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ウルフ  作者: やなぎの裕流莉
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3. 大神 満

大雨の夜だった。雨が地面を叩きつける音がやけに頭の中に響いた。

恋人の田原葉月に別れ話を持ち出された大神満は、自宅でやけ酒を飲んでいる最中だった。

「なんでだよ…。意味わかんねーよ!」

ブツブツ独り言を漏らしていると、ケータイが鳴った。葉月か?

ケータイを見ると、幼馴染の磯谷周吾からのLINEだった。

「ちっ!シューゴかよ…。」


”今日はジンローやんないの?”

”お前、今弁解しなかったら殺されるぞ?”

”ミツル〜!!”

”(スタンプ)”

ケータイはしばらくブーブー鳴り続けた後、力尽きたようにパッタリ止んだ。

ジンローとは多人数型チャットゲームで、人間の中に混ざったウソつき狼を探すゲームのことだ。


最近、磯谷周吾に勧められて始め、ハマっているゲームだったが、今日はジンローをやる気にはなれなかった。


雨は、大神満の心情を表すかのように一層強くなった。

雨足は強いはずなのに、やけに物静かな夜だった。

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