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第三節

穏やかなる日々

翌日。


その日は何事もなく始まるはずだった


しかし事件は起こるべくして起こる物ではない

そしてこのようにフラグが立っている時には尚更だ


昨日の帰り道、二人と別れた後、剣は僕に宿題を写すことを頼み、そして僕は快く貸してやった。


我ながらあっぱれだと思う


しかし・・・

しかし、それが裏目に出てしまうとは思っても見なかった


端的に言おう。彼は僕の宿題を家に置いてきてしまったのだ


そして今、

剣は僕の席の前まで跪いている


どうかしたのか?

まさか・・・とおもいつつ尋ねてみた。まさか・・・ふふふまさかね・・・・


「実はお前の宿題を家に・・・」


そのまさかだった。


おい、今日の一時間目提出だぞ。提出遅れたら宿題受け取ってもらえなくて平常点なしなんだぞ。冗談だよな・・・冗談・・・


「まじだ、すまん」


おいおい、すまんで済む話じゃないよ。平常点なかったらかなり厳しいからね、というかもう赤点必至だからね。冗談だといってくれよ・・・


「すまん」

そういい残し、彼は僕の前から走り去っていってしまった


そんな・・・絶望に打ちひしがれる僕の前に担任兼一時間目の授業主、百合先生がやってきた


「みんな~夏休みの宿題ちゃんと持ってきたかな♪忘れたら平常点な・し・だ・か・ら・ね」


終わった、この学校生活終わりました・・・

先生・皆さんさようなら


「と言いたいところだけど先生今日用事ができちゃったんだ。

ということで一時間目は自習。終礼は山崎先生にやってもらいます。あと宿題提出は明日だからちゃんと明日持ってくること!じゃあ。バイバイ!」


首の皮一枚で何とか繋がった・・・


「おう、悠一。首の皮一ま・・・」


お前が言うな!!


「まあ、気にするなって。結局こうなったんだから。何を隠そう実は俺には最初からこの事態が全て読めていたんだ」


うそつけ。でもそれにしても何とか助かった・・


「はは、俺様に感謝だな」


Why?Why!というか原因お前!


「ふふ、剣と悠一相変わらず仲が良いね」


ふりむくと・・・クラスの花が二輪咲いていた。


僕は折角の安堵感を剣にぶち壊されたくなかったので二人の相手をしながらさりげなく剣を遠ざける作戦に出る事にした。


案の定「お、そうとも俺と悠一は仲がいいんだ・・・


と馴れ馴れしくしゃべろうとしていた剣に対抗するためこう口火を切った


「それにしても今日が提出じゃなくて助かったよ・・・


2-Cの情報局長・副局長を自称する二人がこの発言を見過ごすはずがなく・・・というかいつからそんなものに就任したんだ?


「これは佐倉局長、衝撃的な告白ですぞ」と由美がノルと


「うむ、これは切腹ものですな、伊藤副局長」と佐倉さんが更にのる


「それでは私達とカラオケに行ったときは出来てなかったと申すのか、木下一番隊隊長」


「うむ、じっくりと・・・って、ゆーいちは私と一緒に宿題を終わらせてなかったっけ?」とようやく其の事に気付く僕の幼馴染、もとい由美


ようやく気付いたか・・・ていうかさっきの何?新撰組?じゃあ僕は天才剣士?という突っ込みはおいといてようやく「実は・・・


と話し始めたかしない内に計画通り剣は抜き足差し足で去っていった。



mission complete!



「ん?どうしたの?」と言う由美の質問に


「まあ、武士の情けだ。それ以上は聞かないで置いてやれ」と僕は大人の対応を取った


その作戦の穴に気付いたのはそのすぐ後だ


「ま・さ・か・私の答えを写しておいて持ってくるのを忘れたとか?」と由美に聞かれた時に何故か二人分の冷たい視線を感じたのは・・・うん、きっと気のせいだ




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