11話 討伐に向けての準備
あっという間に町に着いた。
いつもなら1時間ぐらいかかるのに、5分程度でついた。
町が近くなって人が増えてくるあたりではスピードを落としてこれである。
しかも全然疲れない、まだまだ走れそうだ。
そしてやってきました武器防具屋!
最初最低限の装備を買いに来た時以来。
ちなみに今装備しているのは採取用のナイフと少し頑丈なジャケット。
あの当時は討伐は考えていなかったので、本当に最低限のものしか購入しなかった。
「いらっしゃい」
お店の扉置開けると、多分ドワーフであろう店主と様々な武器防具が出迎えてくれる。
いやーあの時は最低限のものを買うだけだったけど、やっぱり武器防具屋ってテンションあがるなー。
昔秋葉原行った時も武器屋いったっけなー、何も買わなかったけど。
えーと、今自由に使える金は銀貨5枚か、宿屋はまとめて支払った方が安かったので1週間分つい昨日払ったばかりだから、全部使っても何とかなる。
銀貨5枚だと、どんなものが買えるかねぇ。
ざっと防具コーナーを見てみる。
んー、まず金属鎧は値段的に無理、予算オーバー。
それに素手で相手を掴むことが基本なら金属鎧は、体の動きに制限がかかるだろうから予算があってもなしだな。
となると革鎧系か、ああ手に付けるグローブ的なものも欲しいな。
そうして防具コーナーで、ウロウロしてよさそうなものを探していると
「おう、兄ちゃん何さがしているんだ?」
店主のドワーフがカウンターから出てきて声をかけてくる。
素人判断で買うより、本職の人に聞いた方がいいか。
「えっと、銀貨5枚で革鎧と手に付けるグローブを探しているんですが」
「ん?武器はいいのか?」
「ええ、素手で戦おうと思ってるので」
「素手?ああ、そういうスキル持ちか、いいぜ銀貨5枚だとこのあたりだな。」
スキルではないが、そう思ってくれるならそっちの方が追及されなくていいかと思い否定はしない。
「そうだな、素手ならなるべく動きやすい可動範囲が広い物が良いだろうから、お勧めはこれだな」
そう言って一つの革鎧の前に向かっていく。
「これはガムリザードの皮を使ったレザーアーマーだ。ガムリザードの皮は防御力はそれほど高くないが伸縮性に優れた素材でな、これなら体の動きも阻害されないだろう。あんたの金額で買える条件にあうのはこれだけだな」
防御力はそんなに高くないのが不安だが、体の動きが阻害されないのは大きな利点だな。
いざ技を掛けようとして鎧が邪魔で届きませんでしたなんてことになったらヤバイ。
ん?でもこれ銀貨5枚って書いてるから、グローブ買えなくなるんだけど。
値札を見た俺の視線に気付いたのか
「これだけで、銀貨5枚なんだが、あんまり需要がなくてな。どうしても同じ値段なら防御力を重視する奴がほとんどで在庫処分できるならこのグローブもつけてやるぞ」
ドワーフの店主がそう言った。
他に選択肢がないなら悩む必要もないな。
「じゃあ、これ買います。」
皮袋から銀貨五枚を取り出しドワーフ店主に渡す。
「へへ、毎度あり、んじゃ寸法合わすからサイズ図らせてくれ、明日の朝には仕上がってるから取りに来な」
「はい、お願いします。」
よし、これで討伐の準備はできたな。
今日はこれで帰って、明日の朝防具を取りに来てから討伐依頼を受けに行こう。
そしてこれから討伐依頼をこなして、収入も上がって、そしたら当然持てて、ハーレム作っちゃったりなんかしたり?
ふはは、これよこれ。
異世界転移物のテンプレったらこうだろ!
しかし、この時は知らなかった。
また新しいスキルを覚えて、まさかあんなことになるなんて。
何がおきるんでしょうね?
そう言えば感想って感想の処から返信できたんですね、今後はそちらから返信したいと思います。
まだ慣れてないのですみません。
やる気に直結する感想、評価などよろしくお願いします。