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パンダの小説 オリバージョーンズの冒険  作者: 天才パンダ


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【第1章】恐竜はおとなしく乗せろ

【第1章】恐竜はおとなしく乗せろ(改訂版)


次元アミューズメントゾーン――通称DAZディーエーゼット

未来政府と銀河企業連合によって開発された、惑星級のテーマパークである。

あらゆる時代、ジャンル、次元、空想を再現した300以上のアトラクションエリアが存在し、宇宙中の富裕層たちが争うように予約を入れる“夢の楽園”だ。


本日、ゲートに姿を現したのは――プラチナのオリバー一家、6人。


「今日の目的地は“恐竜エリア・リアルバース”です!」

と案内AIが音声を響かせると、ユリウスとネロが真っ先に飛び上がった。


「やったー!!ティラノ!ラプトル!トリケラだー!!」


「“肉食獣の谷”も行こう!パパが食われるやつ!」


「なんで俺が!?」


ラファエラがすました顔で割り込む。


「大丈夫よ。“トスゴーン閻魔プラン”のプレミアムスキップ付き。並ばなくていいわ」


「「「「やったーーーー!!」」」」


そのとき、少し離れた場所で――

ノアが帽子を押さえて、エリアの空を見上げていた。


「……あの雲、恐竜に見えるね……食べられそう……でも眠い……」


「ノア、こっちだよ。動物識別カード、もう配られてる」


ミレーユがしっかり者の顔で手を引いた。


「うん……でもミレーユ、草の匂いする」


「うん、それ本物だから。ほら、鼻センサーで湿度測ってごらん?」


「……もう測った。湿度65%、匂い:草」


「うん、えらい」



恐竜エリアの空気は、本気だった。


人工太陽による擬似気候。地熱の香り。遠くから響く咆哮。


「うわぁ……本当に“太古の大地”って感じだな……遊園地さえ無かったら」

とオリバーが感嘆の声を漏らす。


ラファエラはその横で冷静に補足する。


「最新の“骨格記憶スキャン”で再構成された、生体義体型のロボットよ。全個体、保険付き」


「いやそれ、噛まれたらどうなんの!? ていうか保険頼み!?」



ライドアトラクション「恐竜バス・絶叫の渓谷編」では、兄弟たちが大はしゃぎ。


ネロ:「パパ!あのティラノ、目が光ってるー!!」

ユリウス:「あれ中ボスだってさ!突っ込めー!」


ノアは膝の上でうとうとしていたが、バスが傾いた瞬間に目を開けた。


「……いま、揺れた」


「ノア、シートベルトちゃんとして」

とミレーユが横から注意しながら、バスの加速度をセンサーで記録していた。


「これ以上加速したら、ノア吐くよ」


「ありがとー……ミレーユやさしい……でも、もうちょっと寝てたい……」



そのとき、オリバーの警戒センサーがピピッと反応した。


(おかしい……さっきから妙に警備員の数が多い……)


(あの草むら……光ったか?……ドローン?いや、スナイパー!?)


(まさか、また“閻魔バカンス妨害チーム”が!?)


「――オリバー、ちょっと」


「ヒャイッ!?」


ラファエラが、オリバーのフードを掴んでぐいっと引き戻す。


「また“仕事妄想”してたでしょ?」


「い、いや、俺はちょっとセキュリティの確認を……!」


「恐竜と写真撮るの!!」


「はいっ!」



昼食は、「時空ランチブッフェ~記憶に残る過去と未来~」へ。


■本日のメニュー(一部抜粋):

•シルクロード風・浮遊スープの記憶蒸し

•重力反転寿司12種(うち3種は“思い出”の味)

•元素記号レベルで再現された古代フレンチ

•“黒い未来”と呼ばれる幻のチョコレートケーキをホールで。


「これが……一皿3万円……?」


「「だけどおいしーよー」」

と、ノアとミレーユが声を揃えて答える。


「「ママー、これ、舌の上でとろけるー!!」」

と、ユリウスとネロも声を揃える。


「本当ね」



食後、オリバーはうっとりと紅茶をすする。


(最高だ……何も起きない……“仕事しない”という幸福……)


だがそのとき、ユリウスがぽつりとつぶやいた。


「ねぇパパ……あの観覧車の着いたブロントザウルスなんか……こっち近づいてない?」


「うおっ!?やっぱり何か来た!?!?」


「いや冗談。本物の動く観覧車だよ。未来の遊園地あるある」


「……まじで勘弁して……」



ノアは膝枕モードでラファエラに寄りかかりながら、静かにひとこと。


「……次、動かないやつがいい……寝れるやつ……」


ミレーユはパンフレットを広げながら提案した。


「“恐竜博物資料館シアター”っていうのがあるよ。音響ふかふか椅子付きで、解説系らしい」


「行こ。今すぐ。そこに」

「パパもチョット休憩したい」


「うん、じゃあ全体行動に混ぜ込むね。家族投票、4対2で“座る系”優先」


「助かる……」



こうして、**オリバー一家の“恐竜バカンス”**は、事故と爆笑と小さなうたた寝を織り交ぜつつ進行していくのであった。


(続く → 第2章「高級スパと宇宙戦争の境目で」)


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