第三話 二つの世界の城
ジェイソン 我らの目的は、切り裂きジャックの殲滅。我らが本物となるのだ。
竜太 ・・・寂しいよお。
ジェイソン もうすぐだ。もうすぐ完全なる破滅を呼び、我らが絶対神、切り裂きジャックとなるのだから・・・・・。
竜太 さぁーみぃーしぃーいぃーよぉおおおおおおう。
ジェイソン じゃかあしわい。
第三話 二つの世界の城
一番最後に来た竜太そっくりの切り裂きジャックはジェイソンの仮面をかぶっていた。
「ほう。もう一人蠅がいたのか。なあ。おい。お前ら。まとめてこいつらを退治しておけ。じゃまな虫けらは退治しておかなければ後々面倒だからなあ。」
そう言って右手を突き出すと、拳を作りそして開いた。
「いでよ。地獄の業火によって作られし獄門よ。今ここに。」
地面がゴゴゴという音とともに割れて、門がでてきた。その門を開くとジェイソンは入っていった。
「貴様ら。それぞれの部屋で戦ってもよいのだ。とりあえず、殺せばよい。」
そうすると他の全員が先ほどのジェイソンと同じように門を開いた。
「引き連れよ。我が下部。」
竜太をのぞく全員が何者かにそれぞれの門へと連れて行かれた。
「龍魂剣。間元凶の杖。」
龍魂剣を振るいつつ、間元凶の杖で魔法を唱え、門を壊そうとした。しかし、ひびはおろか、傷も全く付かないのだった。門を開けようとして開けてみると一つだけがあいた。
「二つの世界の城」
そこは、白い巨大な城だった。先ほどいた城のようなものとは全く違うものだった。
すると目の前にあのときと同じ様な門があらわれた。
「ようこそ。七の切り裂きジャック。そして私の分身。これから、あの城に入って、最上階を目指してもらいます。その道中、貴方の仲間が分身と戦っています。助けて最上階を目指しなさい。貴方の仲間が戦っているもの達が持っている鍵を持って、こなければ、最上階へのドアが開きません。心してかかりなさい。」
それだけ結うと、再び門をくぐって帰っていった。
竜太はシロに向かって駆けだした。
「アルティメットインビンシブル暴力女。私にかかってきなさい。存在の意味を賭けて。」
理緒は、汀を片手に、柱に寄っかかったもう一人の自分に向かってそう告げた。
「一文字悶太。ご主人様に仕えるのは一人だけだ。あの方をお殺しになってあげますよ。」
悶太はいつの間にか自分の切り刻まれた体を見て、息をのんだ。
「おい。そろそろ、俺らの体も無理がある。ともにしにゆこう。我が主よ。」
亮祐は自分の体の無理を飲み込んだ。
「おい。竜太なんて教育しても無理だ。それよりここで、真っ赤な紅い花を咲かせろ。」
八迫は八迫で、苦笑いをして自分のデイパックからエンブレムコーヒーを取り出して飲んだ。
最上階のジェイソンは、それぞれのモニターで戦いを見て、笑った。
「お前らが戦う分だけ、獄王の復活が早まる。そして吾の楽しみも増える。さあ。パーティーだ。」
暗雲がこれでもかというくらい立ちこめていた。
暗い暗い空の下でどうしたのかと思っている人達がいる。
彼等が、明日も同じ朝を迎えられるように、俺は頑張ろうと思う。
次回、二人を助け、そして、竜太の再びの暴走は、城をも壊す勢いで・・・。