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光の記憶 ~ AIアイドルと、静かな整備士の三年間の記録 ~  作者: 明見朋夜


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17/20

第17話 最後のスケジュール

 広報チームは、全国を回る大規模な引退ツアーを企画したが、移動の負担はエリーの寿命を縮めるだけだ。




 折原はそれを即座に却下した。




 代わりに、首都圏の大会場での一度きりのライブ。それも、リハーサルで負荷がかかりすぎないよう、日程には十分な空白を設けるよう指示した。




 


 パズルのピースを埋めるように、最後のスケジュールが決まっていく。




 




 引退ライブは、5ヶ月後。それが、彼女に残された時間のすべてだった。


 




 アルバムはその1ヶ月前、4ヶ月後に発売が決定。


 写真集は、アルバム発売の1ヶ月後、引退ライブと同じ月に発売される予定だった。




「……半年ないのか」




 決定したスケジュール表を見つめ、生守が低い声で漏らす。




 折原は何も答えず、ただ無機質な日付の羅列を目に焼き付けた。




 それはまるで、愛する存在への死刑宣告書のようだった。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。


もしこの物語を気に入っていただけたなら、

世界のはじまりを描いた神話にも、少しだけ触れてみてください。


本作は、拙作「二つの月の神話」の設定をもとに紡いでいます。

誕生を司る金の月の女神エリノッティ

そして終わりを司る銀の月のツェルバ


ふたりの物語は、

この世界の“祈り”と“終わり”の原型でもあります。


全5話、2,659文字の短い神話です。

物語の余韻のまま、静かに読める長さになっていますので、

よろしければぜひ、あわせてお楽しみください。

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