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第2話 本物の編集者は他社情報を持ってくる

 君の仕事の出来が良かったら「実は他社にこういうものがあって……」なんて話を向こうから持ってくる。本当はこの時君の方からも逆営業しないといけないんだよ。


 なんで編集者がこういう事言うか知ってるか?


 コミカライズするからだ。いうかラノベ赤字、コミカライズ黒字、トータルギリギリ黒字なんだよ。つまり君は本当は……。


 お・ま・け


 なんだよ。もっと言うと本当に欲しいのは漫画の原案にすぎず実際の君は実質漫画脚本家なんだ。そして本当に利益を生み出すのはコミカライズ部門だ。それでも打ち切りが発生するのはコミカライズプラットフォーマー料で赤字になるから。特に電子は再販制度の世界じゃないし「在庫処分とは無関係」だから「打ち切りってどういう事なんだろう」って君は少し考えないと。


 でね、本当は「実は私、絵本も書いてまして……」と逆に君の方から売り込みをかけないと駄目なんだよ。


 絵本→アニメ化

 

 同じだよね? どちらもいずれはアニメ化を目指すわけ


 ・ラノベ→コミカライズ→アニメ化

 ・絵本→児童アニメ化


 (むしろコミカライズを挟まない分マージンが大きい)


 では問題です。ラノベ市場と児童書市場どちらが大きいでしょう。答えはもちろん児童書。年900億円~1,000億円です。ラノベは2023年現在でたったの約200億円。2024年のラノベ市場は推計約180億円前後。そう、ラノベって構造不況業種なんだよ。下手するともっと下がるかも。ぜんぜん違いますね。2023年現在ですら児童書の約3~4倍も市場規模が違うわけだよ。ついでに扱いも違う。児童文学の書き手なら「先生! 先生!」って来ますよ。これに対してラノベは大先生でもない限り、お察しください。売れる奴が正義だよ。あるはニコニコしてるが(目は笑ってない)即で打ち切るか。本当の先生は漫画家の方なんだよ。ラノベの場合は。だから扱い方してまるで違うし右肩下がりのラノベ作家に対する扱いは、冷たい。

 なんだったら生活が苦しい時は原稿料の前借だって出来ますよ。なおこの話が出来ない人も偽編集者確定です。


 なんで編集者が他社の動向を言うのか。あるいは何で突然転職するのか。何だったら何で他社のライバル会社同士で編集者が会って情報交換しているのか。


 こんな話も出来ないとそれは偽編集者だ。


 それとね「先生、知ってます? A社でこんな事件がありまして」とか業界の裏話(特に不祥事や黒い噂)を持ってくるって話も出来ないとそいつは偽編集者です。あの会社は経営が危ないとか。あの会社は原稿料未払いがあったとか。何でこういう事を編集者が言うかって言うと囲い込みするからだよ。本当に売れる小説を書く奴にはこういう情報を渡すんだよ。ゴミには何も情報渡さないけどね。


 書き手、社会人のはずですよね。だったら君が営業マンだったり営業事務職だったらどういう行動していたかよく考えてみ? 出版だけは違うって? そんなわけないじゃん。出版社だって「会社」なんだよ。だから君も編集者を通じて逆提案するんだよ。それが「営業」って言うんだよ。


 「ラノベはオワコンですので絵本の原作を書いてみました。いかがでしょうか」




さて、ここまで読んだ人にはいかに評論ジャンルの★を取るにはとかPV数を増やすにはという話が実にくっだらないか分かっただろうか。「書籍化しました。2年後に私の担当ラノベ作家は無事廃業しました」というポンコツラノベ編集者も世に多いわけ。まるでファストフードを作るかのように右から左に流すポンコツ編集者がラノベ界に多いのはやる気もないしラノベというジャンルでは未来も見えないしエース級の編集者はラノベ部門なんて来ないからだ。そうだろ!? 嘘だと思ったら大衆雑誌の編集部見てこい。怒号が飛び交い「スクープ!!」なんて垂れ幕が下がってる修羅場だ。なんだったら政治家のスキャンダルも本気で狙ってくる。特に文春が有名だな。そういった部署からラノベ編集に移動したら本人どうなると思う?

 下手するとそういう奴の頭の中は「ビズ〇ー〇!」だったりするわけ。「俺はまだ腐っちゃいねえ!」みたいにね。だから編集者の顔みてみ? 要は目が死んでるかどうかを確認するんだよ。


 ここまで書いた奴いる?


 それが「本物」だよ。

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