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異世界百花繚乱絵巻 毘沙門天の魁 異世界尽忠報国烈士列伝 仮名手本異世界転生物語


全てのなろう小説を過去にする。

なろうに表現の自由を。

全なろうアンチに告ぐ、時間を無駄に浪費するだけの行為はやめたまえ。さもなくば、この小説に秘められた魔力が、貴殿らに襲いかかるであろう。一切の望みも捨てよ。千万人と雖も吾往かん!!


人間五十年、下天(げてん)の内をくらぶれば、夢幻(ゆめまぼろし)のごとくなり。

一度(ひとたび)(しょう)を得て、滅せぬ者のあるべきか。


私が法だ。


吉沢亮、岸田内閣の面々に感謝します。特に多忙な時期に手を貸してくださった親鸞には感謝してもしきれません。


アルジャーノンに捧ぐ



僕はブラック企業勤めで、毎日嫌味な上司にパワハラを受けている。今日は、徹夜で作ってきた重要書類をシュレッダーにかけられた。トイレで、声を殺して泣いた。帰りの電車では、痴漢に間違えられ、いつもの通りに、無言で走り去った。帰りの道では、人目をはばからずに泣いた。ある日僕は決めた。こんな世界、ぶっ壊してやる。僕はテレビに映る政治家や偉ぶっている芸能人たちが憎い。とにかく、上級国民と分類されている奴らを殺して、社会の秩序を破壊してやる。このナイフでな!



実行日までに、僕は粛々と準備を始めた。そして考えていて気づいた。僕は上級国民と接する機会がない。その上、奴らはセキュリティの強い家に住み、普段は警備員に囲まれて生活している。奴らの体にナイフを突き刺す前に、捕まってしまう。だから、無差別に殺りまくって、その中に上級国民が含まれているかもしれないというギャンブル性の高い殺人にすることにした。僕が散々痛めつけられた世の中にある不条理というものを、やつらに思い知らせてやる。僕と同じような一般市民には申し訳ないが、必要な犠牲もあるのだ。


港区に着いた。平和ボケした奴らが、何も考えてないような顔でいやがる。僕のリュックの中にあるナイフに、おまえらの顔が映るとき、同じような表情でいられるか楽しみだ。僕は頭の中でルーレットを回す。ルーレットが止まるとき、大都会の真ん中で、悪魔が微笑む瞬間だ。僕はさり気なく、リュックに手をいれる。誰も他人のことなど見てはいない。ましてや僕になど、興味を抱く人間なんていない。その無関心が、命取りになる。反省しても、もう遅い!


僕のルーレットが止まる。その瞬間、信号が青になった。今日に限っては、青は、止まれだ!舌打ちが聞こえた。集中力を右手にこめすぎたせいか、僕はバランスを失い、汚れた横断歩道に叩きつけられた。頭が真っ白になった。僕は、ナイフを持っても強くなれない。所詮社会で踏み潰される虫けら、そしてこのように、地面に這いつくばるのがお似合いなのだ。

「大丈夫ですか?」

その耳触りは、天使の翼のようだった。天から降ってきた一筋の光、差し出された手は、僕のためのものだった。白いワンピースを着た女の子の手のひらは、日を浴びて白く煌めいていていた。視線が触れ合った瞬間、僕のすべてが肯定されたような気持ちになった。

「は、はい…。」

しかし天国と地獄は表裏一体。彼女の手のひらが全てを救うように、僕の手のひらに握られたナイフは、彼女も含めた全てを抹殺するために用意されたものだった。響き渡る悲鳴、天使のラッパとは程遠い、胸が張り裂けそうな高音。天の光はたちまち、雷鳴となった。


それでも、僕のひび割れた土地に降った優しい雨は、生き延びるには十分なほどの、みずたまりを残していった。思い返せば、この世界のどこかには、見とれてしまうほど美しい魂が潜んでいる。

彼女の後ろ姿が遠ざかっていく。僕は、一心不乱に自らの腹のあたりをナイフで貫いた。鋭い痛みが身体を支配する。何も考えられない、彼女の残していった眼差し以外は。

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― 新着の感想 ―
[一言] つまらない
[良い点] ロマン主義の巨頭森鴎外以来の逸材の誕生を感じさせる作品。鴎外がロマン主義小説の祖となり太閤太郎がその完成者といってもよいのではないか。 この作品を彩る風雅な文章は読者をいつの間にか作品世…
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