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<源之助と健吾のある日の会話3>

「源之助」―人間の言葉を理解し話す猫。一種の化け猫の類で、悪霊と対峙できる力を持つ

「健吾」―悪霊を浄化する力を持つ男。源之助と組んで探偵のような事をしている。

興味のある方は、本編の「猫の悪霊退治」をご覧下さい。





源之助(以下、源)「おい!!健吾」


健吾(以下、健)「なんだよ」


源「人が生きていく上で重要な事とはなんだと思う」


健「オマエは猫だけどな」


源「重要な事とは環境だ」


健「ああ、まあそうだな」


源「環境が悪い場所で暮らしていれば健康を害するだろう」


健「まあな」


源「心だって病むかもしれない」


健「そういう事もあるかもな」


源「人間達は、長い歴史の中で新たな挑戦をしようとしている」


健「なんだよ、それ?」


源「SDGsだ」


健「SDGs?」


源「なんだ知らないのか?」


健「いや、持続可能な開発目標ってやつだろ?」


源「知っているではないか」


健「それがなんだって言うんだよ」


源「この世界には色々な問題がある」


健「まあ、そうだな」


源「人類が安定してこの世界で暮らし続けるために、世界中の人間が課題を整理し、解決方法を考えなければならない。」


健「まあ、大切な取り組みだな」


源「そうして、持続可能な世界の実現を目指していかなければならないのだ」


健「それで?」


源「では、私達個人としては何から始めるべきなのか」


健「何から始めるんだ?」


源「私は考えた!」


健「答えが出たのか?」


源「先ずは、私自身の周りから環境を変えて行くべきだと」


健「確かにな、一人一人が少しずつ環境を改善していけば、最終的に世界全体の環境が変化していくからな」


源「そうなのだ!!だから私は、この部屋に、ある物を導入するべきだと考えている」


健「ああ、なるほど、つまり、何かを買えっていう催促だな」


源「違うのだ!それさえあれば、快適な生活ができるのだ」


健「いや、だから何か買って欲しいんだろ」


源「話を聞いていたか!それさえあれば、私の生活の環境が良くなるのだ」


健「いや、SDGsと関係ないだろ!」


源「それがあれば、私だけではなく、オマエも豊かな生活ができるのだぞ」


健「因みに、買って欲しい物ってなんだよ」


源「これだ!!!」


健「なっ!!」


源「どうした?オマエもこれが欲しいのか?」


健「源之助!これだけは買う事ができない」


源「何故なのだ?何故これを買う事ができない!」


健「これは、悪魔の装置だ!!」


源「なんだと?これのどこが悪魔の装置なのだ!」


健「これは、人間を堕落させるんだ」


源「堕落させるだと?」


健「そうだ、人間だけでなく、オマエ達猫もだ」


源「なんだと、私達すら堕落させるのか」


健「そうだ!一度入ってしまえば、二度と出てくる事ができなくなる」


源「二度とだと!!」


健「そうだ!だから、これだけには手を出してはいけないんだ」


源「それ程危険な物なのか?」


健「ああ、麻薬以上の中毒性のある悪魔の装置だ」


源「バカな!!私は普通の人間達より長く生きてきた!!理性を持った猫だ!!そんな私が堕落するわけがない」


健「いや、いくらオマエでも、これの誘惑には勝てない!!特に猫であるオマエにはな!!」


源「そ、そんなに危険な代物なのか?」


健「そうだ!!一度入ったら出てくる事ができなくなるぞ!」

源「コタツ!!恐るべし!」


健「そうだ、このコタツに一度入ったら出れなくなる!!トイレに行く事すら、億劫になるんだ」


源「そ、それ程なのか」


健「見ろ、この動画を」


源「これは、You◯ubeにアップされているシベリアンハスキーの動画ではないか」


健「この動画を見てみろ!」


源「なっ!!シベリアンハスキーがコタツに頭から入って出て来なくなっている」


健「そうだ!!シベリアの極寒の地で走り回るシベリアンハスキーですら」


源「うっ!!」


健「あの、寒さに強いシベリアンハスキーですら、コタツの魔力に取り憑かれ、出てくる事ができないでいるんだぞ」


源「ま、まさか!!」


健「猫であるオマエなぞ、ひとたまりもないぞ!!」


源「私はコタツを甘くみていたのか?」


健「そうだ!!コタツの魔力に勝てる者はいない」


源「コタツ!!恐るべし!!」







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