空駆ける夢を願う
一ヶ月ぶりの詩の投稿です。
僕は、鳥だ
その背には青い空
太陽が降り注ぐ空
その空を、自由に飛び回る
それが僕だ
僕の体は、誰よりも長い
僕の翼は、誰よりも大きい
誰よりも広く早く、力強く
僕は空を駆ける
……大丈夫、分かってる
それは、ただの夢だ
僕の体は動かない
何一つ、僕は動けない
ただただ、この場で浮かんでいるだけ
僕は鳥じゃない、雲だから
雲が集まって鳥を象った
それが、僕だ
それなのになぜ
僕は鳥だと思うのだろう
空を駆ける夢を見るのだろう
どこまでもどこまでも
風に乗ってどこまでも、空を飛んで駆けていく
夢の中の僕は、こんなにも自由だ
ああ、風を感じる
僕に自由をくれる風だ
体が動く
大きな羽が動いた
大丈夫、分かってるよ
一時の夢は終わりだ
夢じゃない現実の風
それは、僕の終わりの時
風が吹く
雲でできた僕の体が、流される
僕の体が、形を変える
鳥を象った雲が、形を崩していく
僕の意識が薄れていく
鳥だと思った気持ちが、なくなっていく
見た夢が、思い出せなくなる
何もかも、消えていく
でも、どうか、最期に
消えていく最期に、願うだけ
僕は、翼を羽ばたかせる
僕は、どこまでも空を駆けていく
本物の体が、翼が、授からんことを
どこまでも続く青空
浮かぶのは、まるで鳥のような形をした雲
自然の気まぐれで生み出されたその雲は
一体何を思うのだろう