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切り裂きジャックは殺しません!!!  作者: 和呼之巳夜己
chapter:The entreated one.
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第九十九話 離地園守護者、守護する。

なんだかまたお話が収集つかなくなってきているような気がしてならないというか、うまく終わったためしがあったんでしょうか…。

これからも精進しますので、毎度のことですが、どうぞよろしく。

ディスプレイだらけの部屋の中のセンサーが侵入を告げた。

その部屋で生活している所長は声を出さずに肩を震わせ、笑う。

「この音こそ、福音…。神の国が地近づいた証拠…」

物が壊れるのも恐れることなく木製の机に激しく拳を叩きつける。

「時は満ちぃ、神の国は近づいたぁ!!!」

その声は室内の無機質物体を振動させる。

所長は左手首をおさえた。

「これで…これで贖罪ができるんだ…。神よ、私のこれまでの罪の数々、贖罪させていただきます」

所長は左手から血の気が失せるのも気にせず握り続けた。

「そして、私もあなた方の仲間になって見せます。その為の人体実験…。その為の一都市完全破壊!!!」

パソコンがウイィィィンと唸る中で、所長はディスプレイに映る福音の元が懸命に戦っていた。



「我が熱線を受けてもまだ、立ち上がるのか。見れば八迫はボロボロではないか。諦めろ」

傷一つつかぬ冷静な石像は八迫を見降ろし完全な上から目線で終戦を告げた。

八迫は銃剣ガン・ブレード単射八十八式を銃から剣に移行シフトさせるとガーゴイルの首の位置まで掲げると即座に銃に戻し、至近距離で連射した。

「零距離連射!!!」

八迫は自分の体を物ともせずに銃弾を詰めて打ち続けた。

ちなみに零距離というのは相手の物体との距離ではなく角度の事らしい。

「お前がここの守り人って言うなら、この庭園も、守って見せろよ」

あたりの惨状を見て八迫はふふっと笑った。

そんな中、灰色の煙の中で赤い目が光り続ける。

「我はガーゴイル。侵入者を排除することこそ使命。間違えるなよ、俺が守るのはこの中、だ」

煙が晴れる間もなく、ガーゴイルは躊躇なく八迫めがけて熱線を放った。

「ガーゴイルは決して侵入を許しはしない」

その熱線は風によってそれるなどということもなく確実に八迫へと飛んで行った。



「ほっほっほっほ…。いくらあなた方が御強いとあっても、この私の前では敵わないのです。そう…この強さの秘訣は、愛!!!」

けほっとむせてから祀は先ほどの衝撃波で飛ばされた王牙雷流の刀身を探す。

「ほっほっほ…。あなたが捜している愛は、こちらですか?」

声に反応し頭をあげると王牙雷流が浮いていた。

ルクァスの目が鈍い蒼に光り輝く。

「自らの剣によって儚く散っていく。これもいい…。愛!!!」

その言葉で王牙雷流はその切っ先を祀に向けると一直線に貫こうと飛んできた。

祀はとっさに金箔に手をかけるが、金箔は本来戦闘向きではないため、唯一の形見であるその剣は折れてしまうかもしれないと思うと祀は動けずにいた。

「諦め…それも立派な愛!!!」

白色のルクァスの体の一部分が突然地面に落ちる。

「幼気な子供ばっかじゃなくて、俺にかかってこいよ!!!」

祀と王牙雷流の前に竜太が立ちふさがる。

竜太が持つ覇凱一閃は豪火竜と龍魂が取り巻き、これまでの書類上の情報では見られなかった姿だった。

「豪火竜!!!本当に龍魂で斬れるんだなぁっ!!」

竜太は肩で息をしながら先ほどまで全く攻撃を通さなかったルクァスの体を斬れたことに勝機を見出していた。

「祀、俺達は助けるって約束したから絶対祀の友達は助けるよ。だから…そこで少し休んでてくれよ」

竜太は祀の方へ振り替えると笑いかけ、覇凱一閃を水平に構えた。

「龍魂、卸!!!」

体の一部を失い不安定な状態で浮遊を続け、更に王牙雷流を操っていたルクァスに向かって水平に保った状態のまま覇凱一閃を押し続ける。

通常の刃物と違い龍魂をまとった刀身はまるで豆腐をさいの目切りにするかのように簡単にルクァスを二枚に切り下してしまった。

「愛だけじゃ、守れないものが世の中にはあるんだよ。家族とか…」

愛によってエデンの園を守り通せなかったルクァスはただの石像となり、やがて土に還っていった。

「ん、祀君、大丈夫だった!?」

草むらに落ちた王牙雷流を拾い上げ、祀に手渡すと、祀はぺこりと頭を下げた。

「ありがとうございます」

13歳とは思えぬような礼儀正しさを見せつけられ竜太は思わず返事をするのが遅れてしまった。

「あ、あぁ、うん」

祀は懐から赤い布地に黄色いストライプなどが入った夏ぅーといった感じがする帽子を出すと深くかぶった。

「じゃぁ、俺たちは、早く中に進もう。八迫なら、大丈夫だろうから」

竜太は歩いて進もうとするが、後ろの祀の足は一歩も動こうとしない。

竜太は少し考えてもう一度、祀の手をつかんだ。

「さぁ、行こう!!!」

そして、何も考えさせないように走り出した。

八迫がピーンチ!!!な状況で終わってしまった今回のお話。

八迫はこのままだと普通に撃たれてしまいますが、まぁ亮祐とかが助けに来るなんてこともないと考えても全く問題ありません。それだとお決まりだなぁってなっちゃうだろうし…。

と、言うわけでまったく決まってない【またいつもの事です…】。

どうやって助けてあげましょうかね…。

まぁそんな感じで第百話 未題

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