プロローグ.I Can Fly !
お待たせいたしました。
うちのもふもふこそが最強、リメイク版開始です。
本日は4話投稿予定、これは1話目です。
それでは開幕ですよ!
「いきますよー、あ~い、きゃ~ん、ふら~い!!」
ボクは勢いよく崖から飛び降りるんだよ。
ボクの背中には、ボクの胸元からいつの間にか移動した相棒シズクちゃんが張り付いています。
そして、シズクちゃんがその能力【主従飛行】を発動させると、淡い光を帯びた翼がバサッと広がり、ボクの体は空を飛ぶのですよ!
「こら、ちょっと待ちなさいよ、リーン!」
「お姉ちゃん、行動が自由すぎだってー」
サーシャとアプリが文句を言ってきていますが、文句が聞こえるということはついてきているので問題ないでしょう。
それよりもいまはこの景色を楽しむのですよ!
眼下にはアインスベルの街並みが広がり、たくさんの人で賑わっています。
女神像広場にいる人たちは、パーティ募集でしょうかね?
そのほか、屋台通りの皆さんも元気に営業中ですよ。
体勢を変えて飛ぶ向きを変更すれば、ボクの所属しているギルドの真上方面を通過するルートに出ます。
ギルドの中庭では、数名の初心者たちがレクチャーを受けていますね。
ボクも何ヶ月か前はレクチャーを受ける側だったことを考えるとなんだか懐かしいのですよ。
さて、さらに軌道を変え、目指すはアインスベルの海上です。
ある程度離れた場所まで行ってしまうと、モンスターの生息域になってしまいますが、近海を飛び回るだけならば問題ないのですよ。
というわけで、海の上を高速かつ低空で飛行してみましょう!
「おぉー、水しぶきがすごいのです! シズクちゃん、もっとスピードを上げるのですよ!」
「オンオン!!」
ボクの呼びかけに応じて、シズクちゃんが空を飛ぶ速度をさらに上げてくれます。
すると、さらに水をかき分ける量も増したような気がして……これは爽快ですね!
「リーン、馬鹿なことをやってないで上がってきなさい。そろそろ夕暮れ時よ」
「お姉ちゃん、海に沈む夕日が見たかったんだよね? そろそろ遊ぶのをやめないと一番いいところを見逃しちゃうよ?」
「それはいけません! シズクちゃん、高度を上げましょう!」
「ワオン!」
ボクのお願いを聞いてくれたシズクちゃんは、サーシャやアプリと同じ高度まで昇ってくれます。
うん、夕日がきれいですね!
「あー、遮るものがない夕日ってとにかくきれいだわ」
「そうだね。お姉ちゃんの思いつきにもたまには感謝しないとね」
「む、ボクの思いつきはいつだって素晴らしいのですよ、アプリ」
僕たち三人は並んで夕日を見終わったあと、仲良くギルドへと戻っていきました。
そして、今日はまだ行っていなかったパートナーたちとのモフモフタイムなのですよ!
ボクの名前はリーン=プレイバード、モフモフを愛するものなんだよ!
お読みいただきありがとうございます。
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