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レディハンター! 異世界迷宮で美少女魔王をハントして勇者になった!  作者: 鬼京雅
新たなる転生者現る! ビッグソードの秘密編
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ソードランド運動会

 ハイレグ女王フェイとの戦いから一ヶ月が経った。

 このソードワールドの要であるビッグソードが消えてから特別な事件は起きていない。

 そんな安堵の日々を送るハッサクだったが、ソードランドの国王は怒っていた。


「あの小僧……勇者だからといって調子に乗りおって!」


 国王は勇者が国王より目立っている事が許せなかったのであった。

 その国王はハッサクに罰を与える為にイベントを開始する。

 運動会をして、ハッサクを倒そうと国王は動いた。

 そして卓球大会が行われると大々的に告知され、ソードランドは盛り上がる。

 当日の会場は多くのギャラリーが取り囲み、楽器隊などはバンド演奏を始めている。

 久しぶりに登場するクロソーズの部下であるヤカンロボット・ヤカサンはV字のサングラスをきらめかせギターをかき鳴らす。

 それをVIPルームから眺めるハッサクと国王は話していた。


「卓球とは地味じゃな。部下は卓球なんて好きだったのか?」


「国王はこの卓球のルールをわかってねーようだな。これは脱衣卓球だぜ?」


「ぬ? ぬぁんとぉ!」


 驚きのあまり国王はそのままポックリあの世へ行きそうになる。

 しかし、スケベ心が抜ける魂を自分に戻した。

 急に若返るような国王は笑う。


「楽しみじゃ楽しみじゃ! 若いオナゴの肌を堪能出来るぞ!」


「じゃあ、俺も行くとするか」


 ハッサクは会場へ降りた。





 一回戦サタラVSクロソーズ

 学生服姿のサタラと稽古着の軽装になるクロソーズが現れる。

 二人はラケットを持ち、闘志をみなぎらせていた。

 赤い髪をポニーテールに纏めるサタラは言う。


「貴女のような強者と一回戦で当たるとはね。最高の騎士さん。貴女は剣以外にも出来るのかしら?」


「フン。俺の技はこんなチンケな玉を打つ為には無いが、ハッサクのレディである以上主君に恥ずかしい所は見せられん。負けてもらうぞサタラ」


「恥ずかしい所はいっぱい見せてあげなさいな。みーんながクロソーズのド貧乳を見たがってるわよ」


「貴様の運動不足のたるんだ脂肪よりは鍛えられる筋肉の方が美しい」


 そして、審判である元勇者アルトが現れた。

 そして試合は開始される。


「つぁ!」


 強力なクロソーズのサーブがサタラ陣地の台に叩き込まれサタラの横をすり抜ける。


「コラ! 早いよ!」


「玉を早くしなきゃポイントは奪えないだろう?」


「た……確かにそうだね。あったまいー!」


 場内は初のポイントを失い、これからどの服を脱ぐのか息を飲む。

 ポイントを失うサタラは靴下を脱いだ。


「よし! 裸足なら早く動けるかも。私の靴は三十キロあるし」


「嘘をつくなよ赤魔王」


「バレてた? ならやったるわよ!」


 そして、サタラは強烈なサーブを決める。

 すかさずクロソーズは際どい位置に切り返した。

 それを受けれないサタラはポイントを失う。


「ううっ……またポイントを失ったわ。中々やるわねクロソーズ。胸が筋肉だからスピードがあるのかも?」


「フン、筋肉と化した俺の胸は鋼とて砕けるのだ」


「自慢になってないよ」


 そう答えるサタラはクロソーズの高速サーブを返し、ラリーに持ち込む。

 一進一退の攻防を見せるが、卓球という競技に向いているかどうかの自力の差なのか、サタラは連続してポイントを失った。

 シャツを脱ぎ、スカートを脱ぎ、ついにブラジャーを外した。


『うおおおおおっ!』


 と会場の男達は異様な興奮を見せた。観客を煽るようにVサインをするサタラは一応胸を隠している。そんな観客のボルテージとは対照的なクロソーズは冷ややかに言う。


「もう終わりにしろ。もう勝てるのは無理だろう。下も見られたら恥ずかしい思いじゃ済まないぞ」


「まー大丈夫だよ。減るもんじゃないし。そんな細かい事を気にしてたら魔王ではいられないよ」


「……余程自分の身体と魔王という自分に自信があるんだな。前言撤回だ。全裸をたいした事と思えないお前は全力で潰さしてもらう」


「そうよ。私は赤魔王。本気で来ないと負けるわよ!」


 二人の少女は先程とは違い、鬼気迫るプレーをする。

 観客達はその物凄いラリーに息を呑んだ。

 一応オッパイを片手で抑えながらサタラはひたすらにスマッシュを返す。


「ぐっ! サタラよ。先程とはまるで別人だな」


「当然よ。サタラ様はピンチに強いのよ。ピンク乳首だから!」


「嘘つけ。黒乳首だろう! みんな知ってるぞ! つえぁ!」


「コラ! 知ってても言わないの! ちょーりゃー!」


 左右にぶるんぶるんと揺れるオッパイを片手で抑えながらラケットを伸ばす。


「あれま?」


 しかし、卓球台にひっかる胸が邪魔でボールにラケットが届かない。

 瞬間、観客達は全員鼻血が出た。


『うおおおおおっ! オッパイだああぁ!!!』


 とうとうサタラのFカップのデカパイが披露されてしまう。

 基本的に全裸に抵抗の無いサタラはあっけらかんとしていた。

 しかし、乳首の黒さだけは気にする。


「やっぱ無意味に隠してもしょうがないわ。オッパイなんて揉まれて見られて吸われてナンボでしょ!」


 ガーン! とハッサクのように頭を抱えるクロソーズは、


「貴様! ハッサクとそんな破廉恥な事をしているのか!?」


「いんやしてないよ? まだまだハッサくんは童貞キングだからね。まぁ、そのうちでしょ?」


 その会話でクロソーズは精神を揺さぶられた。

 ハッサクとサタラがベッドでイチャイチャしてるシーンを想像し、これだけの観客の中で堂々とオッパイをさらけ出す赤魔王に驚愕せざるを得ない。


(くっ……相手はただ破廉恥なだけだ。俺の勝機は揺らいでいない)


 そして、クロソーズは立て続けにポイントを失い、黒い下着姿になった。

 筋肉で鍛えあげられる鋼の肉体は女ではあるが細身の男のような体型であり、いつも鎧で隠れている素肌は絹のように滑らかで白かった。


「ほほー、クロソーズちゃん。いい身体してるじゃない。筋肉の胸も披露してもらうわよ」


「そうはさせん。だが自慢しよう。俺はピンクだぞ?」


「えっ! それが本当かどうか勝てばわかるわね! 行くわよ!」


 サタラのスーパーサーブが決まる。

 バックスピンがかかるサーブにクロソーズは驚異的な反応を見せた。

 まさか反応出来るとは思わないサタラは驚愕する。


「凄いよクロソーズ。でも遅いねー」


 スコンッ! と反応された場合に切り返されるコースを回転により限定していたサタラはクロソーズが振り抜いた刹那の瞬間にカウンターをかましてポイントゲットした。


「さて、ピンクの乳首の登場よ!」


「武人が約束を違えるわけにはいかん。見るがいい。我がピンクの乳首を!」


 バッ! と黒いブラジャーを取り、一気に筋肉の塊の上半身を露わにした。

 きめ細かい白い肌の先端にあるピンク色の乳首が可愛らしい。

 サタラの単純にデカイ巨乳と、クロソーズの筋肉そのものながら美しいピンク色の乳首の胸――。

 観客達はその対照的なオッパイを観賞し、多いに盛り上がった。

 そして、自分が女として見られる事を恥ずかしがるクロソーズは胸を隠しつつ、堂々と乳を晒したままのサタラの偉大さを感じ言う。


「俺は棄権する。流石に下は見せられんからな」


「オッケー! 乳首の色では負けたけどいい試合だったわ」


「次は俺が勝つ」


 二人は握手を交わし、審判であるアルトはクロソーズの棄権を認め赤魔王サタラの勝利を宣言した。



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