中学1年 (2) アキの心理状態
アキのお金持ちだ。
だからといって、いいことばかりだけではない。
アキの家は毎年、引っ越しをしている。
引っ越しをしているということは、毎年、友達ができ、離れてしまう。その繰り返しなのだ。
アキはワイワイクラブの一員といっても、1年だけしかない。
1年の間にどんなだけ楽しめるのか、そして、どうしたら楽しめるのかをいつも考えていた。
だから、友達を、たとえたくさん作れたとしても、1年の間に作っていいのか困っていた。
アキは決めた。1人だけ仲良く楽しく過ごそうと。
なぜ、1人だけというと、1人だけならみんな困らない。きっとそうだと思った。
ちょうど、ワイワイクラブに同級生が1人いる。その1人だけに絞って仲良くなろう。
ワイワイクラブは人との交流がとても大事なので、私は話しかけた。
「友達になってください」と。
そして、僕は、「別に僕だけに友達になれと言ってない?」と言った。
「家庭の事情があるだろうけど、家庭の事情で友達になれないとかは、違うんだよ。
友達になったからには、一生友達なんだ」と言った。
そしたら急に、アキが泣き出したのだ。
「私ね、家庭の事情、毎年毎年、引っ越さなければならないの。
だから、ずっと、私困ってたの。教えてくれてありがとう」と言った。
アキは、とても笑顔になった。
「ごめん。俺、アキのこと全然割らず言ってごめん。言い過ぎた。ほんまごめん。」
そして、アキと僕は初めて会話するようになった。




