だ。
理緒は顔を青くして・・と言ってもろうそく三本だけなのでわかりにくいが、小刻みに振るえている。アルティメットインビンシブル暴力女でも怖いものはあるらしい。
門太は半泣きの目で亮祐の腕に必死に掴まり振るえている。
竜太はほとんど死者状態。・・・と言うかこれは気を失っていると行った方が近いような気もするのだが・・。
しかし、八迫は話を続けている。
「五右衛門はその時、柳の木が揺れているのをみた。風も何もない、暑い日だというのに。しかもその柳の枝が、おいでおいでを繰り返しているかのように揺れ動くんだ。決して強喰わない五右衛門だったのだが、次第に怖くなってきた。しかし村人に幽霊退治は任せておけとか気を張ったようなことを行ってしまったもんで帰れない。仕方なく、柳の木の枝に近づくと・・・・・・・・」
亮祐でさえ、唇を噛んでいる。そうしなければ、振るえてしまいそうで怖いからだ。悶太が隣にいるから、振るえるわけにも行かないし・・・。八迫はますますテンポをあげてはなしを続けている。
「その時、五右衛門がみたのは、真っ白ーい袴を見事に着こなした顔の青い・・・」
亮祐と悶太、理緒はとうとう根を上げた。
「もうやめろー。」
「や・・・やめて・・・」
「嫌阿阿阿阿阿阿阿阿」
竜太はぴくりとも動かない。・・・・死んでいるような気もしなくはない。
「・・・これからが良いところなのに。やめなきゃ駄目?」
首を傾げて聞く八迫に三人はそれって首を縦に振った。高速で。
「うぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ。仕方ない。」
さっと立ち上がってドアを開けようとするのだが、
「開かない・・・・。」
亮祐達の方を向いて真顔で答えた。
まだ、八迫の与える夏の風物詩の恐怖は終わらないようだ。
切り裂きジャックと夏の風物詩! 終わり
これから八迫と須藤の物語、書き始めますね。しばしお待ち下さい。しばし?ひょっとする途中で挫折とかないだろうか?僕の場合・・・・。ちょっと考えるな。