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パンダの小説 オリバージョーンズの冒険  作者: 天才パンダ


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【第2章】高級スパと宇宙戦争の境目で

【第2章】高級スパと宇宙戦争の境目で(改訂版)


次なる目的地は、無重力バブルスパ・ノヴァ泉。


それは、人工衛星の内側に浮かぶ、完全無重力型スパリゾートである。

身体を一切支えず、音楽・アロマ・温度・磁気が全自動で脳と肉体を同時に癒やす、超高級リラクゼーション空間。

おひとり様:1日128万円、予約待ち通常24ヶ月。


――が、例によって“トスゴーン閻魔プラン”により、プラチナのオリバー一家はVIPアクセスで入場していた。



スパ空間内。白いバブルがふわふわと漂い、家族6人が無重力に浮かんでいた。


「これが……空中スパか……!」


「うわああああ!浮く!ネロ浮いたー!!」


「やめろバブル銃!それは発泡マッサージ器だってば!!」



ノアは、最初こそおっかなびっくりだったが、バブルに包まれた瞬間――


「……きもちい……もうここに住む……」


と完全に眠りモードに突入。足をくるんだ泡を抱きしめながら、スヤスヤと回転していた。


「ノア、寝たまま旋回してる……慣れすぎでしょ……」

と、ミレーユがやや呆れ顔で記録を取っていた。


「気圧、気温、音響全部快適……ここ、研究室として使えるなら通いたい……」


「オリバー、スパで論文読まないで」

ラファエラに注意された。



オリバーはリラクゼーションモード端末の操作に夢中だった。


「ラファエラ、どうする?“脳波直接入眠”と“意識低減瞑想モード”あるよ」


「後者かな。現実逃避モードでお願い」


「そんなに溜め込んでたのか……」


「だって最近、あなた夜中に寝言で“裁定却下します”とか言ってたわよ」


「うわ……俺、夢の中でも働いてたのか……!」



その時だった。


スパ施設の外壁、モニターに一瞬だけ表示された【警告】の文字。


【周辺宙域にて、演習用仮想戦場が接近中。衝突可能性0.001%。警戒モードを維持してください】


「……演習?びっくりさせんなよ」


とオリバーはつぶやいたが、背筋に嫌な予感が走る。


(待て……ここってたしか、“遊撃戦バトル用仮想エリア”と隣接してるエリアだったはず――)


その瞬間、バブルの壁が“ぽんっ”と柔らかく弾けた。


白い泡の向こうから現れたのは――武装したエイリアン型AI部隊!


「ターゲット確認!閻魔ジョーンズ、一家ごと確保対象!!」


「うおおおお!?!?待て、ここ休暇中!!SPA!!これはSPAなんですぅぅ!!」



騒然となる空中スパ。


ミレーユ:「あれ本物!?AI演出じゃなくてガチ戦闘モード!?」


ノア:「……zzz……(泡の中で寝てる)」


「ちょ、ノア寝てる場合じゃ――」


ズバァン!


突如、バブルを突き破って登場したのは――

銀髪の女性AI、ヴィーナ=クロニカ。DAZ所属の戦術AIである。


「すみません、訓練中の仮想軍が誤ってスパ空間に侵入しました。すぐに演習停止を命じます」


ヴィーナがAI部隊に命令を下すと、即座に全ユニットが撤退。


「ご迷惑をおかけしました。補償として、本施設への滞在費10年分を無償提供させていただきます」


「……マジで!?いや、まあ……なら、今回は許す……」



スパ騒動のあと。


ユリウスとネロは泡まみれで「たのしかったー!」とはしゃぎまわり、

ノアは「……もうちょっとで“夢の最果て”に届きそうだったのに……」と本気で残念そうにしていた。


ミレーユは端末のログを確認しながら、真顔で一言。


「今回の泡、戦場ストレス緩和効果高い。後でレポートにまとめる」


「まとめないで!?スパだよ!?遊びに来てるのに!?」



最後、オリバーはバブルの端で深くため息をついた。


(……休暇って、なんでこんなに疲れるんだろう)


彼の背後では、ノアがぐるぐる回転しながら一言。


「……でも、今日は……いい夢、見た気がする……」



【明日のプラン】

“グラビティ・サファリパーク ~重力と野性を体験しよう~”


「……また事件の匂いがする……」

と呟くオリバーをよそに、バブルの彼方でサファリ用の案内ドローンが浮かんでいた。


(続く → 第3章「重力サファリと空飛ぶバギー」)




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