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第百二十六話 And it becomes one person gradually.

そして、次第に一人になっていく。

まだ、人間として、普通に笑いあって生きていたときの事だ。更に限定するならば、まだまだ小さく、やっと父親の腰に背丈が届くかという時の事だ。そんな時に、父親に言われたことがある。

お前は王になるんだ、と。

単なるおとぎ話だと思っていた。「いくら何でも僕なんかが王になんてなれるわけがないよ」、と笑い飛ばした。

けれど父親は真面目な顔で、「いつか祀は龍にも会えるんだ、祀はそれと友達になって、世界を救うんだ」と、言われた時、威燕は少しいじけていた。

弟の祀だけが強くなって、俺はどうなるんだよー、とむくれていた。

そんな兄に対して、あの時父親が言った言葉は、

言葉、は……確か。



「殺されたからよ。私が、あいつに」

どこか遠くを見るような眼で語りだすアラルトベーラの瞳からは涙が零れ落ちていた。

その声にいつものようなハリはなく、ただ淡々と事実を述べていた。

「まだまだ、生きていたかった。やりたいこともいっぱいあった。けどね、私にその先の未来はないの。“私”という存在は、そこで失われたの」

地面に涙のしずくが落ちる瞬間に、壁が壊され、土の塊が迫ってくる。

「え、あ、きゃ…あぇ!?」

突然の闖入者に思わず叫ぶ竜太に、アラルトベーラが素早く反応する。

「早く、その子を私に!!!奥に、逃げてる、からっ!!!」

いうやいなや、アラルトベーラは軽々と祀を持ち上げて奥の方へと走って行ってしまう。

そんなこと言われたって一人じゃこの剣、使えないじゃんか、などと反論する暇もなく、アラルトベーラは祀を連れて走り出す。土の塊はそれをひたすらにおい続けていく。竜太を目に留めることもなく、ただ祀とアラルトベーラのほうへと滑り去っていく。

「え!?なん・・・・・・で??」

無視されているかのように土の塊は綺麗に竜太を避けていく。

炎雷刀王者龍閃えんらいとうおうじゃりゅうせんは土の中に消えていく。そしてそのまま、土の塊とともに流れ、その輝く光は土の中に埋もれて、流れていった。

次の瞬間には、アラルトベーラの叫び声が聞こえて、消えた。



ガタン、と箱は跳ね上がった。

先程除いた時には、その箱は、空だったのに。

その箱に入っていたのは見えない何かの一部だった。

足が、震える。嫌な汗が頬を伝い、零れ落ちる涙は留まることを知らず、必死に抑えようとする震えは追い打ちをかけるかのように全身に広がる。

さらに追い打ちをかけるかのように何度も何度も、何かに叩かれる箱は、徐々に足元へと近づいてくる。

一瞬で悟ってしまう。

これは、近づいてはならなかったものだ。

消してどんなことがあろうとも、そこに触れてはいけなかったのだ。

関わっては、いけなかったのだ。

そう悟った時に、目の前に蓋を開け広がる箱が、視界に映る最後の物となった。

「あ…うぅ…た、たすけっ」

通信機に助けを求めるが、そこから帰ってくるのはノイズだけで。そして、その場所から一文字紋太の姿は掻き消えた。



声は耳をふさいでも直接脳内へと響き渡っていった。

重なり響くその声はひたすらに笑い続けた。低い声、高い声、高い声、割れた声に幼い声。何重にも響く声にギュッと目をつぶった瞬間に、箱は目の前へと近づいていた。

突然、声は掻き消え新しい声が聞こえる。

                     ミツケタ

声に反応し、目を開いた八迫はそこで灰色を見る。

「……っ!!!」

ふいに叩きこまれた一撃は、栗柄八迫の意識を奪うには十分すぎる一撃だった。



その箱は白かった。

そしてそれは箱、と表すよりは球体と表すのには不格好な、なんとも表せないようなを形をしていた。

カタカタッと振動する通称箱は、一瞬のうちに人間の骨格を表し、襲い掛かってくる。

佚榎はズボンのチェーンで必死に迫ってくる骨を弾く。そのチェーンに当たった骨は砕けてあたりに散らばる。

その分だけ目の前の骨は小さくなっていく。

佚榎は気が付かなかった。その身の回りに散らばった骨が、佚榎を取り囲んでいるということに。

そして、佚榎が気が付いた時には既に骨の球体は佚榎を取り込もうとしていた。

遅くなりましたが、テスト終わりましたので、どうにも話がどんどんややこしくなっていきわからなくなってきております。

自分でもどんどんわからない方向へと進んでおりますが、おそらくこんかいも、自分で風呂敷がたたみきれないパターンです…。

申し訳ありません。

でも何とかしようともがいてみますのでお付き合いのほどよろしくお願いいたします!!!

それでは続きで!!!

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