ウンコ大王の腹心・ウンミョウ
ウンコ迷宮ダンジョン。
ぶりぶりワールド最大の迷宮ダンジョンである。ここには様々なモンスターである珍獣がおり、普通の人間では倒せない強敵ばかりである。その最果てにはこのぶりぶりワールドの王であるウンコ大王がいる。
ついに人間エリアまで進出してきたウンコ大王の魔の手から人間を守る為、そして自分の無くしたチンコを探し出す為にハッサクは探偵ウンソと共にウンコ迷宮の扉の前に立つ。
ん?と思うハッサクは言う。
「……この扉はウンコマーク書かれてるし、ちょっと臭うぞ?ヤバくね?」
「迂闊だなハッサワトソン。ソフトクリーム同様、これは綺麗なものだ。この世界では無臭なものほど怪しいというのがまだわからんか?」
「そうだったな……じゃあ任せるぜウンソちゃん。この扉を開けてくれ」
「それは助手の役目だハッサワトソン。私は見守る。手を汚したくないしな」
「今、手を汚したくないって言ったな?じゃあこの扉はウンコじゃねーか!」
「違う。私は潔癖なだけだ。この扉はすこぶる綺麗な扉だ。安心しろ。お前のチンコと同じく綺麗だ」
「何でウンソちゃんが俺のチンコの事を知ってるんだ?つか、何かこの扉やべーよ?」
「つべこべ言わず開けんかいハッサワトソン!」
ガスッ!と尻に蹴りをくらい、ハッサクはゲートにぶつかり、扉が開いて行く。ドロドロしたものがハッサクの顔にへばりつき、地獄のゲートが開かれた。
「行くぞ!ハッサワトソン!」
「おう!ウンソちゃん!って、顔に何かついてるけど?」
「ウンコ大王のウンコだろ。気にするな」
「いや、気にするでしょ!?俺の顔にウンコがぁー!って、敵が現れたぞ!」
「もうお出ましか。やはり、支配を拡大する為に戦闘準備をしていたか。遅い!」
ズバババッ!とウンソは閃光のような蹴りをウンコスライムに叩き込む。
すかさず増援のウンコゴブリンが現れ、ハッサクは無双した。互いに上手く互いをカバーし合い、迷宮の奥へ進む。
すると、強敵であるウンニンジャが現れた。
スパパッ!とウン爆がまかれる。
「うおおおおっ!?」
二人は回避するが、ハッサクは鼻にダメージを負う。
「く、臭いぞ!?」
「当然だ。本物のウンコだからな」
「つー事は、爆発を回避しつつその爆風も回避しないといけねーのか!こいつはヤベェ!」
臭いのダメージもある為にハッサクは躊躇するが、ウンソは攻めた。ハッサクを投げてウンニンジャの隙を生み出し、ハッサクごと電撃魔法を叩き込む。
「……ふぅ。早く起き上がれハッサワトソン。先は長いぞ」
「人を囮に使っておいてよく言うぜ。それに魔法でとどめときたか」
「行くぞ」
スタスタとウンソは歩いて行く。
そのまま進むと、大きな空洞に出た。そこには多数のウンコスライムがいて、ぶりぶり!ぶりぶり!と動いている。
そしてその無数の珍獣は一つに融合し出した。
それを見たウンソは、
「マズイな。もう合体したか。キングウンコスライムはこの空洞を消滅させるほどの爆発を倒れる寸前に起こす。瀕死にして突破するしかないぞ」
「そうか。でも融合する前に攻撃すればいいんじゃね?」
「そうだな。ならば……!?」
しかし、融合するはずのウンコスライム達は襲いかかって来た!流石に背後を向いていてからの百近い珍獣の襲撃にウンソも対応出来ない。すると、ハッサクが動く前にどこかから声が聞こえた。
「ウンソ様!危ない!」
そこには、ウンコ人間であるウンミョウが現れた。ウンミョウはウンコスライムを説得し、退散させた。それに驚くハッサクは、
「おいウンソちゃん。あいつは敵じゃねーのか?」
「ウンミョウはウンコ大王の腹心だけど、人間の味方もしてくれるのよ」
そのウンコ人間ウンミョウは挨拶する。
「私はウンコ大王の腹心ウンミョウと申す。ウンコ大王とウンソ様の仲を取り持とうと苦心してるウンコ人間なんです」
「そうか。敵の中にも味方はいたか。ウンコ大王の娘だからか?まぁ、ここなら休めるだろ。ウンミョウ。話を聞かせてくれ」
ハッサクは丁度いいチャンスだと思いウンミョウに話を聞く。
ウンソは黙ったまま腕を組んで壁に寄りかかっていた。ウンミョウは話す。
「ウンコ大王はぶりぶりワールドをこの機会に完全に支配するつもりです。早く倒すしかない。ちょうど強い助手もいる事ですし、この機会に悪のウンコ大王を倒すべきです」
「おいおい、お前はウンコ大王の腹心だろ?何で悪と言い切る?」
「そ、それは……人間と出会い変わったのです。珍獣とて善悪はわかるのです」
「そうか……」
すると、ウンニンジャが百以上の群れで現れた。流石に数が多いなと思うハッサクは拳を構えるがウンミョウが立ち塞がる。
「ここは私が食い止めます。お二人は早くウンコ大王の元へ!」
『任せた!』
そしてハッサクとウンソはウンコ大王の元へ急いだ。