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ウルフ  作者: やなぎの裕流莉
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37. 占い先投票(4日目)

13:30。残された全員が再び、広場へ集まった。

「では、これから占い先を決める。」

「お兄ちゃんが占い師なんだから、そんなことやったって意味ないのに…。」

磯谷有姫がポツンと呟いた。

「落ち着いてくれ。占い師が確実にいる、と言う前提で話を進めよう。何か意見がある人?」

草野克則が磯谷有姫たちに気を使いながら、議論を遂行する。


「龍造寺さんを占えばいいんじゃない?」

犬飼陽子が手を挙げた。

「だって、本物の霊能力者かどうか、確実にしておくべきでしょ。」

「いや、ちょっと待ってください。

 龍造寺さんが人狼の場合、シューゴが正占い師で、人狼の容疑を被せられたことになります。

 その場合、神阪先生は偽占い師です。なので、龍造寺さんを占うっていうのは、なしにしませんか?占い結果が参考にならない。」

シューゴが生きてればな…と大神満がポツリと言った。


「占い先は犬飼さんがいいんじゃないか?」

山崎信一が口を開いた。

「え?あたし?」

犬飼陽子もこれは予想外だったようだ。


「そう。なぜなら、犬飼さん。あんたが、磯谷くんを襲った妖狐だからだ。」

突然の発言にみんな目を向けた。

「は?何を言うとるに?」

「俺は2つの点から疑いを持っている。

1つ目は占い師カミングアウトの発案者であること。

2つ目は毎日真っ先に犬飼さんが占い先の提案をしていること。

妖狐は占われると死んでしまうからな。


みんな、よく思い出して欲しい。

初日、草野さんが議論を取り仕切るときに、犬飼さんが草野さんを占うよう真っ先に提案した。」

「当たり前の提案だと思うんですけど…。」

「2日目は、金田を占って欲しい、と真っ先にリクエストした。」

「だって、万永先生とグルに見えて怪しかったから…。」

「3日目は自分自身を占って欲しいと天童くんが言ったときに、真っ先に賛同した。」

「本人が希望したんだから…。」

「そして、今日もだ。」

「今日だって、龍造寺さんを占えば情報がクリアになるって思っただけよ。実際、ごちゃごちゃしとるでしょ?」

「結果的にしてもだ。占い先を真っ先に希望している犬飼さんは怪しい。だから、今日は犬飼さんを占うべきだ。」

「僕も山崎さんと一緒で、犬飼さんを占って欲しいと思っていました。」

「大神くんまで?」

「僕は占い師カミングアウト案の人は可能な限り占った方がいいと思っています。もし僕が人狼や妖狐の場合、占い師が誰か知っておきたいからです。」

「まぁ、その通りだな。」

「占い師カミングアウト案賛成者の中で、人間かどうかわかっていないのは、犬飼さんと山崎さんです。

 特に犬飼さんは占い師カミングアウト案の発案者だから。山崎さんよりまずは犬飼さんを占ってもらいたいです。」

磯谷周吾が処刑されたショックを押さえ込み、大神満は淡々と、丁寧に語った。


「要は山崎さんでもいいに?山崎さんだって怪しいんでしょ?」

「今までん人は占ってもらってよかです、とサラッと言っとったばってん、犬飼さんは自分が占われるとまずかこつでんあるとね?」

「確かに。サラッと受けてくれたら疑いは減らせるけど、このままだったら、疑いはかなり深まるべ。」

「もし、お兄ちゃんが本物の占い師で、犬飼さんの本当の占い結果がわからなくても、明日処刑の対象になっちゃうと思うよ?」

「君は磯谷くんが本物の占い師だと思って昨日襲ったんだろ?その直感を信じればいいんじゃないか?そしたら、占われて死ぬことはない。」

山崎信一の挑発で犬飼陽子の頭に血が上ったようだ。

「磯谷くんを襲ったの、あたしじゃないし!占われたら、人狼に狙われる可能性が高くなるから嫌なんよ。ただそれだけ。」

辺りは少し暗くなり始めてきた。


「他に意見はないか?なければ、占い師希望の投票に移る。」

草野克則が議論をまとめる。

全員が投票して、この日の議論は終わった。

この日は犬飼陽子が占われることに決まった。


【4日目】占い希望先投票結果:

犬飼陽子:9票


山崎信一 → 犬飼陽子

神阪甲太郎 → 犬飼陽子

天童真理夫 → 犬飼陽子

犬飼陽子 → 犬飼陽子

大神満 → 犬飼陽子

田原葉月 → 犬飼陽子

磯谷有姫 → 犬飼陽子

草野克則 → 犬飼陽子

龍造寺猛虎 → 犬飼陽子

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