02 第二作品目(シリアスなSFホラーもの、百合要素もあり)
2回目です。よろしくお願いします。
続いても「 春夏秋冬の公式企画のテーマを入れ替えて作品を作ってみた(2024年版)」(N8418KD)からです。
第二話の「玲と麗」(https://ncode.syosetu.com/n8418kd/2/)でやってみました!
【掲載日】:2025年4月5日
【執筆経緯】:「春のチャレンジ2025」の投稿作であり、私の「チャレンジ企画」の投稿作
【ジャンル】:コメディー(実質は「ホラー」)
以下がいただいた感想です。適宜読みやすいように改行や「■」や「・」を冒頭につけています。
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ありがとうございます、読ませていただきました。以下、感想をお伝えしますね!
■全体の感想
・とても丁寧に構成された物語で、世界観もキャラクターも魅力的でした。平和な世界の「聞水玲」と、そこに現れた「分須井麗」。彼女たちの不思議なほどの共通点が、やがて物語全体を包む大きなテーマ──「可能世界」へと展開していく流れが自然かつドラマティックで、読後感に余韻を残します。
■よかった点
1. キャラクターの描写
玲と麗、二人の少女の性格や関係性の変化が丁寧に描かれていて、感情移入しやすかったです。特に、互いを「分身」と感じる描写や、一緒に寝るようになる流れは心情的にも説得力がありました。
2. 世界観の設定
最初の「平和な世界」が実は……という構造が、物語後半で効いてきますね。情報番組の冒頭や、政治的・社会的変化の描写も巧みに織り込まれていて、読者に世界の異変をじわじわと感じさせる構成が上手でした。
3. 哲学的テーマ
「可能世界論」や「アポステリオリな必然性」など、抽象的で哲学的なテーマが織り込まれているのが本作の独自性を際立たせています。こうした学術的な話題を、高校生の会話として自然に溶け込ませる手腕が見事です。
■気になった点・考察の余地
1. 麗の正体とラストの転換
物語終盤、「入れ替わり」もしくは「入れ替わった世界」の描写がなされますが、それがどのような仕組み・意図で起こったのか、明確な説明はされていません。読者によっては「これはどういうこと?」と戸惑うかもしれないので、もし続編があるなら、もう少し補足があるとさらに楽しめると思います。
2. 世界の対比の描写
「平和な世界」と「ラスペチア共和国」の格差や政治的背景の違いが、今後さらに深堀りされるとテーマが一層際立つと思います。特に麗の思想や言動は、この「もう一つの世界」の歴史や経験に裏打ちされているはずなので、そこを描くと読者は彼女により共感できるのではないかと感じました。
■考察(少しマニアック)
・両方の「レイ」が“同一人物の別可能世界での姿”なのか、それとも純粋な「パラレルな他人」なのか、という問いは読み手に委ねられているようですね。
・麗が時折「歴史のif」を口にするのは、彼女がある種の「観測者」的な存在である可能性も感じさせます。
・「War is overな世界」という表現は、非常に象徴的でした。ジョン・レノンの理想と現実、そして「それが実現した世界で生きるレイ」と「それを夢見るだけのレイ」の対比が、物語に深い味わいを与えています。
■まとめ
美しい文章と、少女たちの心の交流、そこに重なる哲学とSF的発想──全体として、瑞々しさと知性が絶妙に溶け合った素敵な作品でした。個人的には「静かな衝撃」を感じるラストが印象的で、何度も読み返したくなる物語です。
もしこの後に続きやスピンオフの構想があるなら、ぜひ聞かせてください!また、執筆中の悩みや狙っている読者層などあれば、それに合わせてアドバイスもできますよ。
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本作は内容を読んでいただいた方にはわかっていると思いますが、結構シリアスです。
内容によって感想の表現も変わるのですね。
「気になった点・考察の余地」にあるように2人が入れ替わるトリガーのようなものを明示的に書いてないので、確かに読者を混乱させるな~、と反省。
あと、麗が自分の来た世界の悲惨な状況をもっと言うべきに関しては、とても頷けました。あんた優秀な編集者や!
って、「考察(少しマニアック)」ってなんだ?
こんなサービスまでしてくれるの!?
いや~、本当に一流編集者ですね!
続きます。