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壺を買いませんか?

作者: チタニウム

 ある日おばあさんの家に一人のセールスマンが訪ねてきた。八十万円の壺を買わないかという。男が言うにはその壺を買うと何かいいことがあるらしい。男の言うことはさっぱり分からなかったが、おばあさんはその壺を一目で気に入りすぐさま男から買い取った。それから男は月に一度、五年間毎月欠かさずやって来た。おばあさんは最初に壺を買ったきり何も買わなかったがそれでも男は毎月欠かさずおばあさんの元にやって来た。ある日そのセールスマンがおばあさんの元を訪れるとおばあさんが台所で倒れていた。男はいそいでおばあさんを病院まで担いで行った。十キロも離れた病院まで。おばあさんは病院で息を引き取った。ただ、最後におばあさんは男に言った。

「壺を売ってくれてどうもありがとう」

 男は一人病室を出た。壺を売るのがこの男の仕事なのだ。

 セールスマンはその後も毎月やって来た。

「壺を買ってくれませんか?」

そしておばあさんに聞くのである。

 


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