25. 沖田鉄平の正体(予想)
その日の午後は、特に皆で集まることもなく、各々が自由な時間を過ごしていた。
そんな中、大神満は磯谷周吾との接触を図った。
「シューゴ!」
「ん?何だ。ミツルか…。」
「ちょっといい?」
「あぁ。いいよ。ボクもミツルに用があったんだ。」
「何?」
「いや、それは後で。ミツルの話って怪しい人は誰か?って事だろ?」
「えっ!?シューゴ何でわかるの?」
(シューゴに隠し事はできないな。)
図星だった大神満は目を丸くした。
磯谷周吾は周囲を注意深く見回すと、小声で話し始めた。
「…今のところ、ボクにもさっぱりわからないよ。」
「そうなんだ。」
「でも、たぶん沖田サンが狙われたのは、彼が狩人だったからだ。」
「は?何でそんなことわかる?」
「沖田サンは、ボクと神阪センセーが名乗り出たときに『狩人はどっちを守ればいいんでしょうか?』って口走ってたからな。」
「そうか。確かに。狩人的な発言だね…。狩人がいなくなったら、シューゴも人狼に狙われるんじゃない?」
「まだ大丈夫だと思う。万永センセーが言ってた通り、2〜3日は占い師を狙わずに様子を見てくるんじゃないかな。
ただ、ゆっくりはしてられない。
人狼を早いうちに探さないと。」
「そうだね。」
「ミツルは何か気づいた点ない?」
「僕の中では、占い師カミングアウト派の中に人狼がいると思うんだよ。」
「なるほどな。」
「万永先生、金田さん、山崎さん、神阪先生、犬飼さん。
あ。神阪先生はシューゴが占って人間だったね。」
「ボクとユキもいるけどね。」
笑いながら磯谷周吾は言った。
「シューゴやゆきちゃんが人狼な訳ないだろ!」
「まぁな。だけど、最終的に疑わないといけない時が来るかもしれない…。
そんな時が来ないように早めに人狼を見つけないとな。」
「そうだね。」
「万永センセーが処刑で金田サンが占い。ミツルの考えが正しかったらいいな。」
「うん。」
大神満は力強く頷いた。
「そう言えば、シューゴの話って何?」
「あぁ。ハヅキちゃんのこと。
何かミツルと話したそうにしてたから。お前ら、何かあったの?」
「うん。喧嘩しちゃって。」
まだ完全に別れた訳じゃない、ここで出会ったのも何かの運命だ、と大神満は自分自身に言い聞かせた。
「そうなんだ。早く仲直りしろよ!」
磯谷周吾は笑いながら、何事もなかったかのように踵を返した。




