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漫才「携帯電話」

作者: 川越ふみ
掲載日:2010/02/16

小説ではなく、漫才です。

登場人物:ボケ(ボ)、ツッコミ(ツ)

     2人の時は2です。


2:はい、どーもー!

ボ:みなさーん、これから漫才、やりますよ〜!(お客さんに向けて叫ぶ)

ツ:わざわざ報告しなくてもお客さん分かってるから。

ボ:そうですか?じゃ、脱ぎますか。

ツ:脱がなくていいから。

ボ:ん?

ツ:なんで出てきたそうそう、脱がなくちゃいけないんだよ。

ボ:上半身の方ですよ(当たり前のように)

ツ:上半身の方ならOKとかじゃないから。

ボ:そうですか...。本当にいいんですね?

ツ:いいですよ。

ボ:後で後悔しますよ。

ツ:なんでお前が上半身脱がなかったことを後で後悔するんだよ。

ボ:4年に1度ですよ。

ツ:オリンピックみたいにお前は4年に一度上半身脱ぐんだ?

ボ:いや、ワールドカップの年に私は上半身を脱ぐんです。

ツ:どっちでもいいよ。

ボ:ね〜(お客さんに媚びるように)

ツ:なんでお客さんに媚びてるんだよ。

ボ:例えばさー...(急に)

ツ:いきなり例えちゃうのー?

ボ:え?例えちゃマズかった?

ツ:いや、マズくはないけどさー、まだ俺の中で例えられる準備が整ってなかったからさー。

ボ:あー、あー、あ、強いて言えばさー。

ツ:いや、何があっての強いて言えばなの?

ボ:え?強いて言っちゃマズかった?

ツ:だからマズくはないんだけどさー、俺の中で強いて言われる準備が整ってなかったからさー。

ボ:あ、そっか、そっか...。はなし、かわる、けど、さー...(相方の顔を伺いながら)

ツ:なんで探り探りなんだよ。いいですよ、話変わってもらって。

ボ:え!?ホントに!?(満面の笑みで)

ツ:そんなに喜んでくれるとは思わなかったよ(笑)

ボ:お前、携帯電話のことなんて言うの?

ツ:だいぶ話変わっちゃったねー。

ボ:話変えてもいいんでしょ?

ツ:まー、いいですけど。いや、まー、普通に「携帯」でしょ?

ボ:それそれそれ、おかしくない?

ツ:いやいや、みんなそうなんじゃないの?(お客さんを見渡しながら)

ボ:よく考えてみて下さい。「携帯」って、持ち運ぶとかいう意味じゃないの?「お前、持ち運びの機種なに?」とかおかしいんじゃないの?略すんなら「携電」でしょー?

ツ:「携電」なんて略してる人見たことないは!(バカにしたように)

ボ:だったらどっちかっていったら「電話」だろー。

ツ:「電話」っていうのもおかしいだろー。

ボ:いやいや、お前はあれだからね、ミスターチルドレンを「ミスター」って言ってるようなもんだからね。

ツ:それとこれとはまた別だろー。

ボ:いや、一緒ですよ。ポケットモンスターを「ポケット」っ呼ぶんでしょ?あなたは。

ツ:いや、それは「ポケモン」ですよ。ミスターチルドレンも「ミスチル」ですよ。

ボ:携帯電話は?

ツ:携帯(キッパリと)

ボ:おかしいだろっつーの!(片足を何度も踏みつけながら)涼しい顔で言いやがって!

ツ:....

ボ:じゃー、ちょっと軽いゲームをしましょう。じゃーね、俺の言ったものを略していって下さい。

ツ:はい。いいですよー。

ボ:えー、ミスターチルドレン。

ツ:ミスチル!

ボ:ポケットモンスター。

ツ:ポケモン!

ボ:ドリームズカムトゥルー。

ツ:ドリカム!

ボ:木村拓哉。

ツ:キムタク!

ボ:携帯電話。

ツ:携帯(キッパリと)

ボ:...間違えろやー!

ツ:携帯ですよ。

ボ:罠にハマれやー!俺の術中にハマれやー!滑舌よく言いやがって!

ツ:全然問題ないですよ。

ボ:ちょっともう一回やらしてくれ!

ツ:えー?

ボ:頼むから。土下座するからさ(必死にツッコミにすがり寄る)

ツ:随分、立場低くなっちゃったなー。じゃー、いいですよ。もう一回。

ボ:ありがとう!ホントにありがとう!(ツッコミの両手を握る)

ツ:今の俺とお前の間柄はなんなんだよ。

ボ:やっぱり脱ごうか?

ツ:だから脱がなくていいから。

ボ:次は4年後だけどいいのか?

ツ:いいから、問題出して。

ボ:そうか。よし、じゃー、行くぞー。

ツ:いいよー(気合いを入れる)

ボ:ドラゴンクエスト

ツ:ドラクエ!

ボ:東京大学。

ツ:東大!

ボ:就職活動。

ツ:就活!

ボ:こちら葛飾区亀有公演前派出所。

ツ:こち亀!

ボ:最終電車

ツ:...終電!

ボ:携帯電話。

ツ:...携帯!!

ボ:あー!!おしい!!今ギリだったろ!!?

ツ:いや。全然問題ないですよ(冷静を装う)

ボ:うそつけ!最終電車から携帯電話へのくだりの所ギリだったろ?

ツ:いや、全然(涼しい顔)

ボ:ちょっと長めのシンキングタイムだったじゃねーかよ!

ツ:(無言で首を左右に振る)

ボ:くそ〜!!(太ももを2回強く叩く)

ツ:仮に俺がそこで携電って言った所で、それを認めた訳じゃなくて誘導に引っ掛かっただけだからね。

ボ:それでもいいんだよ!

ツ:お前のプライドかなり低い位置にあるな〜。別にいいじゃないですかー、携帯電話は携帯でも。

ボ:よくないっつーの。俺が総理大臣になったらまず「携帯電話は携電と略させます」をマニフェストにするからな!

ツ:どんなマニフェストだよ...

ボ:みんなの笑顔が見たいから、携帯電話は携電と呼ぼう!(右手の拳を握り、ボーズをとる)

ツ:なんのCMだよ。

ボ:携電の呼び方を普及させる政府のCMだよ。

ツ:わざわざ政府が作るの?なんだよ、みんなの笑顔が見たいからって。

ボ:いいでしょ?

ツ:いいも何も意味が分からないからね...

ボ:好きです。携電!(爽やかに)

ツ:あ、そっちのパターンもあるんだね。2パターンかな。

ボ:こっちのパターンにはね、アイドルを起用したいと思います。

ツ:勝手に妄想してくれよ。

ボ:上戸彩ちゃんがいいかな。

ツ:お前がファンなだけだろ?

ボ:そりゃ、上戸の彩ちゃんに「好きです携電!」って言われたらみんな携電、携電のお祭り騒ぎでしょー。

ツ:まー、本当ににそのCMが流れたなら俺も携電って呼んでもいいですよ(ある分けないと思いながら)

ボ:ホントだな!?

ツ:いいですよ。

(ポケットを探るボケ)

ボ:じゃー、ちょっと今から上戸彩ちゃんの事務所にオファーするから。

(ポケットを探るボケ)

ボ:あれ、無いな。あ、ちょっと「携帯」貸して!

ツ:お前が携帯って言っちゃってるじゃねーかよ!!


2:ありがとうございましたー!


 くだらない漫才をお読みいただき、ありがとうございました。

 ご感想をいただけたら嬉しいです。

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