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第百十七話 You will help me out?...

貴方は私を助けてくれますか…?

その刀は一振りで有を無に還す力を備えていた。

故にその刀は一つとして存在することを許されはしなかった。

シャガンは本来一つの刀であったそれを、七の切り裂きジャックの力を使い、分断し、刀に収めていた。

それは、力が暴れることを防ぐためだった。

その刀は炎雷刀王者龍閃えんらいとうおうじゃりゅうせん

それが再び一つにされるということは、シャガンは切り裂きジャックのみならず、すべてを消すつもりだった。

中に眠る龍は溶け合い、そして一つの龍へと強制融合させられていた。

アラルトベーラとの時間を邪魔する無粋な者どもには鉄槌を持って答えるのみ。

焔波雷帝突えんぱらいていとつっ!!!」

シャガンは手に持つ破壊の元を鋭く突き出し、その刀身を傾ける。

派手な爆音とともに砂埃が宙に舞う。



今、喉から手が出るほど欲しい者、それは助けてくれる仲間だった。

けれどもその仲間の手はいまだ差し伸べられることなく、竜太は闇をもがいていた。

いや、竜太はもがいているつもりでも、もがいていないのかもしれない。

どれだけ必死にもがこうとも、その手は空を掴むことさえなく深く深く沈んでいく。

あぁ、沈んでいるんだなぁと、それだけが今感じられるただ一つの事だった。

その手を握る者さえいなく、底もない奥へと竜太は引きずられていく。

何度も必死に名前を呼ぶが、それに応えは一切なく、ひたすらに下へと落ちていく。

そんな中で、竜太の頭に突然語りかける何かが流れ込んでくる。

《あなたは…助けてくれるの??》

その声は、今までに聞いたことのない声だった。

その声色は、弱弱しく、助けを求めているような、そんな声色だった。

ゆっくりと竜太の手がつかまれてその声色からは考えられないような力で一気にそこから救い出してくれる。

真っ黒な深淵の中で唯一光を放つその人は、少女だった。

綺麗な白いシャツと青いスカートをはき、頭に羽のついたアクセサリーをつけたその少女は、やや青白い顔で竜太にゆっくりと語りかけた。

《お願いが、あるの…》



ふらり、と立ち上がった竜王は杖の先についている薄い緑色の玉から紋太たちを透視する。

圧倒的なまでの破壊力を誇るシャガンの一撃は透視している竜王の翡翠の玉にまで影響を及ぼし、それを木っ端みじんに打ち砕く。

「どうやら僕はここまでみたいだよ…」

ぼんやりと眺めた空は鈍い光を反射し、嘲笑うかのように広がっている。

少しずつ薄くなっていく感覚を苦痛に感じ、竜王はゆっくりと思い腰を上げる。

「時間切れ、みたいだからね」

弱弱しく握る杖を紋太たちが進んだ方向へと投げる。

そして、竜王はその姿を地上から消して、後には真っ黒なローブだけが風になびいて主を待っていた。



「どうしたぁっ!!!こんな程度の弱力で、今まで強いと慢心していたのか!?下らん、下らん下らん下らん!!!みろ、あの水晶を!!!力無い者はただ時代に殺されて消えていくのだ!!!消えろぅ、力無い者はこの刃の前に倒れ果てろぉっ!!!」

炎雷刀王者龍閃えんらいとうおうじゃりゅうせんと共に暴れるシャガンは狂乱の笑みを浮かべただひたすらにその圧倒的な力で暴れまわる。

「お前たちが憎いっ!!!俺がなし得なかったマリーネをお前たちが殺したことが、憎いっ!!!!!返せ…俺が費やした時間を。俺が失ったすべてを、お前たちが命を持って返せっ!!!」

シャガンは目から零れ落ちる涙とともにただひたすらに叫び続けた。



「こんの、ばぁかやろーっ!!!」

容赦なく理緒は拳で亮祐を宙に向けて殴る。

宙に浮いた亮祐を凱史が乙女チックパラソルの先端で下に押し戻す。

みしみしと嫌な音を立てながら下へ落ちていく亮祐を下で待つ砺磑が自慢の美脚で回し飛ばす。

止めとして、理緒が再びその顔に両の拳を突き出す。

ぐしゃ、という音と共に亮祐は地面に落ちる。

しかし次の瞬間には亮祐が再び理緒と背中合わせで立っていた。

「足りぬわ…足りぬ足りぬ足りぬ足りぬっ!!!これほどの力で何を表すっ!?」

亮祐はゆっくりと黒鍵を理緒の首にあてがう。

既に幾重にもわたり折れている亮祐の骨は一瞬にして黒鍵により修復される。

「外れないんだ。こいつの命と俺が。おれの支配下にならねぇんだよ。この男の意思が、若干邪魔をしている」

亮祐は黒鍵をより一層黒い炎を上げ再びその形状を変化させる。

遅くなってしまい申し訳ございませんでした。

と、言うのも近辺でいろいろおきまして…。

短いけれども出さぬよりはましだろう、と考えたうえでの何とか更新させていただきます。

来週も更新できると確約はできませんが、やり遂げます、やってみせるのですっ!!!


ちなみにこの話は長くなりそうなのでいろいろ矛盾点が出そうですね…。

終わったら修正を加えていこうっ!!

ということで続きは次回の講釈で!!!

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