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第八話 存在しないシロは存在しない

存在しないシロジェイソン十三日は金曜日編、完結!

竜太は、かき氷が無性に食べたくなった・・・。

おまけ

短期集中連載中編小説第二弾

切り裂きジャックの全員休日


第三十八回切り裂きジャック親睦会報告書 報告者中片亮祐

七月終旬夏休み 東京都内安浦方面の大人気テーマパークデュズミーランド内にて


「きゃっほーう!パラレルデュズミー!夢の王国、デュズミーランド今夏限定パレード、真夏のパラレルカーニバル実施中!先着二十万名様に、真夏のミュッキーグッツ【非売品】をプレゼント。 明日から始まるニューパレードをお見逃し無く。」

亮祐が、真剣にテレビに釘付けとなっているその時、八迫は亮祐に声をかけた。

「おい。亮祐。お前まさか今度の親睦会・・・・・・。」

亮祐は立ち上がって答えた。

「今度の月曜日から水曜日まで、全員が予定を開けておくように。親睦会、今年はデュズミーランドに行く。」

それを聞いた竜太は青ざめた顔で亮祐に効いた。

「デュ・・・・デュズミー・・・ランド・・・。本当に行くの。あんな所に。」

竜太の記憶には新しい出来事がフラッシュバックする。そう。学校で言ったデュズミーランドで竜太はパラレルワールドへと行き、メインキャラクターのミュッキーとミュニーに殺されかけたのだ。詳しくは第一シーズンの珍しく学校行事をメインにしたお話を読んだら分かる。しかし、何話かはすでに忘れてしまった。


かくかくしかじかうまうまで、あっという間にやってきましたデュズミーランド。


「きゃっはははっははははっははは。みんな。こんにちわ。ミュッキーだよう。」

「ミュニーだよおう。きゃっっははははははっははは!」

『夢の・・・ディナーターイム。』

以下のことはあまり竜太の記憶にはのこっていない。気分が悪くなり、全員で急遽ホテルミュラキーシターに留まったからだ。しかし竜太はホテル大気となったため、親睦会は壊れ去った。しかし理緒を筆頭とする亮祐、悶太はパーク内をきちんと楽しんだようだ。八迫は・・・竜太の隣のベットで俯せに寝ている。


帰宅後 亮祐は、机に向かっていた。報告書を書くためだ。どこから書こうかと悩んだ末、報告書の最初にこう記した。


第三十八回切り裂きジャック親睦会報告書 報告者中片亮祐

七月終旬夏休み 東京都内安浦方面の大人気テーマパークデュズミーランド内にて


竜太、八迫はホテルに待機。亮祐、理緒、悶太の三名はパーク内で親睦を深めた。



「んー。まあこんなもんか。」

文章を書くことが苦手な亮祐は、その一言で終わらせた。しかし、納得がいかない悶太は、後日、その報告書を書き加え、報告者の名前は、亮祐の名前がかすみ、悶太の名前が目立っていることに気づいている者は、誰もいないだろう。


切り裂きジャックの全員休日

             終わり







本編

切り裂きジャックは殺しません!謎の学生竜太君

存在しないシロ編orジェイソン編or十三日は金曜日編【どの呼び方でもどうぞ】ついにフィナーレ!いきなりあらわれた謎の切り裂きジャック、彼らは切り裂きジャックを名乗った偽者だった。竜太達は竜太そっくりの人物ジェイソンをはじめとする偽者を倒し、世界を救えるのか【もしかすると日本だけしか守られないのかもしれないけどねー】。ついに始まったジェイソン対竜太。王の鎧をつける彼に竜太は古代日本の鎧を身にまとう。果たして今回で完結してくれるのか・・・。さもなければ夏休みスペシャルが出来ないぞ。


第七話【・・・・・だったよね。確か。違った?】存在しないシロは存在しない


ジェイソンは竜太が向かってこないと知ると地面に落ちた煎餅をつかんで食べ始めた。

「ぼーり、ぼーりぼーり。」

皆無の世界で煎餅が齧られる音だけが響く。

しまいには玉座の後ろに回り、二袋目を開け食べ始めた。においは、醤油の臭いで充満した。

竜太がたって、煎餅の袋を斬りつけ、煎餅が辺りに落ちたことでジェイソンは嬉しそうに言った。

「やったあ。りゅーたやっと僕と遊んでくれるんだね。はじめはダンスから。行くよ。」

チェーンソーをかまえ直すとジェイソンは踊っているかのように電源が入ったチェーンソーを振り回す。そのリズムには一定の法則があった。しかしそれに竜太は気が付かない。

じっと見ているだけで、竜太は気持ち悪くなってきた。ついには床に嘔吐した。

「ふふー。僕の十八番。剣の舞じゃなくてチェンソーの舞。すてきでショー。みいーんなこれを見ると気持ち悪くなって、僕に斬られちゃうんだ。」

やっと顔を上げてみたジェイソンの顔は、青いライトのせいか、残酷で、寂しげな顔をしていた。

「燃やせ。」

それをつぶやくと竜太はこっそり手を伸ばし落ちていた煎餅を一枚食べた。二枚三枚・・。とてもおいしい煎餅だった。

「ねえ。竜太。君はこんな前座だけで満足しろと言うの?何でなの・・。」

煎餅が手から落ちた。ジェイソンの鎧からは、もうもうと煙がでていた。

久々に想像の力を使った。

「凍れ!永遠の氷海。」

ジェイソンの足下は凍り付き、やがて全身が凍り付いた。

「龍撃手。斬れ。龍。燃やせ。」

そう言い残してもう一度下を向いた。急速冷凍させた鉄を急速に燃やせば、爆発することをなぜか竜太は知っていた。次の瞬間、どれだけ燃やしても燃えなかったジェイソンは燃えていた。どれだけ切っても切れなかったジェイソンは切れていた。断末魔の叫びとも思える叫びが空間を支配する。

「ぐぎゃあああああああああああああああ」

燃える肉体で、ジェイソンは竜太に歩み寄ってきた。何で・・何で・・・ととジェイソンは聞く。その声はまるで赤ん坊だった。

「僕と踊ってくれるのは君しかいないんだよ。僕もお友達がほしいだけなのに・・・。何で・・・何でみんな裏切るの・・・・・嫌だ・・・・嫌だあああああああああああ!」

その絶叫とともに、シロは揺れ動いた。罪人の家もとたんに崩れ去り、理緒と悶太が駆け寄ってくる。

龍撃手は消え、魂も戻った。理緒とここから逃げようとあれこれ頭をひねったが良い案が浮かばない。あたりはがれきに包まれようとしている。そして一つのがれきが落ち、床に当たって砕けたところで竜太は思いついた。自分が空想の切り裂きジャックだと言うことを。こんな事をしては物語上違反だろうと竜太は思うが、自分たちの命を優先した。

「開け。本部への道。このシロから、つながれ。」

何でもありなんだなあと理緒はしみじみと思う。悶太は、こんな早くにでてくるなんて、少しは出し惜しみしろよ。物語上。と思った。それはさておき空間がさけた。

「早く。行かなきゃ閉じちゃう。八迫と亮祐を。」

竜太は理緒に・・・。アルティメットインビンシブル暴力女に頼んだ。

「嫌だ・・・・・みんないなくなっちゃう・・。また・・・独りぼっち・・」

本部へとつながる空間の裂け目からみた部屋は壊れきっていた。

本部へとつながる空間の裂け目からみたジェイソンは泣いていた。

本部へとつながる空間の裂け目からみたシロは、崩壊していた。

生存者は・・・いない・・。


船は海から消え去った。この出来事も船と同時に記憶から・・。しみじみと思った竜太はカレンダーで目が止まる。7月13日金曜日

「今日が十三日の金曜日・・・・・だったのか・・・。」

ふと電波時計をみると日付は変わり、朝の七時だった。

カレンダーをみると一人一人の予定の部分竜太と理緒は終業式と書かれていた。

「な・・・・・理緒・・・早く行かなきゃ・・・・終業式が始まっちゃ・・・・・。」

後ろを向くと理緒の姿はなく、変わりにメモがおかれていた。

「今日、学校アルから行くねー。遅刻しないように。バイバーい。

                           竜太が遅刻すると信じて理緒」


竜太は読み終わるか終わらないかのうちに制服に着替え、本部を飛び出していった。

「行ってきますっ」

ベッドの上では八迫と亮祐が話していた。

「絶対間に合わないよなあ。」

「絶対に。」

ベッドの上でクウクウ寝息を立てる悶太をみて、亮祐は答えた。



存在しないシロ編orジェイソン編or十三日は金曜日編

                      終わり


やっと取り戻した彼らは、いつものように接してくれる。

こんな日が毎日続くと良い。



磁界より夏休みスペシャル。・・・・・・・・・・・人間界からではないでしょうか。っていうか磁界からって・・・。

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