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【第四回・文章×絵企画】参加作品

砂漠のオアシス

作者: 陽一

※この作品は牧田紗矢乃さま主催、【第四回・文章×絵企画】への参加作品です。

晶(https://20410.mitemin.net/)様のイラスト

挿絵(By みてみん)

に文章をつけさせていただきました。

 遮るものなく照りつける昼の日差しと、夜の寒さ。

 水や食料は限られた地でしか補給できない。

 見渡す限りの砂。方向感覚も狂う。

 目印を見失うと、再び見つけることは至難である。


 砂に足を取られ、転がり落ちた者。

 水を求めて闇雲に歩き、ついに力尽きた者。


 この広い砂のどこに彼らが行ったのか、いまどこにいるのか。

 探し出す術は無かった。



「痛かったよね」


 少女は足下に語りかける。


「もう大丈夫。これ以上、痛くはならないよ」


 そこにはなにも無かった。

 表面上は、ただ砂だけがあった。


「のど、渇いてたよね」


 少女が腕を軽く持ち上げると、その手にはじょうろがあった。


「もう大丈夫。好きなだけ飲んでいいよ」


 じょうろを傾けると、当然のように水が落ち、砂を湿らせる。


 水分を含んだ砂が崩れた。

  そこには骨さえ朽ちようとしていた亡骸があった。


  そこに、命が芽吹いた。


 雨が降った。


 雨は止んだ。


  一面が、花畑になった。


  誰ぞかの亡骸は、花に埋められた。 



  * * *


 この砂漠では、光る羽をもつ少女を見た者がいるという。

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― 新着の感想 ―
[良い点] こんにちわ(=゜ω゜)ノ 最後の最後に救い(花畑)があったのがとても良かったです(^ω^) [一言] この度は作品を使って戴けてとても嬉しいです、ありがとうございましたm(_ _)m
[良い点] イラストを見て物語を作ると言う発想がまず良いと思いました。内容もすっきりしていてとても読みやすかったです! [気になる点] 特に無いかと... [一言] これからもがんばってください! 面…
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