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第一号
僕は神城明路。
かみしろ めいろと読む。
父は言語学者
母は貿易会社の社長令嬢兼常務
姉は母と同じ会社の海外支部勤務
兄は首都大の院生
今年17になる高校生である。
そして今日からは有限会社『ラビリンスファーム』の取締役社長だ。
ラビリンスファームは祖父の貿易会社の子会社として、
祖父が代表取締役で、海外の香辛料や観賞用植物を日本で生産する為の研究をする会社である。
表向きは。
「さて、早速説明しよう、桃原さん」
桃原水美
僕のクラスメイトであり、最も適正のあった人物だ。
「……本当に、願いが叶うんでしょうね?」
「もちろん約束するよ。君の欲望こそ、素晴らしいダンジョンを作ってくれるだろうからね」