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7話 ピンチ回避を目指せ

「やっとレベルアップが終わった…。」


結局何レベルになったのかわっかんね。


途中からバグってたし。


ギルドで冒険者カードを更新すればわかるんだけど、大丈夫なのか?


多分50以上ぐらいにはなっていると思うけど、昨日までLv2だったのに次の日にLv50以上になってるって普通じゃないよな。


もしかして山消失事件と関連を疑われないだろうな。


何か理由を考えておかないと、ボロが出たら絶対に怪しまれる。


というか、【石投げ(極)】もちょっと検証したいなー。


威力の調整効くかとか、石の大きさで威力変わるかとか、コントロールに補正が付くのかとか。


ただ、常にあの威力だったらこの辺クレーターだらけになるし。


空に向かって投げたら大丈夫かな?


…いや、嫌な予感しかしねぇ。


星に命中して大爆発なんか起きたらシャレにならん。


本当にヤバイ時まで封印しておこう。


でも絶対に注意しないといけないのは、近距離で使ったら多分あの爆発に俺も巻き込まれる。


ゲームじゃないんだから範囲攻撃が自分を避けてくれるなんてことはないだろう。


「とりあえず今日は帰ろう…色々あって疲れた。」


帰る道中でレベルアップの言い訳も考え付くだろう。




そして現在ギルド前


「やっべ、大した言い訳考え付かなかった。」


どうしよう…まぁ、何とかなるなる。


一流のなろう読者としては、経験からパパパッとうまい言い訳出てくるだろう。


それに案外こういうのはキッチリ決めないでアドリブに任せた方が良いこともあるしな。


というわけで行ってみよー。


と、ギルドに入り受付に向かおうとすると、酒を飲んでいる冒険者の声が聞こえた。


「おい聞いたかよ」


「なんだ?」


「湖向こうの山が突如消えたらしいぜ」


「消えた?」


「ああ、なんでも昼頃突如閃光とともに轟音が鳴り、山がなくなっていたらしい。」


「まじかよ」


うへ、もう噂になってる。


「そりゃ魔族の仕業じゃないか?


おっ?


「多分そうだろうな、侵略行動の一環じゃないか?」


これは、魔族に擦り付けられるんじゃないか?


全世界に喧嘩を吹っかけている魔族だ、一つや二つ罪を擦り付けてもだれも困らないだろう。


ふっふっふ、その方向でいこう。


方向性が決まったところで受付の女性に声をかける。


「すみません、納品お願いします。」


「はい、確かに納品確認させて頂きました。こちら報酬の大銅貨4枚になります。」


「では冒険者カードを更新しますので、提出をお願いします。」


「ハ、ハイ」


ついに来た、これで冒険者カードのレベル欄が更新される。


「ありがとうございます。それでは更新しますので、こちらの水晶に触れてくださいね。」


カードをよくわからん装置にセットされ、水晶に手をのせる。


「えっ!?こ、これは」


ビクッ!


「ナ、ナニカアリマシタカ!?」


おおおお、落ち着け、悪いのはすべて魔族だ!


「…すみません、少々お待ちください。」


そう言って、奥に走っていく受付の女性。


さて、どう来る…。


「キワミさん、ギルド長がお話があるそうなのでこちらへどうぞ」


「はい」


ギルド長面談ルートか、これはこれでなろうテンプレの一つではあるが、よくあるなろうテンプレと違うことは本当のことを話せないことだ。


石を投げたら山が爆発してなくなってレベルがすごい上がりました。


なんて言ったらどんな反応されるかわからない。


そんな展開なろうでもみたことねーよ!


それでもしスキルの実証とかされたら、正直碌な扱いされる気がしない。


良くて戦争に使われるか、最悪危険人物として殺される可能性だってあるかもしれない。


だってすぐそばに石投げるだけで山を消滅させられる奴がいたとしたらお偉いさんはどう思う?


多分、利用するか排除するかだろうよ。


なんで山の爆発にはかかわってないっていうのと、レベルの急上昇はなんか見知らぬ魔物を倒したら上がったってことにしよう!


「ギルド長、キワミさんを連れてきました。」


扉をノックした後、扉に向かって声をかける受付の女性。


「おう、入れ。」


扉の奥からは野太い男の声。


「失礼します。」


扉を開けたその先には、いかついマッチョないかにも元高ランク冒険者っぽい強そうなおっさんがいた。


さて、もう緊張を通り越して逆に冷静になってきた。


うまいことここを潜り抜けないとゲームオーバーだ。


頭を回せ、思い出せ。


ピンチを潜り抜けてきた、歴戦のなろう主人公達を。


真似をしろ、舌先三寸でピンチを回避してきた非力系なろう主人公達を。


そう、俺こそは、俺こそがなろう主人公だ!


また評価していただけたようで、ありがとうございます。

感想、評価などよろしくお願いします。


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