表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パンダの小説 オリバージョーンズの冒険  作者: 天才パンダ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

50/85

第9章:神の再会、そして愛の復元(リストア)

第9章:神の再会、そして愛の復元リストア


シャトルが未来の軌道ステーションへと帰還して数日後。

オリバーは、家族とは別れて一人、中央区のメディカル・コアラボにいた。


廊下の先、白い無菌室の奥に、あのボディが立っている。


イタリアの名工ビアンキ社が仕上げた、一点物の女性用クローンボディ。

肌は透き通るように白く、瞳はゼウスの記憶にあるままの緑。

髪だけは、オリバーの「こだわり」で、淡い銀に染められていた。


「……母さん、ようやく……会えるね」


ゼウスの声はかすれていた。

その隣に立つのは、バーンズダン。

旧約時代で、時々冬眠しながら、800年過ごした男達は、服装こそ整っているが、どこか牧歌的な落ち着きが漂っていた。


「なあ、ゼウス。ヘラが目覚めたら、最初に何て言うんだ?」


「……“おかえり”でしょ。たぶん」


オリバーが操作盤に触れると、低い振動音とともに、意識同期回路が作動。

しばらくして、銀髪の女性が、ゆっくりと瞼を開けた。


「……ゼウス?」


「……ああ。遅くなった」


ヘラは小さく息を呑み、立ち上がろうとしてよろめいた。

ゼウスが支える。


「あなた……ずっと待ってたのよ、バカ」


「ごめん。バカだったのは認める」


隣で、バーンズダンが微笑んだ。



「これで、みんな揃ったな」



医務室を出たあと、オリバーはゼウスに小さく訊いた。


「父さん。未来に帰ってきて、どう思う?」


ゼウスはしばらく空を見てから、こう言った。


「地上にいた時の“神話”より、こっちの方がずっと……忙しいな」


オリバーも笑った。


「でも、家族がいる分、きっと楽だよ」



その夜。

オリバーは帰宅すると、双子のミレーユとノアがくるりと振り返った。


「パパ、おかえりー! 今日は長かったね!」


「うん。ちょっと……昔の家族を迎えに行ってたんだ」


ノアはきょとんとした顔で訊く。


「じゃあ、パパのお父さんとお母さん?」


「そう。これで、ようやく三世代そろった」


「ふーん。じゃあパパ、もっとおじいちゃんになるね!」


「……それ、褒めてるのか?」



そんなわけで、ゼウスとヘラは帰ってきた。

そして、バーンズダンも。

マグナス・ケインは過去の時代に未だ仕事が有ると3人の子供達と残ったそうだ。こっちに帰って来るのはいつの事やら。


物語は続くけど――今夜くらいは、静かでいい。



(第9章・了)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ