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切り裂きジャックは殺しません!!!  作者: 和呼之巳夜己
chapter:The entreated one.
125/163

第百一話 彼らは最終決戦へと立ち向かう。

テスト期間で、テスト勉強せなあきまへんやんか!!!ということで少々予定を変更してお送りさせていただきます今回の切り裂きジャックは殺しません!!!

遅らせた分のお詫びとして今回は文章が長めとなっておりますが、一般的にはこれぐらいが普通なのでしょうか…。

普通と勉強って難しいなぁと思うのでした!!!

「覇凱一閃覇王斬!!!」

袋の鼠状態に追い込まれた竜太は覚悟を決め、覇凱一閃を振るってみた。

振るっては見たものの、福音ゴスペルと名乗った鎧は二本の剣を見事に使い、竜太の斬撃をかき消してしまった。

そんな悪戦苦闘を超えて絶体絶命の中で竜太は雰囲気が犬人の王から溶かしとったあの鎧の気をかすかに感じていた。

「感じ取っているか!?私の存在を!!!」

それを読み取ったかのような福音は一歩的な攻撃ですでに竜太には反撃の糸口さえもなかった。

けれども、

けれども毎日毎晩までとはいかなくても毎回のようにこんな修羅場は慣れていると自覚し始めていた竜太はあきらめることをすでに選択肢から除外していた。

「俺は、助けてあげるって約束したんだぁー!!!」

竜太はがむしゃらに飛び出し覇凱一閃を福音に突き立てた。

それでもなお竜太を打ち取ろうとする福音に対し、突き立てた刀身に龍魂をまとわせ、内部破壊させる。

電気回路に水を垂らしたかのようにうまく内部は壊れて、福音はそのすべての機能を停止させる。つまるところ、動かなくなってしまった。

「は…あ、あぁ…。吃驚したっ!!!心臓に悪い!!!」

そう言い残すと竜太は福音のわきを通り元居た場所に戻ろうとした。

それなのに、突然足を何者かにつかまれ、それでも足は前に進もうとして結果として床に思いっきり鼻を打ち付ける形となった。

「ふんぐっ!!!」

「リスト照合者を完全抹殺を執行する」

左手がなくなった形でよろよろと立ちあがった福音は二本の剣を一本は無事な右手で、もう一本は器用に口に当たる部分にはめ込み竜太を抑えつけていた。

「神の社非定員リストから平田竜太を抹殺により消去」

そうつぶやき、データ処理をしているハードディスクの音は振るわれようとした剣とともに吹き飛んだ。

「…」

ひりひりと痛む鼻を抑え顔をあげるとそこには見慣れた仲間が立っていた。

「亮祐…」

亮祐は悲しそうな顔でそこに立っていた。



「あっはははあぁぁぁぁあああぁぁぁあぁっぁぁはぁ!!!」

所長は椅子に乗ってくるくると回っていた。

ディスプレイに移る侵入者たちは予想だにしなかった行動をとり、神の国が来るまでの退屈しのぎには十分な働きをしてくれていた。

神の国からの使者が来るまでの時間は十分とはいかないまでも、決着をつけるのには余裕の時間が残されている。

現に時間を忘れてまるで子供が母親に怒鳴られるまで遊んいるかのように、所長はその映像に見入っていた。

時計と少し相談してから、所長は決めた。それは面白い見物としてのいつまでも見ている映像としては、いささかスリルにかけていた。だから、自らの手でひねりを加える。

自らの手で混乱させる。

「ちょっとマンネリすると困るし、命でもかけて遊ぼうか?祀のオトモダチの命」

所長はこれまでの事を思い出しにやけながら拡声器の電源にスイッチを入れ、マイクに口を近づけた。

そのマイクは高性能で、決して口を近づけることを必要としないものだったが。



その声が聞こえてくる直前、祀の背筋に寒気が走った。

その寒気は、現実の物へと変換されていく。

「はぁーい。祀君?聞こえてるかなー、祀君と二人で互いに愛し愛し愛し合ってる所長だよー?うふふふふー」

ねっとり生暖かく離れているのにまるで傍にいて舐められているかのように湿り気を帯びている声、所長の声が大音量で響き渡った。

そして、祀の脳内には所長が強要してきた数々の指令という名の虐待が駆け巡る。

「ねぇ祀君、君はこんな反乱おこしちゃったんだからさぁ。全部片付いたら楽しいこと、またしようね?今度は狂って壊れるまで神の国で、神様に見ていただこうよ。僕たちの愛をさぁ」

ゾッと、した。単純に、そこに感じる感情は穢れだった。

汚くて、悍ましくて、何かを考えることをもさせない。

隣で体を振るわせる祀を見てこれまでの経験から培った豪火竜は放送が聞こえぬよう叫んだ。

「竜太たち切り裂きジャックが、あなたとあなたの大切な仲間も全部まとめてここから助けてくれます!!!」

それは竜太も叫んでくれた言葉だった。きっと同じ状況下にあったなら八迫に亮祐、理緒そして紋太の四人も同じことを言ってくれるんだろうなぁと祀は小さく微笑んだ。



「帰るぞ」

なぜか目を合わせてくれない亮祐は竜太を見ないまま一言つぶやいた。

そして反応しない竜太の腕を無理やり掴みあげ強制的に立たせると元来た道を戻ろうと早足で進む。

竜太はその手をほどこうと腕を動かすが、亮祐はそれを超える力だ竜太の手をつかんでいた。

「俺は、約束したんだ!!!祀君に、君と君の仲間を助けてあげるから、だから俺たちに任せてくれって約束したんだ。だから、だから俺はここから帰らないよ。俺が約束を果たすまで、ここから帰る気も帰らせられることもないんだ」

ようやく、竜太を見た亮祐の目は冷たく視線だけで食い殺すかのようだった。

「もう、これ以上何もさせたくないんだ。俺が大切だと思ってる人に何かさせて、それで傷ついてほしくないんだ!!!」

本音を叫んだ亮祐を竜太はじっと見ていた。顔をそらさずに、亮祐をずっと見ていた。

しばらくの沈黙のうちに、亮祐はいつの間にか竜太とともに祀と豪火竜を探していた。

単純に亮祐が根負けして、俺が助けるではなく、俺たちが助けるって言ったんだろう?というようなセリフで協力することになったのだった。

「じゃぁ、俺はその子供たちを探すから、お前は早く合流して庭園集合だかんな!!」

突如そういった亮祐はたぶん一人で地下へと潜っていった。

竜太は再び一人で迷うことになってしまったのだった―。



「なぁ、鐵?祀と所長が愛し合ってるってさぁ…」

弱弱しく佚榎は尋ねるが、そこに鐵の返答はなかった。帰ってくるのはただ規則正しい寝息だけで、佚榎自らが出した問だけが宙に彷徨っていた。



「ねぇ?聞いた?私の予想では、祀は佚榎か鐵、もしくは二人で付き合ってるはずだったのにね。あんな髭面のいかにも痴漢しそうな危ないおやじとデキてた…むしろ強要されてたのかしら…わっかんないわねぇ…砺磑」

こちらは佚榎と鐵の牢獄の隣に位置する牢獄ではあるが、中の雰囲気は打って変わってただ閉じ込められているだけというものだった。

「いいか、凱史。今起きてるのは何かしらの力を借りて祀が起こした反乱だ。となるとおそらくここに助けが来るはずだが、その時ははあたしたちはここで暴れられるということだ。今休んでおけ。今度はこれまでの分だけ、恩返し、してさせあげなければならないのだからな」

座禅を組み瞑想しつつ時を待つ砺磑の姿はまさに武士もののふのそれだった。

「良いわねぇ…。反乱って好き。壊せるからね」

凱史もまた同じように座禅を組み、時を待つのだった。



「ここに、いるはずなんです」

牢獄館へとたどり着いた祀と豪火竜は牢獄の中を探し回っていた。

薄暗い、明かりもままならない状態の場所で、五階建て全百二十七戸ある牢獄の中からたった四人を見つけるのは、今の精神状態ではかなり厳しいものだった。

しかし、要所要所に豪火竜が明かりをともしてくれる分、条件は少し良くなっているようだった。



「豪火竜、祀君!?」

バンッと大きな音を立てて扉を開け、進んでいくうちに竜太は開けてはならない扉を開けてしまっていた。

「そんなにゲームを終わらせたいのかい…。それとも、もっと楽しませてくれるつもり?」

腰に二本の槍を構えた所長が竜太を見て不敵に笑うのだった。

「僕は時期に神の国へ行くんだ。僕が見つけた箱を献上するというおまけつきでね」

ふと目線を右にやるとそこにはМサイズの段ボール箱のようなこげ茶色の箱が置かれていた。

「主を封じ込めたといわれる箱の一つだよ。これで僕は神になれるんだ、邪魔するなよ…。カルマ!!!」

突然、目の前に白銀の鎧が降ってあらわれそして黄金の剣を突き付けていた。

「やってしまえ、業。貴様の剣の糧に変えてしまえ!!!」

業は返事の代わりに剣を操り始めた。

「リスト確認必要なし」



「君が、祀君だね」

突如としてであった祀に対し亮祐は声をかけた。

そして傍らにいる豪火竜を見てそれが保護すべき対象であることを認識する。

「僕と一緒に来てもらいたい。君たちをここから逃がすために」

そういって亮祐は背中に背負っていた佚榎と鐵の姿を見せる。

二人の姿を見て思わず駆け寄ろうとする祀の前に砺磑と凱史が姿を見せる。

「大丈夫だってさ、疲労とかで倒れてるだけらしいからさ。だらしないんだよ、この男どもは」

砺磑がつぶやくと横から凱史が入り込み祀の手を取り自らの手で包み込む。

「心配してました。祀君、行ってください。私たちがこの場所は全部壊しますから」

突然気品を漂わせた凱史に砺磑は脳天チョップで正気に戻す。

「戻ってこい」

そんな二人の姉妹漫才を中断させ、祀は亮祐に頭を下げる。

「佚榎と鐵と、砺磑と凱史の事、よろしく頼みました。俺は、戻ってやらなきゃいけないことがありますので、ちょっと失礼させていただきます」

正しい礼の角度で頭をきちんと下げた祀は礼をやめると豪火竜とともに戻っていった。

「庭園で待ってるから、三人できちんと戻ってこいよ」

思わず声をかけた亮祐は教科書にも載るほどの親しい友達の図を見て微笑み、庭園へと急いでいった。

祀は後ろについてきた砺磑と凱史に声もかけず、それでも二人は祀に着いていき、所長室へと走っていった。

「これで、俺たちは人間に、なれるんだ」

ちなみに今回出てきた箱というのは伏線かなんかになったりしてくれると嬉しいなぁと思っておりますがそんなうまくいかずに使い捨てで終わっちゃうかもしれませんねぇ…。


早く、早く祀君たちがふにゅーとなる最後が書きたい!!!というかそのためにテストそっちのけで書いていたい!!!けれどそうもいきませんのでっ再来週までには何とかもう一本ぐらいは行けるのではないかと思いたいです。


お詫び其の二として、シャガンさんのお話とか作ってたりして…。いつ終わるかわからないからあげないですけど。書き終わったら一回でドン、とだしてみたい…。

というか短編と言い張って文字数ギリギリまで書いてみたい…。もはや短編ですらありませんが!!!


次回 百二話 過去の自分と永別するか。【仮】

次あたりでカルマ壊して所長崩せたらいいと思う。

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