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パンダの小説 オリバージョーンズの冒険  作者: 天才パンダ


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【第3章】ラファエラとキャリアウーマン

【第3章】ラファエラとキャリアウーマン(オリバー語り口調)


コロニー・アーク・ノヴァーの中枢ビル。その中で、ラファエラの声が響く。


「バイタル同期率78%。再調整。代謝安定値はプランCに」


……ほんと、変わらないな。俺の妻は。


ラファエラ・ヴィルジニア・ジョーンズ。27歳。gifted学園に所属する、意識拡張研究の主任。冷静で、公平で、容赦がない。だから皆、彼女を信じる。


白いパンツスーツに、複数のホログラム操作。

オフィスの空気すら彼女の動きに合わせて加速してるみたいだった。


「ラファエラ主任、プレゼン開始10分前です!」


「ありがとう、通話に切り替えておいて。すぐ合流するから」


周囲の研究員たちは、口を挟む隙もなかった。

彼女の処理速度は、世界最速級だ。



そんな彼女に届いた通知。


《送信者:エミール・モナーク》

《件名:会議、代わりに出ておいた》


『ついでに昼飯、二人分確保した。君はまた食べ損ねるつもりだったんだろう?』


――こいつ、相変わらず気が利く。


「ありがと、エミール。今度、オリバーと3人で食事でもしましょうか」


……彼女がそう呟くとき、俺の名を呼ぶトーンに“愛”が混じるのがわかる。エミールも、それを知ってる。だから一歩引いてくれる。あいつは、そういう奴だ。



「オリバーは?」


「ゲームでマハラジャアカウント維持中です。自宅からログイン継続中」


「また寝ながらプレイ……器用よね、ほんと」


――言い返せない。


カウチには、俺とラファエラの3歳なったばかりの双子の娘。ノアのお気に入りのシルバニアファミリーが3体。

ミレーユはラファエラの手を引いて、母親役をせがんでる。


「でも、それで勝っちゃうから困るのよ……マハラジャさん」


ラファエラが呟いた時、タブレットにはユリウスとネロが映ってた。

5歳にして全年齢15位。俺とラファエラの息子、giftedの双子、恐るべし。


「かくれんぼじゃなくて、戦ってるんだもん……溜息しか出ないわ」


今日もVRルームで、ポケモンスナック片手に跳ね回ってるらしい。



夜。ラファエラが帰ってきた。


「……おかえり。どう?今日もマハラジャは世界を征服できてる?」


「余裕だったよ。途中寝ながらだけど」


「また寝てたの!? もう……あなた、ログインしたら課金だけして、指示出した後は殆ど昼寝してるんですって?」

「一応、仕事はしてるんだけどな」


彼女がソファに座り、俺の隣に腰を落とす。


「ユリウスとネロも元気だったわ。保育士さん、戦術議論に泣いてたけど」


「それ……俺のせいかな?」


二人して笑った。


……言葉は多くなくていい。これが“日常”ってやつなんだ。



(続く → 第4章「町田コロニーからのSOS」)

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