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地下5階

作者: 川田たまお
掲載日:2007/04/24

この小説のジャンルは「ホラー」です。苦手な方は読むのは控えてください。

俺の名前は松田 桂太。現在俺はあるデパートで働くことになり、そこへ行くところだ。仕事のなかった俺に遂にやってきたチャンス。俺はここで精一杯働くことを決意した。


 デパートに着くとすぐに、上司による仕事の説明があった。説明は短く、これなら自分一人でもできそうな内容だった。

 ただ、1つだけ上司は気になることを言っていた。

 「このデパートはな、地下3階から7階までがお客が利用できるようになっている。そして地下4階は荷物倉庫だ。忠告しておくが間違っても『地下5階』にだけは入ってはいけない。わかったな。」

 「はいっ!!」

 皆は少し首を傾げたが、すぐに同意した。

 そして遂に、デパートでの俺の仕事が始まった。

 今日の仕事は荷物運びだった。二人組になって運ぶので、ペアになった田中とはすぐに仲がよくなった。

 一日の仕事が終わり、俺と田中は居酒屋で飲んでから帰ることにした。

 「どうだったよ、今日の仕事は?」

 田中が聞いてきた。

 「まあ、あんな感じだったら毎日続きそうだよ。」

 「はははは!ホントかよー。何かお前、ずっと考え事してた感じだったぞ。あんなんで大丈夫かよ!?」

 「何だ、気付いてたのか。いや、大したことじゃないんだけど気になることがあってな。」

 「何だよそれ?」

 「ほら、『地下5階』だよ。」

 「ちか?……あぁ、入るなって言ってた場所か。確に気になるな……。」

 ほんの十秒ほどの沈黙が続いた。そして、

 「なあ、行ってみないか!」

 田中が言った

 「えっ……、マズイんじゃないかそれは。」

 「大丈夫だよ、バレなきゃいいんだよ。それにお前だって気になるんだろ。仕事に差し支えるぞ!」

 「それもそうか!じゃあ行ってみるか!」

 松田は軽い気持ちでOKを出した。

 「じゃあ早速いくぞ!早くしろよな!」

 こうして松田と田中は、入ってはいけないと言われた『地下5階』に行くことになった。

 夜遅くに二人はデパートに入り込み、地下5階に行くことにした。

 「何かすごく暗いな、昼間のデパートとはえらい違いだ。」

 と松田が言っていると、

 「おい、エレベーター見つけたぞ!これで地下5階に行けるぞ!」

 こうして二人はエレベーターに乗って、入ってはいけないという『地下5階』に来たのだった。

 二人は辺りを見回してみたが、別段変わったところはなかった。

 「……何だこれ、普通の荷物倉庫じゃん。」

 田中が言った。

 「期待外れってやつだなこりゃ。」

 二人とも少しガッカリしていた。そして仕方なく戻ろうとした時、ふと、ある物に目がいった。

 「おい田中、これ何だと思うか?」

 そこにあったのは、やたらと大きな箱だった。人一人分くらいは入りそうな大きさだ。

 「何だよ、只の箱じゃないか。」

 「……、中から何か聞こえないか……?」

 「ばかっ!じょ、冗談言うなよ。んなわけねーだろ!……」

 田中は明らかに焦っていた。

 「ちょっと開けてみようぜ。……」

 そう言って松田は箱を開けた。しかし中身は暗くてよく見えない。

 「こういう時に役立つな、ミニライト。」

 そう言って、ミニライトでかざしてみると……

 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 二人は驚いた。それもそのはず、中からはなんと、血まみれの女の死体が出てきたのだから。

 ここまできたら、二人はどうすればいいかわからない。すると、誰かの足音が近付いてきた。

 「何やってるんだ君達……。地下5階には入るなと言ったはずだよ……。」

 と不気味に話すのは、説明会の時に話をしたあの上司だった!

 これですべての謎が説けた!これが地下5階に入ってはいけない理由だったんだ。死体を見られない為に立ち入り禁止に……。

 しかし謎が説けても二人は大ピンチだ!なぜなら側には鋭利な刃物を持った上司が立っているのだから!

 殺される!! と思った瞬間、

 「わたしを殺したのはお前かぁぁぁ」と声がした。

 それには上司も驚きを隠せなかった!

 「なっなに…!いっ、生きてたのかっっ!!」

 その声は脅えきっていた。

 「わぁぁぁぁぁぁ!!!くっ来るなぁぁぁぁ!!!!」

 松田と田中はずっと震えていた。あまりの恐怖に言葉も、それどころか目も合わせられない。


 そして、辺りを見回したときは、女も上司も消えていた。そこに残っていたのは、鋭利な刃物と、血にまみれた箱だけだった……。

 そして次の日から、『地下5階』は封鎖された。

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