第百三十三話 The key finding of this two things black
なんとまたしても一か月近くぶりでした。
自分としてはできる限りの範囲でやっているつもりなのですが、どうも先日まで中間テストに責め立てられていまして更新ができませんでした。
何とかしようと思う自分はおりますが、何ともできない現実がぶつかってきてしまいます。
そんな中でこんな拙い文章を読んでくださり、非常に感謝です。
次回は来週……と確約は全くできないのですが、出来るだけ早く、お待たせしないで続きが出来たらと思います。
どうかそれまで、お待ちくださいね??
“神の国”が大きく揺れた。その時、黒鍵は待ちわびていたと叫び、亮祐の右手を大きく強く掴む。
「さぁ、何も恐れることはない。言ったろう?反逆には力を持って制すればいい。あの時みたいに……俺に体をゆだねればいい」
黒鍵の思惟が流れ込んできて頭がふわっと浮くような感覚が一瞬湧き上がり、亮祐は地面に倒れ込む。しかしその瞬間に黒鍵が体を支配し地面とぶつかる直前に黒鍵が自らの刀身を地面に差し込み、逆立ちの要領で一回転、両足で着地する瞬間、走り出していた。
その眼は充血して、ぎらつく飢えた獣のような眼つきで走り出す黒鍵は“神の国”の内装を破壊しながら被害が出ている場所へと駆けつける。
そこには、予想道理の人物が殺気を出しながらこちらを威嚇していた。
「不法侵入による反抗的行為とみなし、あなた方を、駆逐します」
もはやかつての亮祐の面影などなくなった冷酷な表情は既に黒鍵の物でその視線だけで戦いも知らない人は殺せそうなほどに鋭い眼光を放っていた。
もうあなたたちは必要ない、そう告げている黒鍵の目はこれまでのように容赦はしないと物語っていた。
そんな黒鍵の視線を物ともせずに近づいていく八迫は亮祐の眼を見て、黒鍵を鷲掴みにしてから歯を見せて笑う。
「お前、“神の国”ごと地面に叩き落としてやる。そしたらお前……帰ってくる場所すら残ってねぇと思えよ」
八迫の三白眼がキッと睨みつけ、それを鼻で笑う黒鍵を八迫が“神の国”の社への通路から退かすように殴り飛ばす。
「というわけで、お前は俺がひたすらに痛めつけて、それから地面舐めさせて……建国なんてほざいてすみませんって、地面から頭あげさせねぇから、そのつもりでな?」
滴る涎を拭いつつ、その光景を浮かべた八迫が思わず笑みを浮かべながら黒鍵を蹴り続ける。
うっわ、えげつないな。また八迫がいっちゃったな~などとぼやきながら理緒は佚榎達を先導して“神の国”の社へと入っていく。
彼らの目的は確固たる武装により守備を固めてゆく“神の国”の解体・分離。
ここに来るまでの八迫の導き出した方程式から、おそらく支配するのコンピュータは中枢奥深くに隠されているだろう。という結論で、八迫は黒鍵を社へと戻さない、いわば囮役。その隙に理緒たちが内部からの破壊。手当たり次第に壊せるものは壊して進んでいくだけの簡単かつ単純な作戦だった。
だから、何一つとして疑うことはなかった。
自分たちが世界を救えると。そして、仲間を救えると。
それが、どんな結果を導くかということも、何も考えずにただ自分達が考えうる自分達にとっての最善の方法を信じて動いていた。
ふと起きると、竜太の上には小さい祀が座ってじっとこちらを見ていた。
今までずっと寝たままだった少年がぶかぶかの灰色と赤のチェック柄の半そでパーカーを着て、座っていた。ぶかぶかのパーカーは少年の丈に合わずに、七分袖とちょっと、という具合に少年の手を覆っていた。
一体、いつ起きた!?さっき寝るときは隣のベッドで寝てたのに、というか逃げ帰ってくる前からずっと寝たままだったのに!?
混乱する頭を整理しようとする竜太の上で、少年が楽しそうには座ったまま跳ねながら一回を指さしながら楽しそうに「ねぇ、二人ともやられちゃうよ?」といいながら、あははは、と笑いながらなおもまだ跳ねる衝撃に耐えられず、竜太は少年を転がし落とす。
キャッキャッと楽しそうな声を逢あげる少年を尻目に、壁に立てかけてあった覇凱一閃を手に取り、一階へと駆け上がると、祀と紋太は黒鍵を相手に翻弄されていた。
「ふ、ふふふっ!!!あっははははっ!!!」
笑いながら、まるで踊っているかのような身のこなしでヒット&アウェイを繰り返す黒鍵は膝あたりまで垂らしている裾をひらひらとなびかせながら二人で遊んでいた。
加勢しようと覇凱一閃を抜くと、ふと目が合った黒鍵は顔をゆがませながら竜太の前まですべるかのように迫ってくる。
「ここにいるよねっ!?君たちより小さい子供っ!!!知ってる、知ってるよ!だって見たんだ、そこの金髪の子みたいな、綺麗な金髪の子供を」
それから、黒鍵は自らの体を使い覇凱一閃と打ち合うと竜太の元へと近づく。
「ここにいるんだよ。僕と同じ匂いがするんだ。きっと僕の力になってくれる!!!さぁ、出してっ!!!僕のあの子を僕に差し出せぇ!!!」
血走った目でひたすらに打ち込んでくる黒鍵に竜太はじりじりと押されていく。
祀と紋太も攻撃を加えようとするも、黒鍵が振り返ることもなく、足でさばいていく。
「僕のあの子をここにだせぇ!!!」
二本の黒鍵と求めるモノ
前書きでいつもぐだぐだっとしているのがいつもですが、最近は待たせすぎだということで、いつもの開き直りはやめて、真面目にはじめさせていただきました。
そのせいで何かしらよむうえでえいきょうをあたえてしまったらども、すいませんとだけ申しておいて、最後ぐらいはいつものテンションでもよろしいでしょうか…。いや、いつものテンションで行こう……。
一応、前回よりは話が進んだつもりではいますが、まだまだ全然終わりが見えんですなっ!!!
そんな中でもおつきあいお願いいたします、それでは、次回の講釈でっ!!!