第百三十一話 Whose sake is the sound of the resounding box?
いろいろあって遅れてますね~。
次からは通常運転に戻る事かと思います。たぶん。春休み終わるもんで。
なかなか話が全然進まないもんでなかなか終わりが見えないのですが……まぁ、時間の流れに逆らわず、そのまま流れに任せて続く限り付き合ってくれると嬉しいですね。
そんな感じでまだまだ続くと思うのですが、どうぞよろしくお願いいたしますっ!!!
黒い光に包まれたそれは、徐々に浮遊していき扉を破壊しながらこちらに迫って来ていた。
高い城壁に囲まれた城のような影を見せつける“神の国”はその壁から砲台をだし、あたりの地面を容赦なくえぐっていく。
そうして部屋が壊れていく中、黒鍵の声が響き渡る。
「さぁ、亮祐行こう、この世界をぶっ壊しに!!!」
そのことばに呼応して、亮祐が“神の国”に飛び乗り、黒鍵と融合し、“神の国”は瞬間的加速により飛び去って視界から徐々に遠ざかっていく。
竜太の伸ばした手が“神の国”に届くこともなく、亮祐はどこかへと去って行ってしまう。一瞬だけ、亮祐がこちらを見た目が、いつもの優しいときの亮祐のような気がしたのは、きっと気のせいではないと竜太は思う。
ぐっと竜太は奥歯をかみしめ、“神の国”が飛び去った方向へと逆方向、つまりは元来た道に向かって走り出す。
後ろから祀が駆け寄ってきて、どうするかを聞いてくる、が。
そんなこと、どうするかなんてわかるわけないじゃないか。そう思っても、それを口に出すことはできなかった。
「で、のこのこ帰ってきたわけ⁉」
じと目でこちらを睨んでくる理緒に対し硬直し、背筋まっすぐの姿勢でサーイエッサー!!!と答える竜太が空中へと殴り飛ばされたのはほんの数秒後の出来事で、それを見ていた祀が後ろの柱の陰で涙目でこちらを見ていることに対する理緒の処罰はなかった。その近くで凱史にずるい今度は私が行くと言われている砺磑がはいはいとあしらっていたときに、その場所で崩壊が始まった。
突如響き始めた音に全員の意識がそちらに向けられる。
歌を奏でるような音に、何かを叩き続ける音、そして軽く空洞な物同士がぶつかり合う音が響き渡る。
音は三方向から徐々に近く響き渡り、残されていた壁という壁を破壊して迫ってくる。そして壊れた壁の粉塵の中から見えたのは三つの箱だった。一つが音を響かせ、一つが人骨のような形をして迫ってくる。最後の一つが軽快なステップを踏むように歩み寄ってくる。
砺磑と凱史がお互いに引きつりながら自らに迫る三つの物をみて笑い声を立てる。そんな二人に理緒が負傷者を集めるように指示し、竜太と祀がお互いに剣を握りしめて剣をぶつけて金属音を鳴らす。その音に反応し豪火竜と豪雷竜が姿を現し、武器を持てる者全員が戦闘態勢に入る。
音は響きながらも戦闘態勢に入った目標に狙いを定めて暴れ狂う。
一方でじっと目標を定める中で、シャガンが唐突に竜太に向かって忠告する。しかしその声もはこの歌によって竜太の耳には届かない。それどころか、誰一人としてその言葉が聞こえたものなどいなかった。
そうこうしているうちに、箱はそれぞれが喰らう相手を決めて、より一層歌声を大きく響かせた。
一人鼻歌を歌いながら下界を眺める黒鍵はふいに思い出したかのように亮祐のほうへと目を向ける。その最中に視界に入り込んでくるものは、豪華絢爛が似合うなどとはお世辞にも言えないような古く壊れかけた装飾の数々だった。もう何百年も放置されていた“神の国”にこれだけの装飾がいまだに残っている方が驚く、というものだ。けれどもその古ぼけたなかでも、
「悲しいよね、亮祐。君にはもう残されているものなどないのだから…」
“神の国”の玉座に収まった亮祐の顔を見ながらあざ笑うかのように黒鍵は声をかける。
ひたすら俯く亮祐に対し、黒鍵は低い声で亮祐に提案する。
「じゃあまずは……君を狂わせたお父さんに、復讐、しよっか……?」
亮祐はその時、黒鍵の笑い声を聞いた気がした。と、同時に幼いころから見飽きた憎たらしいその顔が頭にちらついた。
「炎雷刀王者龍閃っ!!!」
右から竜太が、左からは祀がそれぞれ剣を握り、箱に向かい一つずつ一振りで薙ぎ払われていく。
それを見たシャガンが箱が壊れる瞬間を待ち、こっそりと隠し持った手を見つめる。既にシャガンの頭は現実など見ていなかった。己のせいで生前、死を迎えた彼女はまたも自分のせいで死んでしまった。ならば償いで今度は自分が行ってあげるべきだ。自分の元へと呼び寄せるのではなくて。
「これで、俺もアラルトベーラの場所に行ける……は、ははは……」
強く握りしめたその柄を見てシャガンは一人笑う。それからその刃を見てさらに笑い出す。誰にも聞こえないように、誰にも悟られないように。
「最後の一つっ!!!」
竜太と祀が横に薙ぎ払い、骨のような最後の箱を切り捨てる。
理緒と、砺磑に凱史は喜んだ瞬間に、足元に赤い液体が流れ着く。はっと振り返った瞬間にはシャガンが地面に倒れる瞬間だった。
「これで!俺も、アラルトベーラの所、へ……」
へへへ、と笑うシャガンが鈍い音と共に自らの血の中に埋もれていく。
あたりは、シャガンの名を呼ぶ声で包まれていた。
しかしその声は、シャガンに聞こえるはずもなく、やがて、シャガンの体は消えかけていた。
鳴り響く箱の音は誰の為に
という英語にしてみました。
翻訳サイト使ってるので、あってるんですよ、たぶん……。
じゃぁそういうことでまた次回!!!